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ゴルフ日本シリーズJTカップ2019をプレイバック!

ドラマはやはり18番で起こった!

2019/12/09 ゴルフトゥデイ 編集部

12月5日(木)~12月8日(日)に、東京よみうりカントリークラブで行われた日本男子ツアー最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」。賞金王争いもこの最終戦までもつれこみ、注目度の高い試合になりました。そして、毎年、数々のドラマを生んできた「JTカップ」らしく、やはり、今年もドラマティックなフィナーレが待っていたのです。

この試合で賞金王が決定する

ゴルフ日本シリーズJTカップ 東京よみうりカントリークラブ(東京)の名物ホール18番Par3

最終戦までもつれこんだ賞金王争い。首位は今平周吾選手、2位は南アフリカ出身のショーン・ノリス選手。ノリス選手が逆転賞金王に輝くためには、このJTカップで「優勝」あるのみという厳しい条件でしたが、3日目を終わった時点でノリス選手は5アンダーで、首位とは1打差の3位タイにつけ、その可能性をつなげました。一方、今平選手も4アンダー、5位タイにつけ、自身の優勝で賞金王を決められる位置にいます。

そんな状況で迎えた最終日、最終組は首位タイの2人、時松隆光選手とハン・ジュンゴン選手と2位タイのチャン・キム選手。1組前に、ノリス選手、ブレンダン・ジョーンズ選手、石川遼選手。今平選手は、ガン・チャルングン選手、キム・キョンテ選手とともにその前の組となりました。

優勝で賞金王となるはずだったが…

穏やかに晴れた最終日、その勝負の行方をナマで観戦しようと、8500人を超える多くのギャラリーが会場を訪れました。土曜日は気温も低く、凍える寒さでしたが、最終日は暖かな日差しに恵まれた穏やかなお天気になりました。

前半9ホール終了時点のスコアは、今平選手が2バーディを奪い、6アンダー。ノリス選手は1バーディ・1ボギーの5アンダーで、今平選手が一歩リード。時松選手は2バーディ・1ボギーで単独首位に。とはいえ、東京よみうりカントリークラブは、後半9ホールの難易度が高いことで有名です。その評判通り、時松選手は12番でボギー、14番でダボを叩き、首位から陥落。

代わりに首位に立ったのは、10番、13番、17番でバーディを奪い、スコアを9アンダーに伸ばした今平選手でした。そして、運命の18番ショートホールを迎えます。

悔しい? 嬉しい? ちょっぴり不機嫌な賞金王?

今平選手が18番ティに立った時点で、すでに8アンダーでホールアウトしていたのは、ブラッド・ケネディ選手。今平選手がこのホールをパーで終え、9アンダーでホールアウトできれば、優勝で賞金王と二つの栄冠が手に入る可能性がかなり高まります。

とはいえ、18番ホールは難易度の高さで知られる名物ホールです。今平選手も4番アイアンで打ったティショットでグリーンをとらえることができず、左手前の花道に。2オンを狙います。解説陣の青木功プロ、丸山茂樹プロは口を揃えて「上にはいかないように」と話していましたが、今平選手の2打目は一番いってはいけない、上の位置に。カップからの距離はありませんが、非常に難しい場所だといいます。そして、解説陣の言う通り、今平選手のファーストパットはカップを超え、かなりの距離を転がってしまいました。ボギーパットを沈めれば、プレーオフの可能性は残っていたのですが、かなりの距離を残しています。セカンドパットは、無情にもわずかにカップに届かず、痛恨のダブルボギー。ここまで1つもボギーを打たなかったのに、まさかの最終ホールでスコアを2つ落とし、優勝を逃す結果となりました。

最終的には、ノリス選手もスコアを伸ばせず、4位タイでフィニッシュ。単独3位の今平選手が2年連続で賞金王に輝きました。

とはいえ、今平選手は浮かない表情です。嬉しさよりも「悔しさ」のほうが、強く表情に出ていたように思えました。

優勝を演出しきった石川遼!

混戦を制し、劇的な優勝を飾ったのは、石川遼選手です。ですが、優勝までの道のりはアップダウンが激しく、一瞬も目を離せない展開を自身が作り出していました。

今平選手と同じく4アンダーでスタートした石川選手。前半でスコアを2つ伸ばし、後半へ。とはいえ、前半も短いバーディパットを2回もはずすなど、波乱万丈なプレーへの伏線がありました。そして、後半はさらに出入りが激しいゴルフを繰り広げたのです。

10番はパーでスタートし、11番でバーディを奪うも、12番ボギー、13、14番で連続バーディで首位タイに立ちますが、15番ボギーで後退。16、17番の連続バーディで取り返し、9アンダーで18番を迎えます。今平選手同様、ここをパーで切り抜ければ、その時点で優勝を手にすることができるはずでした。
ですが、石川選手もグリーンをとらえられず、右サイドのラフに落とし、そこから2オン。パーパットは、ほんのわずかに届かず、勝負はプレーオフにもつれ込むことになったのです。

最後はバーディ締め。来年への期待も膨らむ。

ケネディ選手と石川選手のプレーオフは18番ホールの繰り返し。最初の2ホールはともにパーで切り抜け、勝負はカップを切り直した3ホール目に突入します。

ケネディ選手がカップからかなり遠い場所にオンしたのに対し、石川選手はバーディ圏内2.5メートルにナイスオン。とはいえ、この日の石川選手は、短いパットをはずすことも多かったので、最後まで気は抜けません。ケネディ選手が長いバーディパットを大きくショートして、はずしたのに対し、石川選手はきっちり沈め、優勝を手中に! 思わず、両手を広げ、勝利の瞬間を喜んで見せました。

日本プロゴルフ選手権に続く、今年、2つ目の日本タイトルをゲット、2019年は計3勝を果たしてはいますが、身体とともにショットの不調にも苦しんでいた印象は否めませんが、最終戦のメジャー大会で大きな勝利をつかみ、復調を予感させました。

優勝インタビューでは「最後の最後まで寒い中、応援していただいたみなさんの力です。最後のバーディパットは一生の思い出です。ありがとうございます」と話し、さらに「来年はオリンピックもありますし、この優勝に満足することなく、強くなれるようにがんばります」と、来年への想いも語ってくれました。やはり、石川選手が活躍しないと、男子ツアーは盛り上がりません。来年は石川選手のさらなる飛躍と、新たなるスター選手の登場が相まって、男子ツアーが大いに盛り上がることに期待したいと思います。

文章:下山江美
写真:相田克己

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