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勝みなみ、5打差首位も逆転負け! この確率とは!?

「いまどきツアーをデータ斬り!」国内外のゴルフツアーをあらゆるデータで一刀両断 Vol.53

2020/11/22 ゴルフサプリ編集部

樋口久子三菱電機レディス最終日を5打差の首位で迎えた勝みなみが逆転負けを喫した。トッププロといえど、5打のリードでは安心できないのか。その勝率を調べてみた。

勝みなみ、5打差首位も逆転負け! この確率とは!?

女子ツアーにおいて5打差の単独首位で最終日を迎えたのは勝で51例目だった。優勝できなかったのは勝が6例目。通算成績は45勝6敗、勝率は88%だ。高い勝率ではあるが絶対とまではいえない、微妙なところだ。

5打差を守り切れなかったのは勝のほか、1978年山陽クイーンズの清元登子、2000年マンシングウェアレディース東海クラシックの米山みどり、2007年LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップの不動裕理、2012年サントリーレディスの服部真夕、2013年サマンサタバサガールズコレクション・レディースの表純子といった面々。共通しているのは、誰も最終日にアンダーパーでプレーできていないということである。勝もパープレーにとどまり、65を叩き出した西村優菜に逆転された。

西村優菜

では、6打差ならばどうか。これは過去18例あり、勝てなかったのは2008年富士通レディースの三塚優子のみ。73とスコアを落とし、3位にいた不動に追いつかれてプレーオフで敗れている。通算17勝1敗で、勝率は94%になる。

そして7打差以上になると18例あり、すべてが優勝。ということは、7打差あれば絶対的セーフティーリードといってもいいかもしれない。ちなみに、男子でも7打差以上は勝率100%(ツアー制度が施行された1973年以降)である。

最も差をつけて最終日を迎えたのは1997年サントリーレディスの塩谷育代と2000年東洋水産レディス北海道で安井純子が記録している10打差。塩谷は途中まで順調だったが終盤スコアを乱し、パープレーの72で7打差V。安井は2オーバーの74と苦しみ、4打差にまで迫られたが逃げ切っている。あまりに差がつきすぎている状況も、逃げる選手は楽にはプレーできないようだ。

リードが5打差より少ない例では4打差が勝率84%、3打差が60%、2打差が49%、1打差は34%となっている。1打差ならば優勝できるのは3回に1回程度というわけだ。

女子ツアー単独首位で最終日を迎えた選手のストローク差別勝率

ストローク差 勝率
1打差 34%
2打差 49%
3打差 60%
4打差 84%
5打差 88%
6打差 94%
7打差 100%
8打差 100%
9打差 100%
10打差 100%

※樋口久子三菱電機レディス終了時


文・宮井善一
1965年生まれ。和歌山県出身。スポーツニッポン新聞社でゴルフ記者を8年間務め、2004年にフリーのゴルフライターとして独立。ゴルフ誌などに執筆のほか日本プロゴルフ殿堂オフィシャルライターとして活動している。元世界ゴルフ殿堂選考委員。

撮影トーナメント/
2020NEC軽井沢72ゴルフトーナメント
撮影/JGMA



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