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ヨコシン(横田真一)と小技は遊びながら上手くなる vol.7

2020/02/09 ゴルフサプリ編集部

子供が何でも遊びから覚えていくように、ゴルフも遊び感覚で覚えるのが上達への近道。
奇才・ヨコシン(横田真一)のショートゲームの“遊びの流儀”を大公開!

横田真一

1972年生まれ。
ツアー2勝。専修大学卒業。順天大学医学部研究科の都内の修士号を取得。
自ら監修の都内の練習場『YOKOTA GOLF BASE』では、レッシュ4スタンス理論に基づくタイプ別レッスンを行っている。

ヨコシン(横田真一)と小技は遊びながら上手くなる|『激スピン』で遊ぶ

『 激スピン』遊びの準備、良いライを作ってボールを乗せておく

バンカー左足上がりのライを作る

ヘッドを抜いていく側に砂が有るとスピンがかかりやすいので、『激スピン遊び』をするには、砂を盛って人工的に左足上がりのライを作っておく。

砂は湿っていた方がいい

バンカーの砂はやや湿り気を帯びて締まっていた方が、ヘッドが下に潜らず、インパクトでボールとの接触時間が長くなるのでスピンがかかりやすい。

サラサラの砂スピンがかかりづらい

サラサラの砂はインパクトでヘッドが砂の下に潜るので、ボールとフェースとの接触時間が短くなるのでスピンがかかりづらい。

ボールとフェースの接触時間が長くなるようなライを作っておく

─激スピンのかけ方を遊びで覚えたいんですけど。

横田 そうですね、激スピンをかけられるかどうかは、ライ次第という部分があるんですよね。例えば、バンカーの場合は砂で発射台を作り、そこにボールを乗せるとスピンがかかりやすくなります。

─発射台というと?

横田 砂を盛って左足上がりに似たライを作るんです。そうすると、ヘッドを抜いていく方に砂があるので、インパクトでヘッドが砂によって持ち上げられて、ボールとフェースの接触時間が長くなるのでスピンが良くかかるんです。その場合、ちょっと湿った硬めの砂の方がヘッドが潜らないので、よりスピンがかかりやすいですよね。

─フェアウェイから打つ場合は?

横田 バンカーと違って下はフカフカで、その上にチョコンとボールが乗っているというのが最高の状況ですね。下が硬いとヘッドが弾かれるし、ボールが沈んでいるとトップしやすくなりますから。あと、芝はできれば順目がいいです。逆目はボールとフェースの間に芝が挟まってしまうので、激スピンはかかりづらくなります。

─それだけ『激スピン』は難しいということですね。

開いたフェース押し込んでいける状況を作る

フェースにボールを長く接触させることで激スピンがかかる。そのためには、開いたフェースをインパクトで長く押し込んでいけるように、比較的軟らかいフェアウェイで、その上にチョコンとボールが乗っている状況ならヘッドをスッと押していけるというわけだ。

下が硬くてボール沈んでいたら難しい

バンカーとは逆に下が硬いとヘッドが弾かれてしまうので激スピンは難しい。またラフや、フェアウェイであってもボールが沈んでいる状況では、インパクトでボールとフェースの間に芝が数本入り込むのでスピンはかかりづらくなる。

フェース面を綺麗にしておこう
溝に芝や土が入り込んでいるとスピンがかかりづらくなる。あと、練習場の球を打った後に、ウレタンボールの表面のカスがフェース面にこびり付いているのもスピンに微妙に影響を与えるので、しっかりとっておこう。

ヨコシン(横田真一)と遊んで分かったこと|『く』の字をキープ

ゴルフにまつわる“遊び”にヨコシンがレッスンを加えることで小技を学ぶこの連載。今回は、激スピンの打ち方をゲット!

手首の角度を変えなければ、『オープンフェース』&『シャロー軌道』で『激スピン』がかかるぞ

インパクトでフェース面を広く使いボールとの接地を長くしたいので、アドレスではフェースを開いて構えておく。

アドレスの時にできた手首にできた『く』の字型の角度をフォローまでキープする。

(横の2枚)切り返し以降「く」の字が崩れフェースが閉じて入り、激スピンはかからない。

テークバックからトップにかけてクラブフェースの面が自分の顔を向いていたなら、手首の「く」の字が崩れていない証拠だ。

『逆く』の字になるとクラブが鋭角に入り接触時間が短くスピンがかからない。

フォローでフェース面が自分を向いていると、インパクトでボールの接触時間が長く、激スピンがかかる(右)。
フェース面が顔を向いていないと接触時間が短く、激スピンはかからない(左)。

『く』の字をキープして手元を低く動かしていく

─『激スピン』の状況作りは出来たので、次は打ち方を教えてください。

横田 前のページの状況作りでも話しましたが、激スピンをかけるにはインパクトでボールとフェースの接触時間を長くします。打ち方は、フェースを開いてインパクトゾーンを低く長くして打つイメージです。

─もう少し具体的に教えてもらえますか。

横田 初めにフェースを開いてハンドダウンに構えます。この時に右手首には『逆く』の字型に、左手首には『く』の字型に角度がつきますが、この角度をフォローまでずっとキープしながらクラブを振っていきます。 
 トップでも、フィニッシュでも、クラブフェースの面が自分の顔を向いている感じで、『く』の字になっている手元が、低く低く動いているイメージで振ってください。そうすればフェースとボールとの接触時間が長いがインパクトが出来るようになり、激スピンでボールをギュギュっと戻す技が身に付きますよ。

ヨコシン(横田真一)コラム|悪いライからは「サッサと打つ」

右手の角度を変えない打ち方は、悪いライから打つアプローチでも効果を発揮します。

悪いライと言えば、薄芝やディボット跡で、こういうライからはトップやダフリが多くなります。そこでこういうライからは、クラブフェースを確実にボールに当てることが最重要ポイントになります。
打ち方ですが、ボールを真ん中よりやや右足にセットして、左足に体重を多く乗せ、ハンドファーストに構えます。これで、上から確実にボールをとらえるアドレスが作れました。あとは、この形をいかに崩さずにクラブを上げて、下せるかが成否のカギを握ります。普通のショットのようにまったり振って、体を先行させヘッドを遅らせるようなスイングになるとトップやダフリが出やすくなります。

では、どうしたらアドレス形を崩さずに上げて・下すことが出来るのか。その答えは、右手首の角度を変えないようにして、サッと上げて、サッと打つ。つまり、上からヘッドを入れる形が出来たらサッサと打つことが悪いライからミスを防ぐポイントなんです。

GOLF TODAY本誌 No.566 136~139ページより


ヨコシン(横田真一)と小技は遊びながら上手くなる

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