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ゴルフルールを深読み|地面にくい込んだ球は救済を受けられるが…

80台で回るためにも覚えておきたい!深読みルール

2019/10/11 ゴルフサプリ編集部

2019年より改正されたゴルフ新ルールでは、地面にくい込んだ球は救済を受けられるようになったが、救済を認められないケースもある。地面にくい込んだ球の救済ポイントをしっかり押さえておこう。

地面にくい込んだ球は救済を受けられるが……

【規則16.3より】
・球が“ジェネラルエリア”にくい込んでいる場合だけ救済を受けられる。
・目土など“砂の中”にくい込んでいる場合は救済が認められない。
・球が空中を飛ばずにくい込んだ場合、ドロップでくい込んだ場合もNG。

雨天時に増える地面にくい込む打球の救済

日本では夏のシーズン直前に、梅雨など雨天または雨後のコンディションでラウンドする機会が増えやすい。

ドライバーショットがフェアウェイをとらえても、打球が地面にくい込んでしまうケースも多くなるだろう。

旧規則では、フェアウェイなら無罰で球を拾い上げ、拭いてドロップすることができたが、ラフでは許されていなかった。ラフで地面にくい込んでしまい、打てそうもない場合はアンプレヤブルにするしかなかった。

だが、新規則では救済を受けられる範囲を〝ジェネラルエリア〟に拡大。つまり、ラフでもOKとなったのだ。

もちろん、球がラフに埋もれているだけではダメ。ラフの下の地面にくい込んでいなければ救済は受けられない。

また、ラフで救済を受けられるといっても〝ペナルティーエリア〟ではダメ。

ペナルティーエリア内でルースインペディメントを取り除くことや、ソールすることが許されるようになったため、くい込んだ球の救済もジェネラルエリアと同様に受けられると勘違いする、もしくは新規則をうろ覚えで、曖昧に処置するプレーヤーも増えそうな気がする。

ペナルティーエリア内でくい込んだ球は、そのまま打つか、1罰打を払って赤杭の外にドロップする救済を受けるのが正解だ。

ちなみに、ドロップの際には無罰で球を交換することができるので、泥汚れがなかなか落ちない場合など、ニューボールと替えるのも一手だ。

ペナルティーエリアにかかると、無罰ではドロップできない。

ディボット跡の目土に埋まった球は救済NG

さて、ジェネラルエリアにくい込んだ球でも、救済を認められないケースがある。

新規則16・3aの例外として「球がフェアウェイの長さかそれ以下に刈っていないジェネラルエリアの一部の砂の中にくい込んでいる場合」とあるが、たとえばディボット跡の目土などがこれに当たるだろう。

打球がディボット跡を直撃して、目土の下の地面までくい込めば救済を受けられるはずだが、球の一部が目土に埋まる程度ではダメ。つまり、地面ではなく目土にくい込んだだけの球は、救済が受けられないのだ。

ディボット跡や目土の中に止まった球は〝あるがまま〟のプレーの精神で臨んでほしいというR&Aの考え方が垣間見える。

もうひとつ、地面へのくい込み方にも条件がある。「直前のストロークの結果作られた自らのピッチマークの中」でなければならないのだ。事前に誰かが作ったピッチマークに転がり込んだのでは、救済は受けられない。

打球が直に地面にくい込まない場合で認められるのは、ピッチマークから跳ねて出た球がバックスピンで戻り、元のピッチマークにはまった場合くらい。レアケースだ。

また、トップするなど球の頭を叩いて地面にくい込ませた場合もダメ。打球は空中を飛んでからくい込まないと、やはり認められない。

救済を受けるときにドロップした球がぬかるんだ地面にくい込んだ場合も、もちろん認められない。ドロップする場所は慎重に選ぼう。

[関連]2019年 ゴルフ新ルールへ大改正!OB・ドロップ・パットなど変更点まとめ


イラスト/庄司 猛

GOLF TODAY本誌 No.566 127ページより

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