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笹生優花・古江彩佳・原英莉花・女子プロたちのアイアンショットに学ぼう!!

【80台が出る!スコアメイクのための女子プロ連続写真】PART1-①

2021/03/16 ゴルフサプリ編集部

「最近の女子プロのスイングはクラブを効率的に使う技術がとても高い。アマチュアの方々にも参考になるところが多いと思いますよ」と言うのは、スイング解説を担当してくれた服部道子。女子プロたちの連続写真をじっくり見て、アイアンからパットまで上手くなろう。

ここでは2020年シーズン終了時点の賞金ランク上位者と、パーオン率上位の選手たちのアイアンショットの連続写真を一気に公開。学べるポイントが満載だ!

GOLF TODAY本誌 No.585 16〜29ページより

笹生優花|2020年パーオン率 11位

剛と柔を兼ね備えたダイナミックスイング

ドライバー同様、アイアンショットも男子プロ並みの迫力だ。

①トップの上体と下半身の捻転差が大きい
②下半身を踏ん張る体勢を作ってダウンスイング
③ヘッドを加速させて一気に振り抜く
④腕を柔軟に使うからムチのように使える

強靭な下半身と柔軟な上体のバランス感が秀逸

笹生優花選手の2020年シーズンのバーディ奪取数は、45ラウンドで176個の1位でした。イーグルも6個でトップタイ。ドライバーの飛距離が大きな注目を浴びましたが、アグレッシブなアイアンショットがその結果につながっていると思います。

パワーと柔らかさ。剛と柔を兼ね備えているスイングですね。下半身はとても強靭ですけれど、上体はすごく柔らかい。だからトップでの捻転差が大きくて、パワー効率がとてもいい。

アマチュアの方々は肩や腕に余分な力が入って、上体が剛の状態になりやすいもの。下半身のほうに力を意識すれば、上体に柔らかさが生まれて深い捻転が作れますし、腕をムチのように振れるようになりますよ。

洋芝にも対応しやすいダウンブローの理想形

①トップのポジションがつねに一定
②ボールに向かってクラブを最短距離で振り下ろす
③ダウンブローにしっかり打ち込んでターフを取る
④フィニッシュを低めに止めて方向をコントロール

クラブを直線的に下ろしてボールを上から叩く

笹生選手のスイングは生まれ持ったポテンシャルの高さと、小さい頃から積んできたトレーニングが加味されて、筋肉の質の良さを感じさせます。同じ筋肉量でも質が違えば、パフォーマンスにも違いが生まれます。その点、笹生選手はインナーマッスルの強さから、周囲の柔らかい筋肉へとパワーをうまく伝達しています。

それがよく表われているのがダウンスイング。クラブを最短距離から振り下ろしてダウンブローにとらえています。結構ターフを取るタイプですが、ボールを上からしっかり叩けるので、アメリカの洋芝にうまく対応できるでしょう。世界を見据えたスイングといえると思います。

笹生優花|さそう・ゆうか(ICTSI)

2001年6月20日生まれ、東京都出身。166㎝。20年シーズンに彗星のごとく登場。NEC軽井沢72ゴルフトーナメント、ニトリレディスで2大会連続優勝を果たすなどの活躍で20年賞金ランク1位。

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古江彩佳|2020年パーオン率 7位

反復性がピカイチのマシーンスイング

①カラダのどこにも力みがないバランスのいい構え
②下半身を先に戻してから腕を振り下ろしてくる
③スイングのリズムと切り返しが一定だからインパクトの精度が高い
④クラブヘッドの軌道がマシーンのように正確
⑤クラブを気持ちよく振り抜く感じのバランスのいいフィニッシュ

どんなときでもリズムが一定だからミスが少ない

古江彩佳選手はドライバーからパターまで全部の技術がとても高く、アイアンの正確性もトップレベル。スイングのリズムと切り返しがつねに一定していて、ボールのライが良くないときでも普段と同じスイングができるところが強さの秘訣です。

グッドショットを予感させる自然体のアドレス。そしてクラブヘッドの軌道を含めて、スイングの形が崩れることがない。ある意味、マシーンのようですね。
 
8割くらいの力加減で、フィニッシュまで気持ちよく振り切るから、スイングの反復性や再現性が高いのです。タテの距離のコントロールが抜群ですし、たとえミスしてもケガが少ない。アイアンショットの見本のようなスイングです。

古江彩佳|ふるえ・あやか(富士通)

2000年5月20日生まれ、兵庫県出身。153㎝。ツアーデビュー戦となった2020年デサントレディース東海クラシック、伊藤園レディス、大王製紙エリエールレディスで優勝。賞金ランク2位。

原英莉花|2020年パーオン率 10位

右手でボールを押し込むように打つ

①ダウンスイングでも右手首の角度をキープ
②フェース面にボールを乗せて押し込んでいくイメージ
③インパクト直後もハンドファーストの形をキープ

トップの右手首の角度をキープしてボールを打ち抜く

原英莉花選手は背が高く、手足が長いので無理をしなくても距離を出せる体型的長所を備えています。スイングにゆとりがあるので、ドローやフェードを打ち分けるクラブさばきもとても上手いと思います。

師匠のジャンボ尾崎選手に教わったのかもしれませんが、原選手の右手のグリップがとてもキレイです。そして右手首の角度をキープして、ボールを押し込むように打っています。ボールを弾き飛ばすというよりも、フェース面にボールを乗せて右手で押していくという感じ。往年のジャンボ選手の技術が反映されているように見えるスイングです。

原英莉花|はら・えりか(日本通運)

1999年2月15日生まれ、神奈川県出身。173㎝。2019年のリゾートトラストレディスでツアー初優勝。20年は日本女子オープン、JLPGAツアー選手権リコー杯と2つの公式戦を制した。賞金ランク3位。

小祝さくら|2020年パーオン率 9位

大きな筋肉を使うからアイアンの球質が重い

①バックスイングは体幹を大きくネジるイメージ
②ダウンスイングの始動時の下半身の動きが静か
③インパクトエリアでの下半身のバタツキが少ない
④背筋の強さを感じさせる安定したフィニッシュ

スイング中の下半身の無駄な動きがない点にも注目

体幹を使ってスイングするタイプです。大きな筋肉を活用しているから、小祝さくら選手のアイアンショットは球質が重いのです。

すごくラクに振っているように見えるかもしれませんが、体幹とか背筋の強さを感じさせますし、スイング中の下半身のバタツキが少なくて安定度が高い。どんなライでも柔軟に対応でき、ショットの方向のブレが少なくて、タテの距離のコントロールが上手いのも頷けます。

腕や手を使ってスイングしようとすると上体が硬くなって、すごく力が入っているように見えてしまいます。小祝選手のように体幹を中心とした大きな筋肉を使う意識を持てば、上体がリラックスしてクラブをスムーズに振れるようになりますよ。

小祝さくら|こいわい・さくら(ニトリ)

1998年4月15日生まれ、北海道出身。158㎝。2019年にサマンサタバタレディスでツアー初優勝。20年はゴルフ5レディス優勝、日本女子オープン2位などの活躍で賞金ランク4位。

渋野日向子

ヘッドを加速させてフィニッシュへ振り切る

①シャープな振り抜き感覚がキレを生む
②躊躇なく振り切っているのが一番の長所

インパクトはスイングの通過点と考えよう

2020年シーズンは新しいスイングを模索していた渋野日向子選手。調子が上がらない時期もありましたけど、後半から次第によくなって全米女子オープンでは大きな期待を抱かせてくれました。渋野選手のいいところは、ドライバーもそうですが、インパクト以降振り抜き感がしっかりしていること。躊躇なく振り抜くことはとても大切なポイントです。

渋野日向子|しぶの・ひなこ(サントリー)

1998年11月15日生まれ、岡山県出身。167㎝。2019年は全英オープンに初出場で優勝するなど大ブレイク。20年は海外を中心にプレー。全米女子オープンでは優勝争いの末に惜しくも4位。

畑岡奈紗

自体重を利用してパワー効率を上げる

①インパクトで少しジャンプさせてヘッドを加速
②体幹の強さと体重を活用したボールをヒット

体重をボールに乗せてあげれば球質が重くなる

畑岡奈紗選手のスイングは、持って生まれた肉体の強さをうまく生かしています。インパクトで少しジャンプするように反力を使っていて、体幹の強さと自分の体重をフル活用してパワー効率をアップ。正確性プラス球質の重いアイアンショットが打てる理由がそこにあるのです。腕をシャープに振るというよりも、カラダのコアでボールをヒットするという感じのスイングですね。

畑岡奈紗|はたおか・なさ(アビームコンサルティング)

1999年1月13日生まれ、茨城県出身。158㎝。2016年の日本女子オープンでアマチュアとして史上初の優勝。同年にプロ転向し、17年から米ツアー参戦。米ツアー3勝。日本ツアー通算5勝。

◎スイング解説 服部道子

はっとり・みちこ
1968年生まれ、愛知県出身。84~85年日本女子アマ3勝。85年に全米アマで優勝し、USGA主催の「全米」タイトルを制している唯一の日本人。91年にプロ転向し、2度の日本女子オープンを含む通算18勝。98年は賞金女王の座についた。現在はトーナメント解説など多方面で活躍。2021年東京オリンピックのゴルフ日本代表女子コーチをつとめる。

取材トーナメント/NEC軽井沢72ゴルフトーナメント、ニトリレディス、TOTOジャパンクラシック

80台が出る!スコアメイクのための女子プロ連続写真【PART1】

女子プロたちのアイアンショット学ぼう!!(1/2)


(2/2)へ続く

アイアンが、アプローチが、FW&UTが、パットが上手くなる!!
【80台が出る!スコアメイクのための女子プロ連続写真】

PART1 女子プロたちのアイアンショット学ぼう!!(1/2)
PART1 女子プロたちのアイアンショット学ぼう!!(2/2)
PART2 女子プロたちのアプローチショットを学ぼう!!
PART3 女子プロたちのフェアウェイウッド&ユーティリティショットに学ぼう!!
PART4 女子プロたちのパッティングに学ぼう!!