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「ホールインワン量産選手」の共通点とは!?

「いまどきツアーをデータ斬り!」国内外のゴルフツアーをあらゆるデータで一刀両断 Vol.27

2020/05/24 ゴルフサプリ編集部

ホールインワン王・女王は誰だ! 今回は国内ツアーでホールインワンを量産している選手を紹介する。データを分析すると、量産選手の多くにある共通点があることが分かった。

「ホールインワン量産選手」の共通点とは!?

まず男子だが、ホールインワンの集計記録が残る1985年以降のデータであることを最初にお断りしておく。最も多くホールインワンを達成しているのは羽川豊と井戸木鴻樹の7回である。

  • 羽川 豊

  • 井戸木鴻樹

羽川が1996年のジーン・サラゼンジュンクラシックで先に7回目を達成し、井戸木が2009年フジサンケイクラシックでこの記録に並んでいる。この時、井戸木は47歳。全米プロシニアでメジャー制覇を成し遂げる4年前のことだった。

女子はトーナメントが始まったころからの記録が残っている。最多は6回。今堀りつ、高村博美、金萬壽、塩谷育代、城戸富貴の5人が達成している。

塩谷育代

女子では回数だけでなく確率も算出した。調査対象はホールインワンを4回以上マークしている23選手。1位はホールインワン5回の永井奈都で160ラウンドに1回という確率だった。前回紹介したように女子ツアー平均は647ラウンドに1回(過去30年のデータ)だから、それの約4倍。驚異的な数字だ。通算確率では永井に及ばないが、計4回の下川めぐみもすごい。

下川めぐみ

2013、14年と2年連続で2回ずつ記録しており、この2年に限れば、40.5ラウンドに1回という超ハイペースだった。しかも、2013年フジサンケイレディスで800万円、2014年伊藤園レディスでは500万円というツアー屈指の高額ホールインワン賞を立て続けにゲット。トータルで1340万円ものホールインワン賞を手にしているのだ。

上原彩子

もうひとり紹介しておきたいのが米ツアーで戦っている上原彩子だ。国内4回、米ツアー3回の計7回もホールインワンを達成。2016年のカナディアンパシフィック女子オープンでは1大会で2回という離れ業までやってのけている。

男子の井戸木、女子の永井、下川、上原には共通点がある。熱心なゴルフファンならお分かりだろう。そう、「飛距離が出ない」ということだ。井戸木はレギュラーツアーでドライビングディスタンス最下位が4回あった。永井は昨年、ドライビングディスタンス計測試合への出場が1回だけだったが、そこで計測された数字は予選通過者中最下位だった。飛ばないということは、グリーン落下後のランが比較的多いはず。このようなタイプがホールインワンの確率が高いという仮説が成り立ちそうだ。

男子ホールインワン回数上位選手

回数 名前
7回 羽川豊、井戸木鴻樹
6回 藤木三郎、東聡、米山剛、藤田寛之、星野英正

女子ホールインワン回数上位選手

回数 名前
6回 今堀りつ、高村博美、金萬壽、塩谷育代、城戸富貴
5回 鈴木美重子、島袋美幸、永井奈都、藤田さいき


文・宮井善一
1965年生まれ。和歌山県出身。スポーツニッポン新聞社でゴルフ記者を8年間務め、2004年にフリーのゴルフライターとして独立。ゴルフ誌などに執筆のほか日本プロゴルフ殿堂オフィシャルライターとして活動している。元世界ゴルフ殿堂選考委員。

撮影トーナメント/
2019ダイキンオーキッドレディス
2019日本女子オープン
2019ニチレイレディス
ほか
撮影/相田克己 本誌編集部



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