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マスターズ前週の日曜日に開催される「ドライブ、チップ&パット」

SDGsとゴルフ|第11回

2022/06/07 ゴルフサプリ編集部

SDGsとは,Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)の略称。2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標であり、17のゴール・169のターゲットから構成されている。

ゴルファーなら誰もが憧れるマグノリアレーンを通ること、数々の名場面の舞台となったオーガスタナショナルGCの18番ホールでパッティングを行うことなど。これらの世界中のゴルファーが夢みる体験ができるジュニアイベントが「ドライブ、チップ&パット」だ。

GOLF TODAY本誌 No.600/131ページより

オーガスタナショナルGCで子供たちが味わう感動体験

ニック・ファルドなどマスターズの歴代覇者も出席。参加した子供たちと記念撮影を行っていた。

全米予選を勝ち抜いた7歳から15歳が出場

「ドライブ、チップ&パット」はマスターズ、全米ゴルフ協会、全米プロゴルフ協会が共同で2013年にスタートしたイベントだ。7歳から15歳の少年少女を対象に、全国各地の予選で仲間とプレーする機会を提供。50州すべてで開催される地方予選を勝ち抜いたジュニアゴルファーは、マスターズ開催前の日曜日にオーガスタナショナルGCで行われる全米決勝大会への出場権を獲得する。

競技方法は名前のとおり、ドライブ(40ヤード幅のフェアウェイに3本のドライブを打つ)、チップ(10〜15ヤードのチップを3回試す)、パット(6フィート、15フィート、30フィートからのパットを各1回ずつ試す)の3技能で争われる。それぞれのショットごとにポイントが加算され、3技能の合計点数が最も多い参加者が総合優勝となる。

参加者には日本人も。写真は呼子慶太くん。

マグノリアレーンを通って、18番ホールでパッティングを競う

決勝大会の前日に近隣のホテルに保護者とともに宿泊。そこから専用のバスに乗りオーガスタナショナルGCに向かう。入場は世界中のゴルファーが憧れるマグノリアレーン。なお、マグノリアレーンからの入場は選手やメンバーなど一部に限られており、メディア関係者である筆者も一度も通った経験がない。

パットを行う場所は数々の名勝負を生んできた18番グリーンだ。しかもテレビ用の大型カメラで撮影され、映像がスクリーンに映し出されている。まるでメジャートーナメントの出場選手になったかのような環境の中で実施。なおこの決勝大会はゴルフチャンネルで生中継されているそうだ。

専用のバスでマグノリアレーンから入場。

旅費は保護者の分も含めて大会が負担。月曜日の観戦付き

驚きなのはこのイベントに出場するに当たっての旅費は、交通、宿泊、さらには翌日のマスターズの練習ラウンドの観戦までついてすべて大会が負担すること。保護者は原則1人のようだが、宿泊に関しては希望をだせば数名までOKのようだ。

マスターズの練習日である月曜日、「ドライブ、チップ&パット」に出場した子供たちの姿を何人も見かけた。夢のオーガスタナショナルGCの一部でプレーをして、翌日は世界のトップ選手の観戦をする。こんな夢体験を味わったらゴルフがさらに好きになるに違いない。

マスターズを主催するオーガスタナショナルGCのチェアマン、フレット・リドリー氏は「彼らの喜びの声は、私たちがゴルフを愛する理由、そしてゴルフの発展に向けた私たちの取り組みがなぜ重要であるかを思い起こさせてくれます」と語っていた。オーガスタナショナルGCはマスターズを開催するだけでなく、新たなゴルファー及びゴルフファンの育成も重要なタスクの一つとして取り組んでいる。

18番グリーンで行われたパット。スクリーンにプレーヤの名前が大きく表示され、テレビカメラの撮影が行われている。


北村 収
1968年東京都生まれ。ゴルフ雑誌(ALBA)編集部、ゴルフダイジェスト・オンライン メディア部門に所属後、2011年に株式会社ナインバリューズを設立。ゴルフ分野を中心に、取材・執筆・編集からソーシャルメディア、web、Eコマースの企画運営まで総合プロデュースを手掛ける。