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“ホーガン流”アイアンスイングはトップの前後で「プレーン」が変わる?(1/2)|教えて!ホーガン先生

アイアンが際立つ!強いインパクトの作り方【第7回】Part1

2019/04/16 ゴルフサプリ編集部

「スイングプレーン」の重要性を説いたホーガン。
だが、なぜかそれはバックスイングとダウンスイングでは異なるべきだという。

同一のほうが優れているように思えるが、そこには“イメージ”ならではの理由があった。

ベン・ホーガン(Ben Hogan、1912~1997)
アメリカ・テキサス州出身。身長173㎝、体重68㎏。ツアー通算64勝。
メジャー3勝後の1949年に自動車事故で瀕死の重傷を負うが、翌年に復帰。以後、メジャーでは1953年の3冠を含む6勝を加え、グランドスラマーに。1948年に『パワー・ゴルフ』、1957年にレッスンのバイブルと呼ばれる『モダン・ゴルフ』を著し、現代でもそのスイング理論は多くのゴルファーに影響を与え続けている。

森 守洋/ホーガンアナリスト
ベン・ホーガンを手本としたダウンブローの達人・陳清波に師事。現在もホーガンの技術研究に余念がない。

最大出力が可能になる「プレーン下」で振るイメージ

ホーガンは〝右肩の高さ〟に手元を収めた

プレーンのイメージは、トップの手元のポジションから後付けではないか、と森プロ。

「ホーガンにとってプレーンはショットの精度と安定性を高める重要ポイントでしたが、大事なのはそこに至った理由です。

ホーガンは、インパクトエリアで〝インサイドから叩ける体制〟を作りたがっていました。自身の最大出力を出せる、と感じていたからでしょう。

これを台なしにするのは、腕やクラブが高く上がりすぎることだとホーガンは述べています。ダウンで修正動作が必要となり、ミスが増えるからです。

だから、腕や手で修正する必要がない、右ヒジをたたむだけで上がる〝右肩の高さ〟にトップの手元の位置を決めたんです」(森)

切り返しで“下げる”から両腕で思い切り叩ける

POINT-1
ボールと“右肩”を通る面に手元が上がるイメージ

「右ヒジをたたむだけの振り上げで、ダウンではインから叩くために自動的に引きつけられるトップの手元の位置は、ほぼ肩の高さ。ボールと両肩を通る面の上に手元がくればいい、と考えたんですね」(森)

実際には、トップでは左肩はプレーンの上にはみ出すが“右肩の高さ”に来る手元を、ホーガンは「プレーンに乗った」と表現したようだ。

POINT-2
右肩と右ヒジが下がりプレーンが変わる?

『モダン・ゴルフ』では、ダウンのプレーンはイラストのように右を向くとあるが、これではボールの上を空振りしてしまう。

「左腰のターンでダウンを開始すると自動的に右肩が下がってプレーンが変わる、とホーガンは述べていますが、これはインから叩きたい前提があるホーガンだけのイメージ。それも、手元の動きだけです」(森)


プレーンのイメージの正しい生かし方は?


次回へ続く

イラスト/久我修一
取材協力/東京ゴルフスタジオ
写真/Getty Images

GOLF TODAY本誌 No.559 137〜141ページより