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ゴルフQ&A|ドライバーの飛距離を伸ばすための効果的なスイングは?【岡部プロ】

2019/07/14 ゴルフサプリ編集部

アマチュアゴルファーのお悩みにティーチングプロがお答えする「ゴルフQ&A」のコーナー。今回は、ドライバーの飛距離を伸ばすためのスイング方法について、ティーチングプロの岡部建一郎プロにアドバイスしてもらいました。ドライバーの飛距離でお悩みのゴルファーは、是非ご参考ください。

ドライバーで飛距離を伸ばすためには、どんなスイングをしたらいいでしょうか?

相談者 男性 / 31歳 / ゴルフ歴2年 / スコア93
使用ドライバー テーラーメイド M4 ドライバー [FUBUKI TM5 フレックス:S ロフト:10.5]

このドライバーを選んだ理由
友人が使っていて飛距離が伸びたということから、少しでも飛距離を伸ばしたいと考え購入しました。実際に使ってみて飛距離は多少伸びていると感じますが、それほど大きく伸びているとは感じないので練習方法を工夫しています。

ボールは真っ直ぐ飛びますが飛距離が伸びません。

飛距離が全く伸びないことが悩みです。力を入れて振り切ってスイングしているのですが、飛距離が出ません。ボールは真っ直ぐ飛んでいるので、飛距離だけが問題という感じです。

原因はスイングよりも筋力にあるのかもしれないと考え、筋トレもしていますがあまり効果を感じられません。飛距離が出ないと「ゴルフが上達した」という実感がないので、練習方法を模索しています。

ドライバーのグリップの握り方
グリップは出来る限り深く握るようにしています。しっかり握ることでドライバーを安定させて、力んでもコントロールがブレないように意識しています。グリップを包み込むようにして打つ瞬間に強く握るというイメージです。

ドライバーのアドレスの構え方
足を開いて体を安定させるように構えています。以前に読んだ本で、足の位置が大切なポイントであると書いてあったので、足の位置を意識して構えるようにしています。

ドライバーの打ち方(ストローク)
円を描くようにして打っています。余計な力を入れないように、振り子の原理で遠心力を利用してボールを打つという感じでスイングしています。ボールの芯に当てるイメージを持って打つようにしています。

現在のドライバーの練習方法
力を効率的に使えるように意識してスイングし、出来る限りクラブを振るようにしています。握力も大切なポイントではと考え、握力を強くするトレーニングも器具を利用して行っています。ドライバーのグリップをしっかり握ることで、スイングに必要な筋力を自然に付けられるのではとも考えています。

岡部建一郎プロへの相談
とにかく飛距離が出る方法を知りたいです。現状で問題点がありましたら教えていただきたいと思います。飛距離を伸ばすための効果的なスイング方法も知りたいです。

今回のお悩みには岡部建一郎プロが即断回答!!

岡部建一郎(おかべけんいちろう)
1970年9月4日生まれ。30歳でNGFティーチングプロ資格を取得。ドラコン国内記録431ヤードの記録保持者。「飛ばしのプロ」としてラフサイドゴルフアカデミー御徒町校にて飛距離アップを目指すゴルファーの指導にあたるほか、テレビ・雑誌など、様々なメディアでレッスンを展開している。ドラコン選手として全国のドラコン大会で活躍中!

ラフサイドゴルフアカデミー御徒町店

岡部建一郎プロのアドバイス「飛距離を伸ばすのは筋力ではなく、遠心力でボールを弾き飛ばす力です」

ドライバーの飛距離は力を入れてスイングしても伸びません

ご質問の方は「力を入れて振り切ってスイングしている」ということですが、スイングでは力を入れてはいけません。

一方で「ストロークでは円を描くように遠心力を利用してボールを打つ」ことを意識されています。これは良いことです。体の回転スピードで生まれる遠心力でボールを弾き飛ばす力が、飛距離を伸ばすからです。

力を入れることが何故悪いのかというと、筋肉は伸張反射(ゴムを伸ばして離すと弾く力が出るような、筋肉が素早く収縮しようとする反射)が大きく関係しているからです。

例えば、ゴムは緩んでいるから伸びて弾く力が出るのであって、最初から固くなっていると伸びません。これと同じで筋肉も力が入って固くなっていると、伸び縮みできませんから伸張反射ができず体の回転スピード、ヘッドスピードが上がらないのです。

ご質問の方の場合、ボールが曲がらないということはフェースの向きは良い状態だと思われますので、スイングで力を入れて振り切る、という部分を修正した方が良いでしょう。

グリップは「握る」のではなく「持っている」イメージで

現在のグリップも見直しましょう。ご質問の方はグリップを出来る限り深く、しっかり握っていますが、グリップは握ってはいけないのです。ギュッと握ってしまうと筋肉が硬直し、体の自由が奪われて、スイングのスピードが出なくなってしまいます。

人間の体は、抵抗するものに対して勝手に力が入るようになっています。力を抜いてグリップを持っていても、スイングしてドライバーの重さで引っ張られる状態になると自然に必要な分だけ力が入ります。引っ張れたものに対して自然に握る力は、その瞬間に関節がちょっと動くだけで握ることができるので、体の芯が動じず、体の力が使える状態にあります。

これが、ご質問の方のように初めからしっかりと握っていると、筋肉が硬直しますから伸び縮みができず、スイングした時にドライバーの遠心力に体が振られてしまいます。要するに体の芯の力が使えない状態になってしまいます。

グリップは軽く握って指でホールドする

グリップは軽く指でホールドし、ショートサムで斜めに握ります。こうすると腕を伸ばした時に腕とドライバーのシャフトが一直線になり、スイングでしっかりと遠心力が出ます。

やってはいけないのが、手のひらでしっかり握ることと、ロングサムです。余計な力も入りますし、腕を伸ばした時に腕とクラブが真っ直ぐにならず遠心力がかかりません。

ショートサムの握り方。グリップは軽く指でホールドする
ロングサムで握ると、グリップを手のひらで握ってしまう
ショートサムで握ると腕を伸ばした時に腕とシャフトが一直線になる
グリップは手のひらでしっかり握るのではなく指で握る

大事なのは指でホールドしているかどうかです。手のひらではいけません。何故かというと、手のひらでホールドすると握った指の関節とグリップの間に隙間が空いてしまうからです。しっかり持っているつもりでも、実はグリップを挟んでいるような状態になってしまいます。

指でホールドすると、グリップと指の腹の接地面がくっつきますから、軽く握っても密着度が高いわけです。ホールドしていても力を抜きやすい状態になります。そうすると前述したように伸張反射で体の回転スピードを上げやすくなります。

遠心力でボールを弾き飛ばすイメージで飛距離を伸ばす

遠心力を利用してボールを打つイメージを保ちつつ、インパクトで力を入れないようにしましょう。ボールを打ちに行こうとして力を入れようとする動作が入った瞬間に、体の回転が止まってスピードが減速してしまいます。急ブレーキがかかるイメージです。

遠心力でドライバーを引っ張り回し、回転の中でパチンとボールを弾き飛ばすイメージで練習してみてください。これが飛距離を伸ばすスイングになります。

遠心力でドライバーを引っ張り回すイメージでスイング

遠心力をかけるために使っている力は「向心力」という力です。「向心力」とは遠心力を引っ張り回している中心の力。例えると、紐などをグルグル回している状態の時の、手を回す力ですね。実際に遠心力を作っているのは、引っ張り回している「向心力」になります。

リラックスした状態でグリップした方が、ドライバーを引っ張り回した時にしっかりホールドすることができます。体の芯がブレませんから遠心力に体が振り回されなくなるのです。

筋力トレーニングはスイングの練習と組み合わせよう

筋力トレーニングで握力を含め筋力アップを目指すことは、悪いことではありません。しかし筋力は使い方次第なので「使える筋肉」にすることが大切です。筋力トレーニングをした後に、練習場で実際にボールを打ったり、素振りをしてみたりすることもセットで行いましょう。

筋力を発する力と同時に、神経が筋肉を動かすスピードや連動させる力も同時に鍛える必要があるからです。筋力を鍛えた後にスイングして筋肉の動きを繋げることが大切になります。

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