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妥協なき軽さ『ZG21』|アディダスゴルフから、またすごいゴルフシューズが登場した!!

ゴルフサプリ編集部員が“忖度なき試し履き”で妥協なき軽さを検証【PR】

2021/08/12 ゴルフサプリ編集部

2020年、ゴルフシューズの売り上げランキング上位は『コードカオス シリーズ』が席巻。初心者から上級者にいたるまで、アクティブなゴルファーの足元は“カオス・一色”となった。そして、2021年2月19日……またもやアディダスゴルフがすごいゴルフシューズを発売。

その名も『ZG21』。ZERO GRAVITY(無重力)の名を冠し、「妥協ZERO|全てを叶えたこの軽さ」というキャッチコピーを戴いた“軽量スパイクシューズ”は、ゴルファーに何をもたらすのか。ゴルフサプリ編集部員が“忖度なし”で妥協なき性能を検証する。

“妥協なき”なのは軽さだけじゃない。ツアーレベルのグリップ力、快適性も追求

2021年2月19日に発売された、今シーズン大注目のゴルフシューズ『ZG21』。その「妥協ZERO」というキャッチコピーと『ZG(ZERO GRAVITY)21』という名称から、従来のスパイクシューズとはかけ離れた軽量性を備えたゴルフシューズであることは容易に想像できることと思う。

だが、常にイノベーティブ(innovative)な性能のゴルフシューズを“輩出”してきたアディダスゴルフの開発陣が、“ただ軽いだけが取り柄”のゴルフシューズなど、出してくるはずもない。

ツアーレベルのスパイクシューズに不可欠な最高レベルのグリップ力、そして歩行時の快適性においても、妥協は一切なし、ということなのだ。もちろんそれらの性能は、これまでに我々ゴルファーが経験したことのないレベルなのだろう。

今回は、その真相を編集部による試し履きラウンドによる検証とアディダスゴルフのプロダクト企画を担当する森悠馬氏へのインタビューとともに解説していく。

PGAツアーの2021年初戦で契約プロたちが、いきなり実戦投入

写真左からコリン・モリカワ、ダスティン・ジョンソン、ザンダー・シャウフェレ。

目ざといPGAツアーファンの中には、気づいていた人もいるかもしれない。実は、2021年のPGAツアー初戦「セントリー・トーナメント・オブ・チャンピオンシップ」(1月7日〜10日・米国ハワイ州)でアディダスゴルフ契約のツアープロたちは、すでに『ZG21』を履いてプレーしていた。

アディダスゴルフによれば「ほぼすべての契約選手が、渡したその日にZG21に履き替えてくれました。しかも、誰も“微調整”を求めることなく、市販品と同じものをそのまま履いて大会に出場したんです」とのこと。

ツアー現場の担当者たちは、この契約プロたちの反応にはとても驚かされたとともに『ZG21』の性能の確かさを確信したという。そして、その性能の確かさは東京五輪・男子ゴルフ競技で証明されることとなった。

東京五輪・男子ゴルフ競技の金メダリストを足元から支えていた「ZG 21」

ザンダー・シャウフェレの高精度なアイアンショットには、妥協なきグリップ力が必要不可欠だ

ザンダーが最終日に履いていたZG21は白・赤・青の星条旗カラーがデザインされた特別モデル。残念ながら日本未発売のモデルで、米国と韓国のみで販売中。入手するには現地での購入が必要。

東京五輪・男子ゴルフ競技を制したアメリカ代表のザンダー・シャウフェレ選手、ということはご存知の方も多いだろう。彼の素晴らしいショット力、そして2メートル前後のパットを外さない“妥協なき決定力”は、ゴルフファンたちに「やっぱり世界のトッププレーヤーはすごい」と感嘆と感動をもたらした。

そして、そんな実力者の足元を支えていたのが「ZG21」なのである。ゴルフ競技の会場となった霞ヶ関カンツリー倶楽部は、最高の仕上がりで選手たちを迎えた。整然と刈り込まれた美しいフェアウェイ、力強く根を張り、密度の濃いラフ。固く引き締められ、メジャー級にスピードの速いグリーン。このタフなコースで、特にラフにおいては足元の安定感は必要不可欠。

そう、そんなタフな状況でもしっかりと活躍するのが、妥協なきグリップ力を備えた「ZG21」だ。しかも、ゴルフ競技開催期間中は百戦錬磨のキャディでさえ熱中症で倒れるほどの酷暑。女子ゴルフ代表のネリー・コルダは「水はたくさん!ジュースをちょうだい!」と叫びたくなるほどの暑さだと話していた。

そんな中では軽量かつ歩きやすく、快適な履き心地の「ZG21」が、金メダリストとなったザンダー・シャウフェレにとって強い味方となっていたということは、言うまでもないだろう。

銅メダルをかけてプレーオフを戦ったコリン・モリカワ(写真左)、チリ代表のホアキン・ニーマン(写真右)も「ZG21」で東京五輪をプレー。両者ともに好成績を残している。

ボアタイプの『ZG21 ボア』とレースタイプの『ZG21』の2つのタイプから選べる

詳しい解説をお届けする前に、『ZG21』の基本情報をまとめておこう。
まず『ZG21』はソールにクリート(鋲)が装着されたスパイクシューズだ。メンズモデルのタイプは2つ、BOAシステムを搭載した『ZG21 ボア』とレース(靴紐)タイプの『ZG21』が用意されている。レディースモデルは「ウィメンズ ZG21 ボア」1モデルを発売している。

アッパー、ミッドソール、アウトソールは全モデル共通。カラーデザインも、それぞれ4種がラインナップされている。価格はオープンだが、アディダスゴルフの公式オンラインショップでは、『ZG21 ボア』が2万2000円(税込み)、『ZG21』が1万8700円(税込み)、『ウィメンズ ZG21 ボア』が1万9800円(税込み)となっている。

こちらのページでも『ZG21』の製品詳細を掲載中なので、後ほど見ていっていただきたい。

『ZG21 ボア』

「ホワイト/アシッド イエロー/ブルーオキサイド」(左上)、「グレースリー/スクリーミングオレンジ/シルバーメタリック」(右上)、「コアブラック/ホワイト/ライトグレーヘザー ソリッドグレー」(左下)、「ホワイト/コアブラック/ヘイジースカイ」(右下)

『ZG21』

「ホワイト/コアブラック/ヘイジースカイ」(左上)「コアブラック/ホワイト/ライトグレーヘザー ソリッドグレー」(右上)、「ホワイト/アシッド イエロー/ブルーオキサイド」(左下)、「グレースリー/スクリーミングオレンジ/シルバーメタリック」(右下)

『ウィメンズ ZG21』

「ホワイト/アシッド イエロー/ブルーオキサイド」(左上)、「ホワイト/シルバーメタリック/スクリーミングピンク」(右上)、「シルバーメタリック/スクリーミングオレンジ/グレー ワン」(左下)、「ホワイト/コアブラック/クリアミント」(右下)

トップクラスのPGAツアープロたちに有無を言わせなかった履き心地を試してみた

さて、ゴルフサプリ編集部員による試し履きの結果をお伝えするとともに、試し履きで得た感想と疑問をアディダスゴルフのプロダクト企画担当、森悠馬氏にぶつけた回答をまとめので、ぜひゴルフシューズ選びの参考にしてほしい。

伝統と革新が融合した“大人かっこいい”フォルムとデザイン|ゴルフサプリ編集部員の試し履き検証

写真は『ZG21 ボア』

ここからは『ZG21』を実際にコースで履いて、プレーしてみた感想を述べさせていただく。妥協なし!そして忖度なしの感想となるので、ややくだけた語調になるところもあるが、何卒ご容赦いただきたい。

さて、アディダスゴルフに用意してもらったのはBOAタイプの『ZG21 ボア』とレースタイプの『ZG21』。両方とも、実際にコース内で球を打って、傾斜からバンカーまであらゆる場所を歩き回らせてもらった。

まず、見た目の第一印象。忖度なしでかっこいい。ボアタイプもレースタイプも、トラディショナルな雰囲気を匂わせるシャープなフォルムが、まず良い。そのスポーティでありながら、やや大人びたフォルムに対して、ミッドソールを覆うシュッとしたデザインのPU素材のパーツ、そしてカカト方向に向かって濃くなっていく色味のグラデーション具合とメッシュ地(じ)になっていくアウターの表情の変化。こうしたところからは、アディダスゴルフらしい“近未来感”や“革新的な印象”を感じる。伝統と革新が見事に調和されている、ありそうでなかったデザインだ。このデザインのバランス感覚は、さすがアディダスゴルフといったところか。

今回、試し履きしたカラーは「ホワイト/アシッド イエロー/ブルーオキサイド」なのだが、黒のパンツにもすんなりと馴染んでくれた。ソールのアシッドイエローは、一見派手に思うかもしれないが、歩くたびにチラチラと見えるイエローが軽やかでスポーティな印象を周囲に与えるだろう。

この強烈なホールド感はクセになる|ゴルフサプリ編集部員の試し履き検証

写真は『ZG21』

まず初めに履いたのはボアタイプの『ZG21 ボア』。さて、その履き心地だが、BOAダイヤルをカチカチと締めていくと驚くほどの締め付け感である。ボアタイプは、甲を覆うようにしてシューズと足をフィットさせる“ラップシステム”が採用されているので、それなりの“締め付けの良さ”は予想していた。

だが、この土踏まずから甲をギュッと締め付けるホールド感の強さは、ボアシステムを搭載した数多のゴルフシューズの中でも最高かつ最強だ。かといって、甲が痛いといったこともない。シューズの甲にあたる部位、タン(舌革)がムチッとした感触で強い締め付けを受け止めてくれているのだ。

この締め付け感、好む人はとても多そうだ。一度履いたら、離れられなくなるかもしれない。これまでボアタイプのホールド感に物足りなさを感じていたという人は、ぜひとも体感してみてほしい。

ホールド感の秘密はBOA社と共同開発した新しい「トライラップ」構造

ゴルフサプリ 森さん、『ZG21 ボア』のこれまで経験したことのない強烈なホールド感、あれは一体どんな構造によるものなんですか?

森悠馬氏 『ZG21 ボア』のホールド感は、BOA社と共同で開発した「TRI-WRAP(トライラップ)」構造によるものです。この構造は、現在の技術が生み出せる構造の中で、最もゴルフスイングに適した構造だと考えています。

ゴルフサプリ 甲側のホールド感とフィット感の強さ、それがゴルフスイングに求められるものなんですか?

森悠馬氏 そうです。ゴルフスイングにおいて、たとえば右足を蹴る際に右足の甲には上方向に向かう力がかかります。これが右足の浮きに繋がり、蹴りを弱くしてしまうんです。「TRI-WRAP(トライラップ)」構造は、外側のY型のストラップが土踏まずの広い範囲を引っ張りながら甲を覆うように被さり、上方向にかかる力をしっかりと受け止めます。そして、内側のストラップは、様々な足型に順応する柔らかさを備えた素材を使用することでフィット感をもたらします。

ゴルフサプリ だから、ホールド感はあるのに履き心地が快適なんですね。

森悠馬氏 土踏まずから甲までをしっかりとホールドすることで格段に安定感が増すので、スイング中に後ろ足でより強く蹴ってパワーを生みながら、そのパワーをしっかり受け止めて安定感のあるフィニッシュを可能にしますので、ショットの飛びと方向性の向上につながる性能を発揮しています。

ゴルフサプリ 足を蹴りやすくなって、安定感が増すと“飛んで曲がらない”が実現するんですか! たしかにラウンド中、足元の安定感はすごく感じられました。それに飛距離も少し伸びていると感じていたんです。

森悠馬氏 きっと「トライラップ」構造の効果が出ていたんですよ。

『コードカオス ボア』よりも重いはずなのに、なぜ軽く感じるのだ『ZG21』!!|ゴルフサプリ編集部員の試し履き検証

『ZG21 ボア』のホールド感の印象が強烈で、思わず多くのスペースを割いてしまったが、超・重要ポイントである軽量性についてお伝えしたい。

まず、ボアタイプの重さ(片足)は390g。数字だけ見ると、特に軽量とは言えない。なぜなら2020年の大ヒットゴルフシューズ『コードカオス・ボア(355g)』よりも35gも重いのだから。だが、しかし……不思議なことに『ZG21 ボア』のほうが軽く感じられるのである。

試し履きした編集部員は『コードカオス ボア(355g)』を所有しており、2020年はずっとこのゴルフシューズを履いてプレーしていた。その僕が、履いた瞬間に思わず「おおっ!?!」と奇声をあげてカメラマンに怪訝な顔をされてしまったくらい、軽いと感じるのだから間違いない。

強烈なホールド感がシューズと足を一体化させて、シューズ自体の存在感を消している? そんな考えも浮かぶし、そういった感じも受けるのだが、不思議すぎてワケがわからない。

そこで、レースタイプも履いてみた。『ZG21』はボアタイプの『ZG21 ボア』よりも25g軽い365gという重さで、『コードカオス』シリーズと変わらぬ重さなのだが、やっぱり『コードカオス ボア』よりも『ZG21』のほうが軽く感じられる!!  これまた理由がまったくわからない。この謎現象についても森氏に聞いてみた。

素材も構造も、すべてが新しい。次世代スパイクシューズだから“軽い”

ゴルフサプリ 『ZG21』シリーズの軽さの秘密を教えてください! 実際的な数値よりも軽く感じるなんて、どういうことなんですか!?

森悠馬氏 妥協なき軽さ、感じていただけてうれしいですね。まず『ZG21』シリーズは、スパイクレスシューズのような軽さと快適性を備えながら、スパイクシューズとして求められる安定性とグリップ力を追求し、これまでにないスパイクシューズを作り出すことをコンセプトに開発を始めました。

ゴルフサプリ これまでにないスパイクシューズ……なるほど。たしかにあの軽さと快適性は、従来のスパイクシューズにはなかったものです。

森悠馬氏 新しい素材と新しい構造。これが軽さの秘密なのですが、具体的に説明していきましょう。まず、アッパー素材は四層構造になっています。外層は2ミリという極薄のPUで、この素材は革のような伸び具合と防水性能、それに通気性を備えています。そして、二層目には軽量でありながら高い硬度を備えたトリベラマイクロファイバーという素材を採用しています。この二層目はスイング時の安定感に大きく貢献しています。そして、優れた通気性能と湿度コントロールに貢献する三層目はメッシュ層になっておりシューズのかかとの方にこの層が見えるデザインになっています。そして、快適な履き心地に効果を発揮する四層目は、クッション性が高く、ソフトな素材を採用することで二層目の硬さを感じさせないようになっています。

ゴルフサプリ アッパーに新しい軽量素材を使うことで、軽量化を図っていたんですね。

森悠馬氏 はい。ミッドソールやアウトソールにも新しい素材と構造を採用し、ここでも軽量化が考えられていますが、それはまた後ほどお話しましょうか。

あまりの軽量感に思わず傾斜を走り出す編集者。「このシューズでサッカーもできそう(元サッカー部)」

ゴルフサプリ ですが、実際の重量とはかけ離れた軽さを感じるのは、なぜなんでしょう。やっぱり安定感やホールド感が優れているからですかね?

森悠馬氏 それはアウトソールに秘密があるからです。これについては、グリップ性能を説明する際にお話しましょう。

良い当たりばかりなのは『ZG21』のグリップ力のおかげとしか思えない|ゴルフサプリ編集部員の試し履き検証

グリップ力はショットの精度や飛距離に影響を及ぼす、ゴルフシューズにおいてとても重要な性能。さて、ダスティン・ジョンソンらパワフルなスイングのPGAツアープロたちが、即座に納得させられた『ZG21』シリーズのグリップ力はいかなるものか。ドキドキしながらドライバーを振り切った。

たしかにすごい。思わず「今、僕はベタ足でしたか?」とカメラマンに聞いてしまったほど、スイング中の足裏が地面に食いついていたことを感じた。グリップ力が強いと、本当に下半身って安定するんだー!! と改めて認識させられた。

そんな安定した下半身によって放たれたドライバーショットは、難なくフェアウェイをキープ。そして、この日は『ZG21 ボア』を履いて3ホール、『ZG21』で6ホールをプレーしたのだが、フェアウェイキープ率がめちゃくちゃに良かったのだ。一般的にアベレージゴルファーのフェアウェイキープ率は20%〜30%と考えられているが、この日の僕は7ホール中、5ホールでフェアウェイをキープ……アベレージゴルファーの平均を大きく上回った。

しかし、アベレージゴルファーのボールの行く先は日替わりならぬ“ショット替わり”である。たまたま調子がよかったのかもしれない。けれど、『ZG21』の強烈なグリップ力が、もたらした奇跡という可能性は非常に高いと言わざるを得ない。

でも、スパイクシューズにありがちなクリート(鋲)の“突き上げ感”もなく、立っている時や歩いている時は「本当にスパイクあるのか?」と思ってしまうほどの接地感と快適性なのに、どうしてこんなにグリップするんだ?

クリートを効果的に地面に刺しやすいアウトソールのパターンを新開発

ゴルフサプリ どうしてあんなに快適な履き心地なのに、グリップ力が驚くほど強いんでしょうか!

森悠馬氏 それはクリート(鋲)以外の部分に秘密があるんです。

ゴルフサプリ それも新開発ですか?

森悠馬氏 もちろん!『ZG21』シリーズは、どこもかしこも新素材・新開発の構造で構成されていますからね。では、驚異的なグリップ力の秘密について説明しましょう。

ゴルフサプリ よろしくお願いします!

森悠馬氏 従来のスパイクシューズは、アッパー素材とアウトソールを硬くすることでクリートを地面に深く刺し、安定感を得ようとしていました。ですが、それだと軽量性も快適性も犠牲にすることになってしまいます。ですが、ある部分に画期的な工夫を加えることで、軽量性や快適性を損なうことなく、これまでにないグリップ力を発揮させることができるんです。

ゴルフサプリ とても革新的な工夫のようですね。

森悠馬氏 はい。私たちはクリートが深く刺さるように、スイング時に圧がかかるクリート部分のみを硬くしました。さらに、クリート部分以外のソールのラグ(突起)の形状を部分的に変化させて、立っている時や歩行時には広い接地面積を得るけども、スイング時に圧がかかった時には地面に深く刺さるようにデザインしたんです。

ゴルフサプリ ああ! だから歩いている時はスパイクレスみたいな履き心地だったんですね。接地面積が広いことが感じられたのは、そういうことだったんですね。

森悠馬氏 はい。そういうことなんです。ソールに配したラグ(突起)のデザインを部分的に変えることで、スイング中に必要とされるグリップ力を全方位的にカバーしています。ですから、バックスイングでもダウンスイングでも、いつでも強力なグリップ性能を発揮するんです。

ゴルフサプリ 従来のスパイクシューズ以上のグリップ力を感じましたが、それも新しい構造が効果を発揮しているということですね。

森悠馬氏 ええ、圧がかかった部分にクリートの高さの約2倍深く刺さります。新しいアウトソールとクリートの構造によって、クリートとラグが2段階に分かれて地面を刺すので強烈なグリップ性能を発揮します。私たちは、この構造を「デュアル・デンシティアウトソール」と呼んでいます。

ゴルフサプリ 僕のようなアベレージゴルファーにも、飛んで曲がらないという強烈なプラス効果を生んでくれました。グリップ力って、本当に大事なんですね。

一般的なスパイクシューズの場合、真横から見た時にクリートが下方向に出っ張っているのだが、『ZG21』シリーズではソールのラグ(突起)とクリートの高さに大きな違いがない。

だが、圧がかかる時にだけグリップ力を発揮する『ZG21』のクリートとラグのパターンは、従来のスパイクシューズとは一線を画す“地面への刺さり方”をする。

柔軟性がありながらもスイング時には安定感を発揮するアッパーも、このグリップ力にひと役買っている。

クリートとソールのラグが2段階で地面に深く刺さる。これを可能にしているのが「LIGHTSTRIKE」と呼ばれるミッドソールとULSF(Ultra-Light Stability Fin)だ。そして、「LIGHTSTRIKE」はゴルフシューズには初めて搭載されるEVA素材によって作られている。このEVA素材は一般的に使われているEVA素材よりも約40%も軽量化されているという。また、より高いクッション性を備えているため、快適な履き心地にも繋がっている。

そして、このミッドソールは高い安定性とダイレクトなレスポンス性能を備えているため、スイング時に生じた圧を即座にクリートとラグに伝えてくれるので、ゴルファーのダイナミックなフットワークを生かしきってくれるのだ。ミッドソールの側面に搭載されているULSF(Ultra-Light Stability Fin)は、軽量ながら安定感をもたらす重要なピースのひとつ。ここにも新しい素材と構造が用いられている。

スパイクシューズなのに突き上げ感ゼロなのだ|ゴルフサプリ編集部員の試し履き検証

ゴルフシューズは快適性も大事。特にスパイクシューズは、クリート(鋲)の突き上げ感があるのが一般的。その突き上げ感が疲れを増大させるし、人によっては「突き上げが痛いから嫌い」という人もいる。

では『ZG21』はどうかというと、突き上げ感もゼロなのである。これまた不思議なのだ。スイング中は、驚くほどグリップ力を発揮するのに立っている時、歩いている時(走っている時も!)にもクリートがまったく主張してこない。これ本当にスパイク付いているの? と訝しんでしまったくらい、突き上げてこない。ゼロなのだ。

だから、快適性は抜群。履き心地はボアタイプとレースタイプで好みが分かれるとは思うが、どちらも突き上げ感はゼロということに変わりなし。しかし、なぜ? こんなにも快適なのだろうか。

接地面積を広くするソールデザインとカカト部分のBOOSTが効いている

ゴルフサプリ 9ホールをプレーしましたが、疲れ方が全然違います。いつもよりも足の疲れが少なかったです。傾斜も楽々歩けるし、走り回っても大丈夫。この快適性、カカト部分のBOOSTが怪しいと思います!

森悠馬氏 はい、その通りです。『ZG21』シリーズではBOOSTをカカト部分だけに入れているのですが、これには理由があります。実はBOOSTは意外と比重の重い素材なんです。ですから『ZG21』では、BOOSTの使用を最小限にするとともに、他の軽量・高機能素材を採用することで軽量化を図りました。
そして、BOOSTをカカト部分だけに搭載したもうひとつの理由は、歩行時の快適性を向上させるためです。人が歩く時、カカトにはとても大きな圧がかかります。ですから、カカト部分にBOOSTのようなソフトで反発性に優れた素材を搭載する構造にすることで、歩行時に圧力の入り口となるヒールのクリートの存在感を軽減しました。

ゴルフサプリ その効果は、しっかりと出ていましたよ。

森悠馬氏 今回の試し履きラウンドで『ZG21』シリーズの軽さ、グリップ力、そして快適性を十二分に理解していただけたと思います。ゴルフのスコアもよくなりそうですね?

ゴルフサプリ はい! 飛距離も伸びましたし(本当に)、後は『ZG21』シリーズの性能を無駄にしないよう、練習量を増やします!

森悠馬氏 今回はありがとうございました。

ゴルフサプリ ありがとうございました!

協力/サザンヤードカントリークラブ
写真/Getty Images
撮影/相田克己
画像提供/アディダスゴルフ