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【即効&簡単】ドライバーの飛距離アップ!「飛ばしの“素振り”ドリル集」

重田栄作のドリルシリーズ

2020/12/24 ゴルフサプリ編集部

ラウンド中の待ち時間や練習前のストレッチ代わりに、サッと素振りをするだけで、正しい軌道が身に付いたり、振りが鋭くなってヘッドスピードが上がってドライバーの飛距離アップが期待できる「素振り」を紹介。ぜひお試しあれ!

[目次]

素振りドリル1. クロスハンドグリップで理想のダウンスイング軌道を手に入れよう。

自動的に右ワキが締まって確実にインサイドからクラブを下ろせるから、ミート率が上がって飛ばせる!

① 右手と左手を入れて変えてクロスハンドでグリップを握る。

② 無理なく上がるところまでバックスイングしたらいつものイメージで振るだけ!

ドリルの効果|右手が強くなるのを抑えつつ右ワキが締まって→インサイドからクラブが下りる理想的な軌道に!

飛ばそうとして力んだり、プレッシャーがかかって手先で打ちに行くと、右手が強くなって右ワキが空きカット軌道になってミスを招いてしまうケースが多いもの。

そのままフェースが閉じて当たればチーピン、フェースが開けばスライスになるなど方向性が定まらず、当然、大きく飛ばすこともできません。

「手が強くなってるな」「スライスが出始めたな」と感じたときにオススメしたいのが、この「クロスハンド素振り」です。左右の手を入れ替えて振ることで、自動的に右ワキが締まって手がインサイドから下りてくるため、理想的な正しい軌道を手軽に体感することができます。

普段の練習でのスイング作りにももちろんオススメですが、ラウンド中のセルフチェックにも、ぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか?

素振りドリル2. 「ステップ振り」で飛ばしに欠かせない“下半身主導”のスイングをマスターしよう。

下半身の動きに上半身がついてくる感覚がわかり、下半身リードの「切り返し」が手に入る!

① 最初はクラブを持たずにステップを踏み、下半身に上半身がついていく動きを繰り返そう。

② 次にクラブを実際に振りながら、上半身が下半身につられて動くスイングを体感しよう。

ドリルの効果|足の踏み込みをきっかけに動かすから、「下半身先行」の切り返しを体得できる!

プレッシャーがかかって打ち急いだりリキんで上体が強くなると、切り返しで下半身が動き出す前に上半身が動いてしまうケースをよく目にします。これでは、手打ちになって溜めたパワーを効率よく発揮できず飛ばせないうえ、軌道も毎回バラバラになってしまい方向性も定まりません。

「切り返しが早くなってる?」「下半身が止まってるかも……」など、「切り返し」の狂いを感じたら、「ステップ素振り」が有効です。

ステップを踏みながら左に乗るという動きを繰り返すことで、確実に下半身リードで切り返すことができ、理想のタイミングを取り戻すことができるはずです。

普段の練習でのスイング作りにももちろんオススメですが、ラウンド中のセルフチェックにも、ぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか?

素振りドリル3. 「目線上げ素振り」で、飛ばせるアッパー軌道を手に入れよう。

目線を上げることで自然と右肩を下げた構えになり、体の突っ込みが抑えられる!

① 目標を高いところに設定し、そこを見ながら構える。

② 構えたときの体の傾きを保ちながら振るだけ!

ドリルの効果|右肩の少し下がった理想の構えになり、飛ばせる「アッパー軌道」実現にグッと近づく!

ラウンド中、疲れてきたり、ミスが続いたりすると、どんどん構えが縮こまって目線が低くなりがち。右肩が上がって両肩が水平な状態になり、ダウンスイングで上体が突っ込みやすくなってしまいます。

結果、クラブも上から入ってくる鋭角なスイング軌道になり、パワーをうまく伝えることができません。

ドライバーが思うように当たらなくなってきたら、一度、目線を高くして素振りをしてみましょう。

目標を高いところに設定して、そこに向かって振り抜くことで、自然と右肩の下がった理想的な構えになり、球が一番飛ばせる「アッパー軌道」を実現しやすくなります。

素振りで感覚をつかんだら、実際のショット時にも取り入れてみるのもオススメです。狙う方向を決めてティアップしたら、構えに入るとき、目標をいつもより高いところに向けてみる。これだけでも十分効果が期待できます!

素振りドリル4. 「フィニッシュの形」を決めて振って、ミスを修正しよう。

クラブを「寝かせる」か「立てる」かで、自然と軌道が変わって、球筋が変わる!

① 目指すフィニッシュの形を取る

② 打ちたい球筋に合わせてフィニッシュめがけて振るだけ!

ドリルの効果

クラブを立てるフィニッシュを目指すと、 インサイドアウトの軌道になって球がつかまる

クラブを寝かせたフィニッシュを目指すと、 カット軌道気味になりストレートボールが打てる

ラウンド中にスライスが続いたり、逆にヒッカケが続くと、「飛ばす」どころかラフや林に入ったり最悪の場合OBになりスコアを作ることができません。ミスが続いてどう振っていいのかわからなくなったら、ショット前に「フィニッシュの形」を決めてそこを目がけて振る素振りを試してみてください。これだけで理想のスイング軌道に近づいて、狙った球筋で攻めることができるはずです。

なぜなら、フィニッシュというのはスイングの結果、つまりスイング軌道によって形が変わってきます。これを逆手にとり、フィニッシュの形を作った上で、その形を目指して振ることで、自然とスイング軌道を修正するのが狙いです。


スライスが続いて球を捕まえたいときは、クラブを立たせるように振り抜きます。前傾を保ったまま手を高い位置に持っていくようにするのがコツ。こうすることでインサイドアウトのスイング軌道が生まれ、球をしっかり捕まえることができます。

逆にチーピンが出てしまい、球のひっかかりを抑えたいときは、クラブが地面と平行になるフィニッシュを目指します。上体を起こしながら振り抜くイメージを持つとスムーズです。こうすることで、これまでよりも少しカット軌道気味になるため、球のつかまりすぎを抑えてまっすぐ飛ばすことができます。

ラウンド中のミスを治す特効薬としてはもちろん、実践でも球筋をしっかり打ち分けたい人のスイング作りにも最適! ぜひ試してみてください。

素振りドリル5. 「逆さ持ち素振り」で、スイングピードをアップ!

遠心力で振れない「軽いもの」を一生懸命振ることで、速く振る感覚にスイッチが入る!

① ドライバーのヘッド側を握る。

② フォローサイドで音がするように全力で振る。

ドリルの効果|力いっぱい振る動きを体感することで、しっかり振り切れるようになる!

例えばドラコンホール。「ここ一番で飛ばしたい!」と目一杯振ろうとして頑張っても、空回りするだけで逆にミスを招くケースは多いもの。それはリキみばかりが増して、ヘッドスピードが上がらないばかりか、余計な悪い動きを誘発してしまうから。「もっと飛ばしたい!」「ヘッドを走らせたい!」と思ったら、『クラブ逆さ持ち素振り』を取り入れるのが有効です。

ドライバーを逆さにしてヘッドに近い部分を握ったら、フォローサイドでビュンっと音がするように思いっきり振るだけ。いつもクラブの重さに任せて当てにいくように振っていたり、手先で振ってしまう人は、右サイドで音が鳴ったり、最後までしっかり振り切ることができません。

大事なのは体の回転を使いながら最後まで全力で振り切ること。重さがなく遠心力が少ないため、自分自身でしっかり振らなければならないので、速く振るために大切な動きを、体に覚えこませることができるのです。

続けて10回ほど振ってから通常のように握って振ると、嘘のようにスピーディかつスムーズに振り切れることがわかるはず。普段の練習ではもちろん、ラウンド中の待ち時間にも手軽にできる効果絶大な素振り。ぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。

素振りドリル6.「クラブ回し振り」で、理想のリストターンを手に入れよう。

球をつかまえるのに欠かせない正しい手首の動きを楽々マスターできる!

① ドライバーの真ん中あたりを両手をくっつけて持つ。

② クルクル左右に動かせる範囲で回す。

ドリルの効果|理想のリストターンが手に入り、ビシッと球を捕まえて飛ばせる!


ドライバーショットで大きく飛ばすためには、しっかり球をつかまえることが不可欠です。それには、手首の返し=リストターンが欠かせません。とはいえ、飛ばそうとして力が入ると、手元が先行して振り遅れ、手首の返しがおろそかになりがちです。


一生懸命振っているつもりでも、なかなか思うように飛ばせないという人にオススメなのが、この「クラブ回し振り」です。クラブの真ん中あたりをもって、くるくると回すだけ。これだけで、インパクト前後で必要な手首を返す動きを体現できるため、手早く正しい動きを体感することができて、球をビシッとつかまえて飛ばすことができるのです。

スイング作りにはもちろん、ラウンド中にスライスばかりが続いたり、ちょっと当たりが薄くなったな、と感じたときに、ちょっと振って確認するだけでも効果絶大。片手で振って左右それぞれの手の動きを確認するのもいいでしょう。ぜひ試してみてください!

素振りドリル7.「左ほほ抑え素振り」で、ヘッドアップのクセを矯正しよう!

手を添えて物理的に抑えることで、頭を残した状態を体感できて正しい動きが身につく。

① 右手1本でドライバーを持ち、左手で左ほほを抑える。

② 左手で左ほほを抑えたまま右手1本でスイングする。

ドリルの効果|頭をしっかり残したまま振り切る動きを体感できる。

球を真っ芯で捉えて大きく飛ばすには、頭をしっかり残して軸をブラさずにインパクトすることが不可欠です。にも関わらず、いざコースに出ると球の行方が気になって、どうしてもヘッドアップのミスがでがち。

頭が早く上がると上体が伸び上がりインパクトポイントがズレて、ビッグドライブが期待できないうえ、スライスやヒッカケなどあらゆるミスを招いてしまいます。


ヘッドアップのミスが出始めたら、左手を左ほほに当てて右手1本で素振りをするのが有効です。インパクトからフォローにかけて頭が動こうとするのをしっかり抑えてください。頭を残して振り抜くと左の首筋に張りが生まれて、自分が思っているよりもずっと窮屈な状態になることがわかるはず。

この状態をスムーズに実現するために、おすすめのストレッチがあります。まず、「気を付け」をしてから、首だけを動かして右を向きます。

右を向いたら、顎を肩に近づけるようにして引きつけます。


ここから体を回して前傾させれば理想のインパクトの形が完成。

この首のストレッチを事前に実践してから「左ほほ抑え素振り」を行うことで、より効率よく正しい動きを身につけることができます。ぜひお試しください!

重田栄作
1968年6月18日生まれ。神奈川県出身。ジャンボ軍団・金子柱憲の専属キャディで4勝に貢献した後、2003年にプロテスト合格。2007年より山梨アーバングリーン八田でレッスン開始。現在は関東ゴルフ連盟チームKGAジュニアのコーチを務める傍ら、アマチュアからプロまで幅広くレッスン活動を展開中。

取材・文/今泉純子
撮影/相田克己
取材協力/アーバングリーン八田(山梨県)

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