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プレジデンツカップの米国選抜は、史上最強の布陣だった!

「いまどきツアーをデータ斬り!」国内外のゴルフツアーをあらゆるデータで一刀両断 Vol.5

2019/12/28 ゴルフサプリ編集部

 米国選抜と世界選抜の対抗戦、プレジデンツカップは激戦の末、米国選抜の大会8連覇で幕を閉じた。データを分析すると、今回は大会史上“最強”の米国選抜と“最弱”の世界選抜の戦いだったことが分かった。

プレジデンツカップの米国選抜は、史上最強の布陣だった!

3日目を終えて2ポイントのリードを奪い、1998年以来となる勝利が見えたかと思われた世界選抜だったが、最終日のシングルスで逆転負けを喫した。世界ランキング上位者がそろった米国選抜の壁は厚かった。

今回のメンバーを世界ランキングで比べると、かつてない大きな差があった。米国選抜は世界ランキング1位のブルックス・ケプカは出場しなかったが、それでも10位以内が5人おり、最下位が24位のマット・クーチャー。12人の平均は12.2位だった。対する世界選抜は世界ランキング最上位が18位のアダム・スコット。50位以下が4人おり、12人の平均は40.8位である。

米国選抜の平均順位はこれまで最高だった12.6位(1998年)を更新するものだった。あくまで世界ランキングからの視点だが、大会史上最強の布陣だったわけである。世界選抜の平均順位は第1回大会(1994年)の45.8位に次ぐ低さ。ただ第1回大会は両選抜とも出場しなかった上位陣が多く、米国選抜も最も低い25.3位だから参考外。となると、今回は大会史上最弱の顔ぶれだったと言えなくはない。

以前はここまでの差はなく、世界選抜の平均順位が上だったこともある。かつて世界選抜の主力を張ったグレッグ・ノーマンやビジェイ・シン、アーニー・エルスのような超ビッグネームがいないことが、これだけの格差になって表れている。

とはいえ、今回、接戦に持ち込んだように、通常のトーナメントとは異なる競技方法で行われるこのような対抗戦において世界ランキングは絶対的なものではない。世界選抜が唯一勝利した1998年は前述したように米国選抜の平均順位は当時の最高で、世界選抜のそれは33.3位でしかなかった。次回こそ世界選抜の勝利を期待したい。

プレジデンツカップ出場選手の世界ランキング(大会開催週)

米国選抜

名前順位
ジャスティン・トーマス4位
ダスティン・ジョンソン5位
タイガー・ウッズ6位
パトリック・キャントレー7位
ザンダー・シャフリー9位
ウェブ・シンプソン11位
パトリック・リード12位
ブライゾン・デシャンボー13位
トニー・フィナウ16位
ゲーリー・ウッドランド17位
リッキー・ファウラー22位
マット・クーチャー24位



世界選抜

名前順位
アダム・スコット18位
ルイ・ウェストヘーゼン20位
松山英樹21位
マーク・リーシュマン28位
イム・ソンジェ36位
エブラハム・アンサー39位
アン・ビョンホン42位
アダム・ハドウィン48位
キャメロン・スミス52位
ヨアキム・ニーマン56位
C・T・パン64位
リ・ハオトン65位



文・宮井善一
1965年生まれ。和歌山県出身。スポーツニッポン新聞社でゴルフ記者を8年間務め、2004年にフリーのゴルフライターとして独立。ゴルフ誌などに執筆のほか日本プロゴルフ殿堂オフィシャルライターとして活動している。元世界ゴルフ殿堂選考委員。




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