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練習場は「コースで使えるショット」に磨きをかける場所。

北野正之が指南する「練習効率アップ」の心得 VOL.3

2020/09/09 ゴルフサプリ 編集部

うまくなりたい一心でマメに練習場に通い、一所懸命に球を打つのはとてもいいこと。ところがアマチュアレッスンに定評のある北野正之プロは、「コースプレーに直結した練習をちゃんとしている人はほとんどいません」という。練習をしている割にはなかなかうまくならないし、スコアもアップしない」と悩んでいる人は練習内容を見直そう。

北野正之
きたの・まさゆき
1966年5月18日生まれ。93年プロ入り。所属のサザンヤードCC(茨城県水戸市)や松原ゴルフガーデン(埼玉県草加市)で多くのアマチュアをレッスン。知る人ぞ知る名ティーチングプロで著書も多数。

コースで使えるショットの練習を多く積めば必ずスコアアップする!

コースで使えないショットの練習ばかりしても何の意味もない

練習場で球を打っている人たちを見ていて私がいつも思うことですが、多くの人は「球を打つこと=練習している」と信じ込んでいる節があるんですよね。私にいわせれば「球を打つこと=球を打っている」。それ以上でも、それ以下でもない。これ、笑い話ではありません。

どういうことかというと、球を打つことが練習になっていない方が大勢いらっしゃるのです。練習場をストレス発散の場と考えているのか、ほとんどの人がドライバーやアイアンを思い切り振り回して一所懸命に飛ばそうとしています。あなたもそうだとしたら、練習の成果がなかなか表われていないことに悩んでいませんか?

よく考えてみてください。コースに出たときに練習場のようにクラブを思い切り振れるショットって何回あるでしょうか?ティーイングエリアは基本的には平らですからフルスイングできるとしても、フェアウェイは平坦な場所ばかりとは限りません。大なり小なりの傾斜地から打つことが大半です。

ドライバーショットにしても練習場のように何のプレッシャーもないときは100パーセント近くのスイングができても、フェアウェイの右サイドにOBや池があったりしてプレッシャーを感じたときに練習場と同じフルスイングを実行できますか? 「OBに打ち込みたくない」とか「曲げたくない」といった心理が働いて、大抵は萎縮してボールに合わせにいくようなスイングとなり、結果的に球を大きく曲げてしまうケースがとても多いのです。

練習場はスイングの技術を磨く場ですが、同時にコースで使えるショットを増やしていく場です。要はコースで使えないショットの練習ばかりしても意味がないのです。フェアウェイが広くてドライバーを気持ちよく打てるホールであればフルスイングしても大いに結構ですが、フィニッシュでバランスを崩してしまうほど振り回すのは避けましょう。

左足だけでも立てるようなバランスのいいフィニッシュが作れるように力感を8割程度に抑えて打つ練習を多く積んでおくべきです。フェアウェイが狭いホールを想定した練習をするなら、クラブを通常よりも1インチほど短く持ち、スイングの力感を7割くらいまだ下げて打つ練習が効果的です。

思い切り振り回す練習ばかりでは安定したスイングがいつまでも身につかない。
曲がりを抑えたい場面を想定して、クラブを1インチほど短く持って打つ練習もしよう。
力感を8割くらいに抑えた練習を多く積めばコースで使えるスイングが身につく。

ボールの位置を変えて打つ練習で斜面などの状況対応力を養おう

アイアンショットの練習では基本のスイングを磨くことも大切ですが、コースでは平らな場所から打てる回数は少ないですから、色々な工夫をして実戦感覚を養う練習も積んでおきましょう。

7番アイアンなら通常はスタンスの中央か、ボール半個ぶんほど左に置いて打ちますよね。それだけではなくて左足の前や右足の前にもボールを置いて打ってみてください。ボールを左足の前に置くと、左足下がりの斜面からのショットによく似た状況となります。これをダウンスイングで上体が突っ込まないように注意し、通常のスイングよりも左足荷重を強めて打つのです。フォロースルーはクラブを低い位置へと振り抜いていく感覚となります。

反対にボールを右足の前に置けば、左足上がりの斜面からの想定練習ができます。この場合はダウンスイングからインパクトにかけて体重を右足に残して、クラブを高い位置へと振り抜くイメージでスイングします。

ボールを通常の位置に置くだけでなく、左足の前や右足の前にも置いて打つ練習をしよう。
ボールを左足の前に置くと左足下がりの斜面のイメージ練習ができる。フォロースルーを低く出すのがポイントだ。
ダウンスイングで上体が目標方向に突っ込まないように注意。
ボールを右足の前に置けば左足上がりの想定練習となる。フォロースルーは高い位置へと振り抜くイメージだ。

また、アドレスの重心の前後の位置を変えてツマ先下がりやツマ先上がりの斜面を想定した練習が可能です。ボールを通常よりも1〜2個遠くに置き、重心をツマ先側に乗せて構えればツマ先下がりの練習となりますし、ボールを通常よりも1〜2個近くに置いて重心をカカト側に乗せて構えるとツマ先上がりの練習となります。ツマ先上がりの想定練習ではクラブを短く持って打つようにすると実戦感覚がより高まります。

練習場の平らな打席で実際の斜面ショットの練習が完璧にできるわけではありませんが、このようにボールの位置を変化させて打つ練習はコースの色々な状況への対応力を身につける上で大きく役立つのです。
 
それ以外にも左足だけで立って構えるとか、右足だけで立つとか、腰を落としてハーフスイングの練習をするとか、いろいろな工夫を取り入れましょう。100パーセントの力のフルスイングよりも、力感や振り幅を5割くらいに抑えたハーフスイングの練習のほうを多く取り入れるとコースで使えるスイングがどんどん身に付きます。
 
シングルゴルファーたちは練習場で100球打つとすれば約半分がアプローチ、2〜3割がコントロールショット、そしてドライバーはせいぜい5球打つ程度と誰もが口をそろえます。コースで使えるショットの練習の重要性をよく理解しているからです。

ボールから離れて構え、重心をツマ先側に乗せて構えよう。
ツマ先体重で打つ練習はツマ先下がりの斜面への対応力がつく。
ボールの近くに立ってカカト体重で打つ練習はツマ先上がりの練習にもなる。
ツマ先上がりの斜面を想定してクラブを短く持つとより効果的だ。
クラブをうんと短く持って打つスイングはツマ先上がり以外にも使える場面が多い。

マットを違う向きに目標を決めて打つ練習で方向感覚を磨く

「練習場ではグッドショットが打てるのに、コースでは全然ダメ」と口にするゴルファーが多くいます。そうした現象が起こるのはなぜだと思いますか?練習場と違ってコースでは様々なプレッシャーを背負うから、自分本来のスイングができなくなってしまうのも一つの理由かもしれません。

でもコースで使えるスイングが身についている人であれば、コースでプレッシャーを感じたときも自分のスイングができています。何が問題点かというと、コースでアドレスの姿勢を作ったときに方向に自信が持てなくなることです。「ちゃんと目標を向いているかな」と疑心暗鬼になり、「球が曲がったらイヤだな」と不安を抱えたままでスイングするから結果につながらないのです。

練習場ではマットの向きを目安にしていつでもスクエアに構えられますし、マットの向きに球を真っすぐ打つこともできますよね。ところがグッドショットを続けて打てていても、自分の中では方向感覚がほとんどないわけです。コースでは練習場のマットのような方向の目安なんてありません。自分で目標に対して正しく構えるしかないのです。
 
練習場ではマットの向きと違う方向に目標を定めて、その目標に対してスクエアに構えて打つ練習もしましょう。マットの向きに対してハスに構えることになり、違和感が生じますが、こうした方向感覚を養う訓練を積むことでコースに出たときも目標に対して正しく構える力がつきます。

また真っすぐな球を打つよりも、球を曲げる練習を多く積んでおくことも大事です。マットの左を向いてそこに真っすぐ打つ練習もする。さらに左を向いてスライスを打つ練習もする。逆にマットの右を向いて構え、右に真っすぐ打つ。次のステップとして右を向いたままでフックを打つ。このようにコースで使えるスイングを増やしていく気持ちで球を打つことが、練習の効率アップにつながるのです。

マットと違う向きに構えて、狙った方向に打てれば合格。
左を向いて左に真っすぐ打つだけでなく、右に曲げる練習もしよう。
マットの右を向いて構え、狙いどおりに打てるようになろう。
同じように右に打つだけではなく、左に曲がる練習もしておくといい。

取材・文・写真/三代 崇 協力/松原ゴルフガーデン



北野正之が指南する「練習効率アップ」の心得

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【シリーズ一覧】
●VOL.1:できないことに「ダメ出し」しないで、できることを増やしていこう!
●VOL.2:懐中電灯でテークバックのチェック?ちょっとした工夫でできる自宅練習
●VOL.3:コースで使えるショットの練習を多く積めば必ずスコアアップする!

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