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直進性が高くてミスヒットに強いパター見つけた!【野村タケオ】

2020/01/04 ゴルフトゥデイ 編集部

野村タケオのゴルフ実験室タイトル画像

みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。僕はあまり飛ぶ方ではないので、スコアメイクはどうしてもグリーン周りが大切になってきます。グリーンに乗らなかった時に、いかに寄せワンでパーを拾うかってことです。

撮影/野村タケオ

アプローチが寄れば寄せワンが取りやすいのですが、さすがにアマチュアはそうそうアプローチがビタビタとピンに絡むなんてことはありません。そこで、1~3メートルくらいのパットが入ってくれれば、かなり楽になるんですよね。あまり寄らなくてもパットが入ってくれると本当にありがたい。でも、そのくらいの距離って「入れごろ外しごろ」なんて言うように、なかなか入らないんですよ。そもそも思ったところにちゃんと打ち出すのってなかなか難しいから、2メートルの真っ直ぐとか言われてもなかなか真っ直ぐ打てないってのがアマチュアの悩みどころじゃないっすか。しかしですよ、最近使ったパターが過去最高クラスに真っ直ぐ思ったとことに打てるものだったので、そのレポートをみなさんにお届けしたいと思います!

その名もブルーザー!

ブルーザーパターヘッドアップ写真

そのパターとはPINGのパター研究開発室(PING Putting Lab Design)から生まれた「PLD BRUZER(ブルーザー)パターです!構造的にはボディとホーゼルの黒い部分は6061アルミニウムの削り出しで、これはアメリカのアリゾナ州フェニックスにあるPING本社で丁寧に削り出されています。

ヘッド後方部分とフェースのトゥとヒール側には高比重カッパーを配することで究極の「重量周辺配分」を可能にし、左右6530g・㎝2という高い慣性モーメントを生み出しています。そのおかげで、ミスヒットに強く、安定したヘッドの動きを実現したモデルとなっています。

ブルーザーパターのヘッドアップ写真

PINGの本社でしか作れない精密なモデルとなっていることで、大量生産が難しいようで数量限定販売というかたちで売り出されました。僕もこのパターはかなり気になってはいたのですが、お値段がそこそこお高いということで(6万円+税)少し悩んでる間にサクッと売り切れてしましました。買っておけばよかった~と後悔したわけですが、なんと、ゴルフ仲間が手に入れていて、ありがたいことにそれをお借りすることが出来たのでコースに持ち込んで使ってみました。

ヘッドは最近流行りの形状だけど・・・

ブルーザーパターヘッド形状を上からみた写真

見た目は「ムムッ、どこかで見たことあるような・・・?」って感じだったのですが、構えてみて、ストロークしてみて驚きました。まず座りがいいことと、目標に対してとても構えやすい。ヘッド形状とサイトラインのおかげか、スッと目標に構えられるんです。そしてストロークしてみると、テークバックがスッと上がるし、切り返しからインパクト、そしてフォローまでがとてもスムーズに動くんです。
ヘッド重量が370gと少し重めになっていることと、慣性モーメントの大きさでとても安定したストロークができるんですよ。ヘッドが低く動くという感じかな。ヘッドの動きに任せておけばフェースが勝手に変な方向を向いたりしないんです。

こういうタイプのパターというのはフェースバランスのものが多く、真っ直ぐ引いて真っ直ぐ出すようなストレート軌道で打つのが合う事が多いのですが、このブルーザーはフェースバランスではなく、少しだけフェースの開閉を使うストロークに合うモデルなんです。僕は少しフェースを開閉させてパットするタイプなので、そのあたりも気持ちよく振れる要因なのかもしれません。

ブルーザーパターPINGロゴアップ写真

打感はアルミニウム独特の感じで、柔らかいんだけど打音もしっかりと聞こえてきてとても気持ちよく打てます。そして直進性の高いパットができるんです。とにかく目標に合わせてアドレスをして、あとはクラブの動きに任せてストロークすれば真っ直ぐ目標に向かって転がっていくという感じ。とてもシンプルにパットできます。おかげで1~2メートルのパットがずいぶん楽に打てました。

どこで打ってもちゃんと転がる!

そしてこのパターで一番凄いと思ったのが、やはり大慣性モーメントから来るミスヒットへの強さ。多少トゥやヒール側でヒットしても、全くヘッドがブレることなく、目標方向に転がっていきます。芯を外してもボールの転がりが弱くなったりせず、とても良い転がりなんですよ。転がる距離もセンターヒットとほとんど変わらないので、そうそう芯でばかり打てるわけではないアマチュアとしては、これは本当に助かります。

ブルーザーパターとボールを上からみた写真
このくらいトゥ側でヒットしても、普通にまっすぐ転がります。

最初に見たときには、どっかのパターに似てるな~と思いましたが、使ってみると優しさという面ではかなり優れているし、とてもオートマチックに打てるパターだと感じました。ここまでヘッドの動きに任せて打てるパターというのは今まで打ったことがないですね。余計なことを考えずにすむので、パットがとてもシンプルになるし、距離感だけに集中してやればいいので、長いパットでも寄る確率がアップします。

どんなゴルファーに向いてる?

とにかくショートパットが苦手なゴルファーにはとても良いんじゃないでしょうか。真っ直ぐ狙った方向に打ちやすいので、カップインの確率は高くなると思います。勝手にヘッドが動いてくれてフォローも自然と出るので、少しイップス気味で手が動きにくかったりするゴルファーにも良いかもしれません。

逆にラインなどによって構え方を変えたりするような、感性を活かしてパットするタイプのゴルファーや、かなりフェースの開閉を使うストロークをするゴルファーにはブルーザーは使いにくいパターかもしれませんね。こういうパターを使っていると、その日によってパットが入ったり入らなかったりというのが少なくなるような気がします。

ブルーザーパターのヘッドアップ写真

いや~、このブルーザー、大型マレットの究極の形なんじゃないかとさえ僕は思います。ちょっと褒めすぎかな!? 当然合わない人もいると思いますが、かなりのゴルファーがこのパターの恩恵を受けることができるんじゃないのかな。僕もこのパターなら「入れごろ外しごろ」が自信を持って打てるような気がします。

ただね、さっきも書きましたがお値段が少し高いことと、数量限定ですでに手に入りにくくなっているというのが残念。こういうパターをもう少しお安く、いつでも買えるようにしてくれないですかね~。PINGさんお願いしますよ。

野村タケオのゴルフの自画像イラスト,親指立ててナイスのサイン

(取材・文)ゴルフバカイラストレーター野村タケオ


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