ヤマハ UD＋2ドライバー・アイアン｜プラス2番手の飛び『UD＋2』はピンの対抗馬に!?

今では各メーカーがこぞって発売している飛び系アイアン。その原点であり、パイオニアが2014年に発売された『インプレスRMX UD＋2』だった。最初はアイアンだけだったが、その後は『UD＋2』シリーズとしてドライバー、フェアウェイウッド、ユーティリティが追加されて、ヤマハの人気シリーズに。20年10月には2年ぶりとなる新作が発売されたが、そこには飛ぶだけではない、新しい進化があった。

『インプレスUD＋2』ドライバー｜シリーズ史上最大のつかまりと大幅な慣性モーメントアップ

歴代の『インプレスUD＋2』シリーズも試打してきた高橋良明プロに、まずは最新モデルのドライバーを打ってもらった。

「もちろん飛距離性能は高いのですが、それ以上に驚いたのは左右のミスヒットに強くて、曲がらないこと。かなりトゥ側、ヒール側に当たったときでもフェース面が左右にブレないのでストレート弾道に近い。これは、最近流行りのピンの大慣性モーメント系と同じ傾向です」

『インプレスUD＋2』の慣性モーメントは5020g・㎠を誇り、最新のドライバーと比較してもトップクラス。ちなみに前作の『UD＋2』は4650g・㎠だったので約400g・㎠も大きくなっている。

また前作と比較すると重心角も34.5度となり、インプレス史上最大のつかまりやすさを実現していた。

「正直、めちゃくちゃつかまります！　誰でもドローが打てるのと、軽量設計になっているので、特にシニア世代のスライサーに最適です。つかまりが良いと同時に打球が強いので、弾き感も海外メーカーのドライバーに似ています」

打球の強さ、さらに弾き感を生んでいるのが新技術であるスピードボックスだ。これはフェース側のクラウン部分に1.5mmのボックス状のへこみをつけることでエネルギーロスを減らして、効率的に初速を上げている。それが強弾道につながっていたのだ。

『インプレスUD＋2』ドライバー｜スペック

『インプレスUD＋2』アイアン｜2番手どころか3番手アップ！普通の人でも7番で200ヤード!?

ドライバーにはスピードボックスという新技術があったが、アイアンにもスピードリブという斬新な構造を採用。早速、高橋プロに打ってもらうと、

「最初の1球目を楽に打っただけで7番アイアンで200ヤードくらい飛んで、笑っちゃいました。このクラブなら、プロだけでなくて、普通のアマチュアでも7番で200ヤード打てると思いますよ。2番手どころか3番手アップくらいの飛距離ですよ！」

飛距離だけでなく、高橋プロが驚いたのが弾道だ。

「一般的な飛び系アイアンは、ロフトが立っているので少しライナー系の弾道になりますが、これは明らかに弾道が高い。高弾道で高初速になっているので、飛ぶだけでなくて、グリーンで止まる高さが出せます」

実はこの高さに貢献しているのがスピードリブの構造。フェースの裏側に5本の柱をつけたことで、フェースの変形が小さくなって、打ち出し角が高くなっていたのだ。

「正直、今年打った飛び系アイアンだと、ピンの『G710』が完成度が高かったですし、人気もありますが、飛距離で言うとやっぱり飛び系のパイオニアである『UD＋2』の方が上です」

2020年のクラブ市場はドライバーもアイアンもピンの強さが目立っていたが、性能的にはヤマハの『UD＋2』は、その対抗馬になりえるくらい完成度が高かった。

『インプレスUD＋2』アイアン｜スペック