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ヨコシン(横田真一)と小技は遊びながら上手くなる vol.8

2020/02/13 ゴルフサプリ編集部

子供が何でも遊びから覚えていくように、ゴルフも遊び感覚で覚えるのが上達への近道。奇
才・ヨコシンのショートゲームの“遊びの流儀”を大公開!

横田真一

1972年生まれ。
ツアー2勝。専修大学卒業。順天大学医学部研究科の都内の修士号を取得。
自ら監修の都内の練習場『YOKOTA GOLF BASE』では、レッシュ4スタンス理論に基づくタイプ別レッスンを行っている。

ボールを追いかけていく

コロがすときは、体が追っかけた方がフェースに乗る。ただし、インパクトまでは体を正面に向けておくことが大事。

「ジャンボさんがカラーからコロがし気味に打つアプローチは、ボールがフェースに乗ってラインが出る」。それでチップインの確率が高くなる。

インパクト以降、体を被せるようにして伸び上がりを抑えることで、ヘッドが前に出て、フェース面にボールが乗る。

ゴルフの技術は、上手い人の『モノマネ』をすることで上手くなる

─小技が上達するのに一番効果的な方法って何ですか。

横田 ゴルフはモノマネから入るのが一番いいんですよ。僕らのジュニアの時代は、みんなジャンボさんのマネをしていましたよね。ジャンボさんはピッチ&ランとかランニングで、バウンスを滑らせてフェースに球を乗せていく打ち方の名手です。

─モノマネのポイントは?

横田 インパクトからフォローで、自分の体を被せていくイメージで打っていきます。コロがしは、インパクトで手が前に出て体が起き上がると、フェースが開きトップやボールの下を潜るなどミスが起こりやすいのですが、体を被せていけば起き上がりは防げますからね。

─上げるアプローチは誰のモノマネがいいのでしょうか。

横田 ロブショット的な打ち方は尾崎直道さんっぽく打つといいんです。ポイントは振りぬかないことで、インパクトで手を止めることでフェースにボールが乗ってフワッとした球が打てるんです。

振りぬかない

手を振りぬこうとすると、ヘッドが遅れてフェースが開く。手を止めることでヘッドが先行して球が上がる。

「尾崎直道さんは、インパクトでピタッと手の振りを止めてフワッと上げるアプローチが得意です」

インパクトで手が先行するとフェースが開いて入り、ボールの下を潜ってしまう。逆に、インパクトで手を止めることによって、ヘッドがボーンと下から上に跳ね上がるので、球がフワっともち上がる。

ヨコシン(横田真一)と遊んで分かったこと|『手』を『前』に『出す』な!!

ゴルフにまつわる “遊び”にヨコシンがレッスンを加えることで小技を学ぶこの連載。
今回は、2種類のアプローチの技をゲット!

『腰を水平に回す』と球がフェースに乗る

手を前に出さなければフェースは開かない

インパクトで手元が前に出なければ、インパクト以降フェースが閉じてくる。

手を前に出るとフェースが開く

左腰が浮くフェースが開く

ダウンからインパクトにかけて左腰が浮き上がると、手元が遅れてしまいフェースが開いて入ってくる。

左腰が浮かない球がつかまる


左腰を水平に回すことでインパクトで手元とヘッドの入れ替わりが行われ、フェースに球が乗っていく。

コロがしは、左腰を水平に回し、右ヒザを軽く送ってやる

─コロがしも、ロブショットも、手が前に出るのはダメなんですか。

横田 そうなんです。手が出るというのは、手元がヘッドよりも先行する状態なので、フェースが開くわけです。そうするとコロがしでも、上げるのでも、フェースに球が乗らないし、下を潜ったり、トップといったミスが出ますよね。

─手元を前に出さないためにはどうしたらいいのですか。

横田 腰がポイントです。インパクト前後で左腰が浮き上がると体が伸びあがり、手元が先行しフェースが開きます。この左腰を、インパクトからフォローにかけて回すイメージで打つと、ヘッドが自然に前に出ていきます。

─なるほど。そうやって打つとフォローで上半身が被さってヘッドが前に出て行きますね。

横田 この時に、右のヒザを軽く送ってあげると、より一層ヘッドが真っすぐ出ていきます。

─では次に上げる場合はどういうイメージですか。

横田 インパクトで手を止めると、ヘッドがポーンと下から上に上がります。
─本当だ、勢い余って跳ね上がる感じですね。

横田 ティアップしたボールを打つと、手元が先行したら、なかなか上手く打てないので、手が出ない打ち方が身に付くと思います。

手を止めることで ヘッドが浮き上がる

手が前に出るとヘッドが球の下を潜る

手元が先行した状態でロブを打つと、フェースが開いて入るので「ダルマ落とし」のようにボールの下を潜ってしまう。

手元を止めるとヘッドが持ち上がる

インパクトで手元を止めると、ダウンスイングの勢いに急激にブレーキがかかるため手元とヘッドが浮き上がる。

ティアップした球をウェッジで、まずは普通にクリーンに打って、ロフトなりの打球を打ってみる。ロフトなりの球より高い球を打つためには、インパクトで手元を止めてヘッドを持ち上げるイメージで打つと、フェースにボールが乗ってフワッとした球になる。

ヨコシン(横田真一)コラム|低く出て止まる球を打つにはバウンスをつかう

ジャンボさんはバウンドが大きいウェッジを使っています。
このバウンスが大きなウェッジで、低く出てキュキュッと止まるアプローチは本当に見事なものです。実は、バウンスが大きいウェッジはバウンスが少ないものよりもスピンがかかります。その理由は、インパクトでソールが跳ねるのでロフトが立つ方向にヘッドが回転します。ロフトが立つ方向に回転すると、ボールにはその逆方向の回転がかかることになります。つまりバックスピン量が増えるわけです。

ジャンボさんの打つ、低く飛び出してキュキュッと止まるアプローチは、このようなバウンスの機能を非常にうまく使った技術というわけです。この理屈が分かっていれば、スピンでキュキュッと止めたいなら、ピッチ&ランやランニングアプローチのような低い球を打った方が良いんだということも分かると思います。

GOLF TODAY本誌 No.567 144~147ページより


ヨコシン(横田真一)と小技は遊びながら上手くなる

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●vol.5:<砂場>で遊んでみる
●vol.6:荒れた<砂場>で遊ぶ
●vol.7:<激スピン>で遊ぶ
●vol.8:<モノマネ>で遊ぶ
●vol.9:<クラブを替えて>遊ぶ
●vol.10:<傾けて>遊ぶ
●vol.11:ピンを<差して>遊ぶ
●vol.12:ピンを<トラックマン>で遊ぶ
●vol.13:<傾斜>で遊ぶ