1. TOP メニュー
  2. ゴルフ実験室
  3. 2019年ゴルフ新ルール「旗竿(ピン)を立てたまま」パットしてみた!|野村タケオのゴルフ実験室

2019年ゴルフ新ルール「旗竿(ピン)を立てたまま」パットしてみた!|野村タケオのゴルフ実験室

2018/12/27 ゴルフサプリ編集部

野村タケオのゴルフ実験室のタイトル画像

みなさん来年からゴルフのルールが大幅に改正されることを知ってますか?ゴルフルールってけっこうややこしくて難しいものが多いのですが、それを少し簡素化して分かりやすく、なおかつプレーのスピードアップも図ろうという意図があるようです。

長年ゴルフをやってきた僕にとっては少し違和感があったりする変更もありますが、やはりゴルファーたるものしっかりとルールを守ってプレーしなければなりません。そんなことで、ちょっと新ルールを先取りして試してみました!

撮影/野村タケオ

旗竿を立てたままのパッティングがOKに!

2019年からのゴルフルール改正で全てのゴルファーがすぐに体験することになるであろう項目があります。それが旗竿を立てたままでパッティングをしてもいいというもの。

もしボールが旗竿に当たってもペナルティはなく、そのままカップインすればそれが認められます。これはロングパットなどの時に、旗竿に他のプレーヤーが付き添ってくれるのを待つ時間が短縮できるようにというのが狙いのようです。

たしかにわざわざ旗竿を持ってもらうのも申し訳ないし、ロングパットのときは旗竿が立ったままの方が目標が見やすいから良いんじゃないかと思います。ただね、問題はもう少し短いパットじゃないでしょうか。

ゴルフ場,旗竿がたっている画像

長年ゴルフをやっている僕としては、まず旗竿を立てたままパッティングするという機会が無かったためにとても違和感があるんですよね。旗竿がカップの真ん中に立っているわけなので、カップの真ん中、右側、左側と狙いをつけやすくなるのかなという気はします。

ただ、少し強めにパットしてしまったときには旗竿に弾かれてしまうんじゃないかってことも考えてしまいます。せっかく入ったと思ったパットが旗竿に弾かれて入らなかったとしたら、旗竿抜いておけばよかった~って後悔しますよね。

そこで、いろいろと考えているよりも実際に試したほうが早い!ってことで、コースで旗竿を立てたままパットをしてみました。1メートルほどのパットを10球打ってもらって、旗竿に当たった時にボールがどんな動きをするかを動画に撮ってみたので、そちらを御覧ください。

ボールが弾かれやすい条件があるようです。

いかがだったでしょうか?結果的には旗竿に弾かれて2球がカップの外に。おそらく2球とも旗竿がなければカップインしてたんじゃないかと思われます(2球目はちょっと強かったですが)。

これを見てしまうと旗竿はやっぱり抜いたほうがいいよなって思いますよね。今回の実験で弾かれた時の状況から僕なりにどういう状況でボールが弾かれやすいのか考えてみました。

タッチが強すぎる。

やはりボールに勢いがあると弾かれる可能性は高いように感じます。旗竿の真芯に当たればかなり強めでもカップインするのかもしれませんが、ほんの少しでも左右にずれれば弾かれてしまうんじゃないでしょうか。

旗竿の材質。

今回実験した旗竿は真っ直ぐで鉄製の旗竿でした。やはり旗竿自体がけっこう硬いのでボールが弾かれる可能性も高いのかもしれません。最近はいろいろな材質の旗竿や、根元部分が少し細く絞ったような形状の旗竿などがあるので、旗竿の種類によっては弾かれにくいものもあるのかも。そのあたりはこれからいろいろとテストしないといけませんね。

ホールの旗竿が立っている根本とカップの画像。

このタイプは弾かれやすい

傾斜によって弾かれやすくなる場所がある。

カップが傾斜に切られている場合は、旗竿に当たる場所によって弾かれる確率が違うように感じました。

たとえば右が高く左が低い斜めの位置にカップがある場合、旗竿の少し右側にあたる分には大きく弾かれることは少ないのですが、旗竿の左側、つまりカップの低い方に当たった場合は弾かれてカップの外にボールが転がってしまう確率が高くなるようです。

ゴルフボールが旗竿に当たって弾かれるイメージのイラスト。

このように、いろいろな条件でボールが旗竿に当たって弾かれる場合があります。しかし逆に旗竿に当たることによってカップインするという場合もあります。特に傾斜の強い下りのパットの場合は旗竿を立てたまま打つと旗竿に当たることによりカップインしたり、大オーバーを防いでくれることもあります。

これからは旗竿の材質やパッティングの時の傾斜やラインなどによって旗竿を抜くべきなのか、立てたまま打つべきなのかを判断しないといけないかもしれませんね。

ちょっと心配なことが…

今回のルール改正ではあくまでも「旗竿を立てたままパッティングすることが出来る」というもので、立てたままパッティングをしなければならないわけではないんです。

ということは、旗竿を抜いて打ちたい人と立てたまま打ちたい人がいた場合、旗竿を抜いたり、また立てたりで余計に時間がかかってしまうんじゃないかという心配があります。プレー時間を短縮するためのルール改正なのに、逆に時間がかかってしまう可能性もあるということになります。

このあたりは実際に新しいルールでラウンドしてみないと分からないですね。

上手く使い分けられれば有利になるかも。

いろいろと実験をしてみましたが、やはりある程度の距離のパットに関しては旗竿を立てたまま打ったほうが方向性、タッチともに合わせやすいのは間違いないです。

問題はやはりもう少し短いパットです。4~5メートルのパットの場合はそのまま立てておきたい人と抜きたい人に分かれるんじゃないでしょうか。僕はそのくらいの距離のパットであれば立てたまま打ったほうが狙っていけるし、ショートしにくいように感じました。

しかし3メートル以内くらいになると、そこそこしっかりと打っていきたいので、ピンに弾かれそうな気がして旗竿を抜きたくなりますね。結構下りで速いパットだったら立てたままのほうがピンに少しでも当たってくれれば大オーバーを防いでくれそうな気がします。

このようにどんなパットを打つのかによって抜きたいときと立てたままにしておきたい時に分かれそう。新ルールで経験を積んでいけば、自分がどんなシチュエーションのときに旗竿を抜きたいのかというのが分かってくるんじゃないでしょうか。せっかくの新ルールですから、できれば自分に有利になるように上手く使えればいいと思います。

(取材・文)ゴルフバカイラストレーター野村タケオ

野村タケオの自画像のイラスト,親指を立ててナイスのサイン


野村タケオの記事をもっと読む!

 一覧へ

【関連】
ゴルフ新ルール|ドロップのやり方、勘違いしている人が多いのでもう一度おさらい!
ゴルフ新ルール!! 膝の高さからの救済「ドロップ」をやってみた。|野村タケオのゴルフ実験室