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NEW・名門ゴルフ場|千代田カントリークラブ(茨城県かすみがうら市)Part3

リサオの『NEW・名門ゴルフ場』探訪

2020/06/01 リサオ(大隈 里砂)

名門ゴルフ場という言葉があります。名門テニスクラブはあるけど、名門卓球場は聞かないので、たぶんハイソサエティの人々が集まる方便にスポーツを使った名残なんでしょう。イメージは歴史がある、閉鎖的、特権階級。でもゴルフは草っ原で始まったスポーツ。肩肘張らない開かれた名門ゴルフ場も実は数多くあるのです。誰もがプレーできるそんなゴルフ場を紹介します。

文・写真・絵
リサオ(大隈里砂)
元超インドア文学少女。遅咲き・狂い咲きゴルファー
ウェブストア https://lisaomania.stores.jp/

コラムニスト、似顔絵作家、イラストレーター、フォトグラファー、翻訳家(英語)として(自称・ひとりスキマ産業)、主にゴルフ業界で活動

プレースタイル:山っ気たっぷり、策に溺れ式
特技:無駄ロブ(不必要なロブショット)
好きなライ:ヘンなライ、下りフック
苦手なライ:フェアウェイど真ん中
好きな言葉:インテンショナル
子供の頃の将来の夢:電気屋さん

NEW NORMALのはじまり

緊急事態宣言が解除となり、みなさま芝遊びできるヨロコビをひしひしと感じておられるでしょうか。やっぱり新緑の季節にずっとゴルフができないのは哀しすぎるから。もう夏?みたいな日もあるしね。なにかとお外に出たい季節ですよね。引き続き注意が必要とはいえ、ゴルフできるようになってまずはよかったです。オメデトウ!

せっかくの機会だから、このままスループレーが定着しますようにしますようにってお祈りしてるんだけど、どうなるかな。ゴルフできる格好でゴルフ場に向かって、着いたらクルマで靴を履き替えて、クラブハウスで受付したらすぐにスタートして、18ホールを途中で軽食もぐもぐしながらサクっと回って、バッグ担いでクルマに戻って、渋滞前にスイスイ帰りたい。どうかどうか、そうなりますように。どうしてもジャケット着用させたい伝統ある名門のゴルフ場はどうされてるんでしょう。さすがに強要はできないと思うけども。高齢のメンバーが多いとこならなおさら。

生活一般について、働き方について、今まで改革できなかったものが結構『新しい生活様式』のおかげでうまいこと進むんじゃないかなと期待してますが、ゴルフはどうだろうか。ゴルフ業界こそ、いい加減、NEW NORMALを考えないといけない。全部じゃないけど、協会などの組織は日本政府よりダメかも。アタマが異様にカタいのか、既得権益を死守したいのか知らないけど。どさくさに紛れてスルスルーって変革できる絶好のチャンスなのにね。

個々のゴルフ場は気運を見て、それぞれ出来ることを最大限やってると思います。千代田CCを運営しているPGMは前からスループレーに力を入れていたし、千葉にある太平洋クラブ八千代コースはグループ初のスループレー専用コースになりました。これは結構ショーゲキ。ホームページから抜粋すると

ゴルフ場経営としては決して好条件とは言えない“スルー専用”ですが、現役世代のビジネスマンや会社経営者など多くの会員の皆様から「近くて日常的に楽しめるコースが欲しい」とのニーズを感じ、アクセスの良い八千代により時間を効率的にプレーできるスループレー専用コースといたしました。
またプレーはゴルフ本来の歩くスタイルで、キャディ付または手引のセルフプレーを選択いただけます。ゴルフとは本来“あるがまま”を精神として、自然と自分と向き合いながら楽しむことです。
フラットな地形とインターバルが可能にする、手引のスループレーをぜひご体感ください。
<太平洋クラブ八千代コース 公式サイトより>

と、あります。よいですねえ。ただ、太平洋なのであくまで高級志向のスループレーコースです。そこいくと、存続が危ぶまれていた神奈川の茅ヶ崎ゴルフ倶楽部は対極になるかな。巨匠・上田治氏設計のシーサイドコースをGDO(ゴルフダイジェスト・オンライン)が運営することになり、そのプレースタイルは9ホール手引きカートのセルフプレー。なんと「TシャツもOK」だというので期待大です。気軽にゴルフしたいもんね。支払も現金やカードはもちろんSuicaやPayPayなどもいけます。いずれこちらでも紹介したいコース。楽しみです。

よそさまの言うことはそんなに真剣に聞かなくていい

さて、わたしもゴルフ場に行きたくてウズウズしてますがラウンド予定がありません。なので練習場に行くんだけど、そうすると余計に「あーラウンドしたい」ってジタバタしちゃうのよね。練習すれば気づきがあって、ああ来てよかったと思うんだけど、最近わりとすぐに飽きます。打ち放題でも150〜200球でもうお腹いっぱい。数年前まで平気で400球とか打ってたんだけど。なにしろ家に閉じこもってた本の虫が38歳で突然始めたゴルフなので、人並み以上に努力して球をいっぱい打たなきゃ上達しないに違いないと、アホウみたいに練習場に行ってたのです。最初のうちは1回につき600〜700球打たないと気が済まなかった。筋肉痛にならないと大いに不満でした。しまいにゃ友達が連れて行ってくれた練習場が気に入って、そこをホーム練習場にしたくなって、わざわざ近くに引っ越したぐらい練習が好き、というか中毒でした。それなのに今、練習に飽きちゃうのはたぶんニュースイングにしてちょっと安定感が出てきたので、どちらかというと現場で試したくて仕方ないから。ひひひ。それは後述します。まずは、なんで練習しまくってたのか。

上達したいというのは当然だけど、とにかく気持ち良くかっ飛ばしたいというバッティングセンターっぽい感覚もあったと思う。よく練習でヘタを固めるとか言うけど、ああそうですよ、固めてましたよ。でもヘタなのは紛れもない自分なんだから、他の誰かに迷惑かけてるわけじゃないんだから、余計なお世話じゃない?同志たちよ、ゴルフの上級者っぽい人たちの訳知り顔の上から目線は無視して大丈夫です。も、ち、ろ、ん、好きでヘタを固めてるわけではない。固まっちゃうんだからしょうがない。でもみんな上手になりたいって思ってるんだから、その気持ちに水を差すようなことは上級者っぽい人たちも言わないように気をつけてくださいね。そういうひとは成敗します。

でも、ヘタって、言い方すきじゃないから『ゴルフがちょっと慌ただしい(※用語集参照)』に言い換えるけど、確かに慌ただしさが続くことはある。結構長い間トンネルに閉じ込められた気持ちになったりする。けど、そういう時期に必死に練習したことや考えたことって案外のちのち役に立ってる。当時ピンときてなかったことが、ある日突然ピカー!ってなったりする。だから情報はその意味がわかんなくてもとりあえず引き出しにしまっておくのがいいと思います。必要なときにその引き出しがうっすら開いて呼んでくれるから。

そもそもわたしは自分であれやこれや考えて、閃いてシッパイしてまた閃いてウキウキして学習していくのが好きなタイプ。よく「リサオって、スイング改造が趣味なの?」と言われてしまうので、どうやらいつも違うことしてるらしい。でも、上手くなりたいのに今のままでは頭打ちだと思ったら改造するしかないじゃん。ゴルフのコーチで、いつもいつも違うこと試して、言うことがガラっと変わるひとがいるんだけど、それもたぶん同じことだと思う。「あのひと言うことコロコロ変わるんだもーん」って文句言うひともいるだろうけど、わたしはそういう先生の方が信用できる。先生になっても上手くなりたい。ベクトルはそこ。その意識があったら変化していくのは当たり前だと思う。だってさ、今どきの道具には左手リードじゃなく右手リードがいいとか、よくわかんないGGスイングとか、昔とは明らかに違う理論がいっぱい出てきてる。のに、昔のまんまの内容で教えてるほうがヘンでしょう。そうじゃなくても世の中にはいろんなひとがいて、みんな違う体型で、動きやすい体勢も様々なのに、ゴルフ雑誌のレッスンページって誰に向けて書いてるのかなって思うことがある。合う合わないが絶対にあるはずなんだから。情報を提供する側が誰向きかを明言してないってことは、受け取る側が選択しなくちゃいけないってこと。書いてあることを鵜呑みにしちゃいけないってことです。

NEW SWINGはOLD SWING。出逢いもなにも結局すべてはタイミングとはいえ

初級者の頃はそれがわからずに、ゴルフ雑誌を全部購読してまんまと迷宮に入りました。今はナナメ読みして、なんとなく引っかかる記事だけちゃんと読んだり動画を見たりしてます。なので超初心者の頃を除けば、誰かにちゃんと習うってことはなかったんだけど、ここにきてようやく出逢えたのですよ、言ってることが物凄く納得できる先生に。だって、難しい型を頑張って作るわけでもなく、ちょっとしたヒントだけでソッコーで安定したし、飛ぶようになったんだから。そこで残念なお知らせは、実は初心者の頃のスイングが自分に一番合ってるスイングだったということ。嬉しいお知らせは、それさえわかったらあとはもう上手くなる気しかしないってこと。もっと前に知り合いたかったなあとも思うけど、もっと前だったらその先生が今の自分の理論にたどり着いてなかったので、今がきっと一番よいタイミングだったのでしょう。

じゃあ、なんで初心者の頃のスイングをキープできなかったのかというと、それは周りの雑音のせい。いろいろ言われるんですよね、ミスショットすると。ミスの原因はいろいろあるのに、たまたま目につくことを言われてしまう。例えば、「オーバースイング」のせい。チビだから。子供みたいなもんだから。それでパワーが出せてたのに、コンパクトコンパクトって呪文にやられてスイングが恐ろしく小さくなって全然振れなくなって当然飛ばなくなった。「アップライトすぎる」と言われて気をつけたら「フラットすぎる」スイングになったし、他にも「グリップがクソ握り」だの「スタンスが広すぎる」だの、そういう雑音を全部真に受けたんですわ。実際に上手くいってないから自信もないし、自分より明らかに上手っぽいカレシなんかにしつこく指摘されたら聞く耳持つしかないから。んー、昔の自分のとこ行って、両肩掴んで頭ガクガクなるぐらい揺さぶりたいけど。「こいつはナニモノでもない。聞き流せ!」って。何故なら、今、それらの「やるな」と言われたこと全部やって、非常に調子が良いのですから。シャンクシャンカーシャンケストって最上級のシャンカーだったのに、今、シャンクってどうやったら打てるの?みたいになったのですから。

男女問わず、同じような思いしてるひとは結構いると思います。嗚呼、みんなにわたしの先生を紹介したい。もちろん合う合わないはあるだろうけど、とりあえず紹介したいです。何故なら彼は決して一つのことを押しつけないから。超初心者のときに一番最初に習った相手はわたしのスイングを見てもいないのに、いきなり「トップはここ」と言ってわたしの両腕をキョーレツに持ち上げました。初心者だけどそんなの「絶対に違う」と思って、けど紹介者の顔をつぶすわけにもいかず、すぐに帰れなくて1時間我慢しました。でも、あのとき思った「絶対に違う」という感覚は正しかったのです。何故ならわたしにはその動きは不可能なのです。それをやると身体全体がへなへなーっと伸びちゃう。人間の勘とか感覚って結構正しいものです。どんなにへなちょこだとしても自分を信じるのが吉です。だから上手になりたいと思ってる皆さんにお願いです。上級者っぽい人たちが何を言ったとしても、それはあくまで彼らにとってやりやすい形にすぎず、万人向けじゃあないので、フンフン頷いて聞いてるふりして別のこと考えてていいです。あと、巷でよいとされている型や動きでも、自分には全然向いてない場合があるので、全面的に信用する必要はどこにもないです。

初心者の頃のスイングでよかったなんて、あ、もちろん全部いいわけじゃないです、でも度台の部分は当時の感覚全開でやってたスイングが方向性として正しかった。それを、あーあ、すごい回り道、時間の無駄になったよって思うこともできるけど、それより自分はきっとそういう役割なんだろうなと思ってます。他のひとが回り道しなくてすむように熱く暑苦しく語る係。ゴルフは皆が思ってるよりずっと簡単なはずだって実証する係。

麗しの千代田カントリークラブ

千代田CCに行ったときは、まあまあ不調なときだったので、New Normalの時代にNew Swingを引っさげてまた遊びに行きたいです。今だったらもっと景色を楽しめるなあ。なんならスコアも数えちゃうかもしれないなあ。ここ数年、どっかでどうせ上手くいかないと思ってたのもあり、スコアは気にせず「球を操ること」だけを楽しんでたのです。曲げるとか上げるとか、そのとき打ちたい球が打てたらOK式。「え?え?いま上げるとこ?普通に転がしでよくない?」みたいなのが多かったから、傍目には意味のないことだったかもしれないけど、ただそのおかげでいろんな球が打てるようになったのは確か。試さなければできるようにならないんだから。スコア度外視だからこそ無謀な挑戦もできるってもんです。遊びの感覚でやってたのもよかったんだと思います。まあそれで無駄ロブ(※用語集参照)が大好物になっちゃって、策に溺れることも多々あるものの、でも打ちたい球が打てることが楽しいからいいの。

『ゴルフがちょっと慌ただしい』と『無駄ロブ』がでてきたので用語集載せときます。

NEW・ゴルフ用語集

丘・あの丘:ティーイングエリア
シグネチャーホール間:『シグネチャーホール・間』ではなく『シグネチャー・ホール間』。ホールとホールの間、ホールと全然関係ないとこで印象に残る場所のこと
振り返りのススメ:飛球線方向以外を見る、特に振り返ると驚きの美しい光景が広がってることが多いよ!
どんぶらこ:アップダウンやアンジュレーションのこと
サバンナ系:アフリカのサバンナを彷彿とさせる光景が見られるコースのこと。河川敷に多い印象
イケメン:池を見ると平常心を失って力が入っちゃう池メンタル=お豆腐メンタルのこと
ゴルフがちょっと慌ただしい:ヘタの言い換え。上手い人でもヘタな日はある。だからって心底ヘタってことじゃない。そもそもゴルフは上手いヘタじゃない。評価基準は楽しいか楽しくないか、楽しんでるか楽しめてないかだけ
その日暮らし:お悩みや平均スコアを聞かれたときの返事。用例「いやあ、なにしろ人生もゴルフもその日暮らしなもんで」
とんがり君:山でも岩でも、とんがってる物体はみなとんがり君
ゴルフは禅問答:良かれと思ってやったことが報われない。ケガしてるのに普段より良かったりする。ゴルフって何が幸いして災いするのかサッパリわからん。いっそトンチをきかせればいいとゆーの?
無駄ロブ:全然必要じゃないシチュエーションで一見無意味に放った高い球のこと。だいたいショートするけどそれでいいの。ロブショットが打ちたいだけだから

千代田CC中コース

さて、前回も書きましたが、どうしようもなく美しく、気持ちを穏やかにさせてくれる千代田CC。西コースでは竹林に囲まれた3番PAR3が景色的にお気に入りでしたが、クラブハウスから中コース1番PAR5に向かうこの道もこれまた竹が並んでて壮観なんですよねえ。まさに『シグネチャーホール間(※用語集参照)』です。ああ、心が洗われる。またここを歩きたい。できれば風に吹かれて歩きたい。

中コース1番に向かう道

ホール自体は「フェアウェイが広いので、のびのびとティショットを打ち、スタートしよう。グリーン近くの池に気をつければパーセーブが容易になる(公式サイトより)」って書いてあるけど、何故か写真を撮ってないのでたぶんいろいろやらかしたんだと思います。気を取り直して次、2番PAR4。フェアウェイが左に傾斜してお池に呼ばれるホールです。

中コース2番PAR4
そしてこちらにイケメン=池メンタル(※用語集参照)がひとり

そしてお次はお花畑!バーン!

コース内のお茶屋さんって結構こういう華やかな佇まいのとこがありますが、前に千葉県夷隅郡にあるキャメルゴルフリゾートでもすっごい可愛いお茶屋さんを見つけて、聞いてみたらお茶屋のおねえさまが個人的に趣味でやってるということだったので、日本のゴルフ場にはそういう独自の文化があるのかもしれません。これは世界広しといえども日本ならではなんじゃないかな?融通が利かないはずなのに、やるじゃん。

中コース3番PAR5の丘(※用語集参照)あたり、シグネチャーホール間
おねえさま、美しいお花畑をありがとう!

お花畑ですっかり満足したのか、中3番と4番の写真はないので次はティーショットが池越えの5番PAR4。

中コース5番PAR4

川が森に吸い込まれるあたりが気になります。

クリークが距離感を狂わせる中コース6番PAR3。後方は雪入山(ゆきいりやま)かな

中コース6番PAR3

その、春先には山桜が咲き誇り圧倒的な光景になるらしい雪入山(ゆきいりやま)を臨む中コース9番PAR5。景色が美しすぎて、ひ、左に流れるクリークなんて気にならないもんね。

中コース9番PAR5
クラブハウスと雪入山。と、眼鏡橋

来年の春には絶対再訪して山桜に埋め尽くされた雪入山を見たいと思ってるけど、その前にまた行きたいなあ。できれば新緑のうちに。ああでもキラキラした夏場や紅葉の時期も見てみたい。なにしろ季節の移り変わりによってどのように表情を変えていくのか、自分の目で確認したくなるコースなのです。

千代田カントリークラブ公式サイト


NEW・名門ゴルフ場|千代田カントリークラブ(茨城県かすみがうら市)

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【シリーズ一覧】
●第1回:NEW・名門ゴルフ場|サニーカントリークラブ(長野県佐久市) Part1
●第2回:NEW・名門ゴルフ場|太平洋クラブ佐野ヒルクレストコース(栃木県佐野市)Part1
●第3回:NEW・名門ゴルフ場|四街道ゴルフ倶楽部(千葉県四街道市)番外編 Part1
●第4回:NEW・名門ゴルフ場|キングダムゴルフクラブ(埼玉県秩父市)Part1
●第5回:NEW・名門ゴルフ場|志摩シーサイドカンツリークラブ(福岡県糸島市)Part1
●第6回:NEW・名門ゴルフ場|千代田カントリークラブ(茨城県かすみがうら市)Part1
●第7回:NEW・名門ゴルフ場|吉井カントリークラブ(群馬県高崎市)Part1