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ドライバースイングを上達!飛距離10yアップする打ち方・練習方法

解説/小川泰弘プロ

2020/04/03 ゴルフサプリ編集部

ドライバーの飛距離を今よりもあと10ヤード伸ばしたい。ライバルよりも飛ばして優越感に浸りたい。コンペでドラコン賞を取りたい。ゴルファー誰しもそんな願望を持つが、飛ばそうと思うほど力んで飛距離が落ちてしまうのが現実だ。どうすればすぐに飛ばせるようになるのだろうか。そのコツを小川泰弘プロが教えてくれた。

教える人・小川泰弘プロ

おがわ・やすひろ。
1972年9月5日生まれ、東京都出身。1999年プロ入り。
昭和の森ゴルフアカデミーで幅広い年代層をレッスン。実戦的でわかりやすい指導法に定評があり、これまでにレッスンしたゴルファーは2500人を超える。

大きなフォロースルーと反動利用の2つだけで飛距離が簡単に伸びる

バックスイングよりもフォロースルーを大きくとるのがコツ

ドライバーの飛距離アップの3大要素はヘッドスピード、ミート率、打ち出し角です。最近ではトラックマンなどの最新スイング解析器によってボールスピードやクラブパス、スピン量なども大きく関連することが解明されていますが、あまり細かく考えすぎると難しいですから、今の体力やレベルのままで簡単に10ヤード飛距離を伸ばすコツをお教えしましょう。

ボールを遠くに飛ばすには、体の回転エネルギーを上げる必要があります。そこで多くのゴルファーが考えるのは、バックスイングの助走を大きくすること。バックスイングで体を大きく捻転し、トップで飛ばしのパワーを蓄えようとするわけです。

ところがバックスイングの助走を大きくしようとして回転過剰となると、フォロースルーが小さくなりやすいのです。上体を限界まで回した結果、クラブヘッドが大きく垂れてオーバースイングになったり、腰や右ヒザが右側に流れてスエーしたりすると体のバランスが崩れます。

そのままダウンスイングに向かうと上体が突っ込んだり、体重が右足に乗って左半身が早く開いたりしてクラブがスムーズに振り抜けなくなります。

バックスイングを大きくするよりもフォロースルーを大きくすることを意識してスイングしてみてください。バックスイングで捻転をしっかりつくることは大事ですが、トップの両手の高さは右胸と右肩の間くらいの高さで止めて、そこからクラブヘッドで大きな円弧を描くイメージで振り抜きましょう。

コンパクトなトップからクラブを大きく振り抜くには、切り返しで左足を踏み込んでからクラブを振り下ろしていくことが絶対条件です。

トップがコンパクトでもバランスがよければ、大きなフォロースルーで振り抜きやすくてヘッドスピードがアップします。

両手にボールを持ち、目標方向にボールを遠くに放り投げるイメージを持つと、ダイナミックな動きでクラブを振り抜いていく感覚がつかめます。

飛ばそうとしてバックスイングで体を回しすぎると、オーバースイングになるなど体のバランスを崩しやすい
そのままダウンスイングに向かうと腰が引けてフォロースルーが小さくなりやすい
コンパクトなトップからクラブを大きく振ろうと思うと自然に左足を踏み込める
クラブヘッドで大きな円弧を描くイメージでフォロースルーをとるのが飛距離アップのコツ
両手にボールを持ち、遠くに投げるつもりで体を回そう
力のない人でもダイナミックなフォロースルーを実行すれば10ヤードはすぐに伸びる

「反動」を上手に利用すればヘッドスピードが上がる

ドライバーの飛距離アップに効果的な練習法としては、ステップドリルがオススメです。これはバックスイングで左足を浮かせて体を回し、左足を踏み込んでからフィニッシュ目がけてクラブを一気に振り抜く練習です。ボールを実際に打つよりは、素振りを数多く行うとより効果的です。

体重移動を大きく使ったダイナミックなスイングを体感するという目的もありますが、この練習の一番の狙いは「反動を利用したスイング」のマスターにあります。左足を浮かせた反動で左足の踏み込みや、左足への体重移動をスムーズにするのです。

クラブヘッドが加速しながらインパクト、フォロースルーへと向かい、パワーが効率よくアップすることが体感できます。

実際のスイングではバックスイングで左足を大きく浮かせませんが、ステップドリルのイメージでスイングするのが飛距離アップのコツです。

もう一つ是非やって頂きたい練習は、アドレスからいったんフォロースルーの方向にクラブを振り出して、そのポジションからバックスイングしてフィニッシュへと振り抜く素振りです。

左足に体重を乗せてフォロースルーの形をつくり、そこからバックスイングを始めると体重が左足から右足へとスムーズに移行し、ダウンスイングに向かうときは自然に左足を踏み込めて体重が左足に乗ってきます。

つまり反動の利用によって体の動きを円滑にし、リズムを整えるのです。力があってもドライバーが飛ばない人は反動をうまく利用できていません。逆にパワー不足と感じている人でも反動を上手に利用するコツをつかめばヘッドスピードが上がって、10ヤードくらいはすぐに飛距離が伸びます。

バックスイングで左足を浮かせ、左足を踏み込んで一気に振り抜くステップドリルで反動を利用する感覚をつかもう
クラブをフォロースルーの方向に出してからバックスイングする素振り練習も飛距離アップに役立つ
反動によって体の動きがスムーズになり、フィニッシュまでしっかりと振り切れるようになる

アドレスで体を完全に止めないことも飛ばしのコツだ

反動の利用について、もう少し説明しましょう。ステップドリルやフォロースルーからの素振りなどで反動を利用するコツを理解して頂けたことと思いますが、スイングでもっとも反動を意識すべきパーツはテークバックの始動です。

ボールが飛ばない、なかなか当たらないと嘆くゴルファーの多くはアドレスで体が固まっています。気づかないうちに肩や腕に余分な力が入り、クラブを上から押さえつけるような構えになっています。おまけに下半身を安定させようとして足腰も固まっているのです。

全身が硬直した状態ではテークバックでクラブをスムーズに始動させることはできません。手だけでクラブを担ぎ上げたり、腰が右にスエーしたりして体を正しく回せなくなります。

アドレスは体が静止している状態ですが、プロやシングルゴルファーたちのアドレスは体を止めているように見えても、実際には止めていないのです。

構えてから打つまでにワッグルを数回繰り返しながら、両足を左右交互に軽く足踏みしています。いってみれば「足のワッグル」。これはテークバックの始動のタイミングを整えるための、反動のきっかけづくりです。

アドレスしたら軽く足踏みするつもりで、体重を左右交互に乗せてみてください。右、左、右、左と体重を軽くリズムよく移動させます。そして左足から右足へと体重を移すタイミングを見はからってテークバックをスタートさせましょう。

スイング全体の動きが滑らかになると同時に、飛距離アップのコツがつかめるはずです。

アドレスで体を完全に止めると上体も下半身も固まって、体をスムーズに動かしだすことができない
左)軽くワッグルしながら、体重を左右交互に乗せて軽く足踏みしよう 右) 体重を右足に乗せると同時にテークバックをスタートさせる。これも反動を利用して飛距離を伸ばすためのコツ

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