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アイアンの飛距離を伸ばす打ち方のコツとポイント

人気プロコーチ・大西翔太がわかりやすく解説!

2021/06/04 ゴルフサプリ 編集部

アイアンはグリーンやピンなど狙った目標にボールを運ぶためのクラブ。飛距離を出すことが目的ではないとわかっていても、キャリーが十分に出ず、手前にショートしてばかりではゴルフの楽しさが半減。ドライバーはもちろん、アイアンだって飛距離が欲しいと願うゴルファーに、「ボールを押し込むイメージで打てば今よりも距離を出せるようになりますよ」と大西翔太コーチがアドバイス。アイアンの飛距離を伸ばす打ち方のコツとポイントを教えてもらおう。

アイアンの飛距離を伸ばす打ち方のコツとポイント

アイアンの飛距離を伸ばす打ち方の基本とは

アイアンの飛距離が出ない一番の原因はすくい打ちです。とくに初心者に多く見られる傾向ですが、ボールを上げようとするとダウンスイングで右肩が下がったり、手首が早くほどけたりして、インパクトのパワー効率が著しく低下してしまいます。構えたときよりもフェース面のロフト角が増えるためにボールが飛ばなくなるわけで、しかもフェースが開きやすいですから右にも曲がります。インパクトの当たりが薄くて、飛ばないし、曲がるという残念な結果となるのです。

アイアンが飛ばない一番の原因はすくい打ち。構えたときよりもロフト角が増えてしまう。

経験の長いゴルファーでもアイアンが飛ばないという人は、大抵はすくい打ちになっています。つまり、手打ちです。ドライバーにもいえることですが、アイアンの飛距離はカラダの重さが使えているかどうかにかかっています。手だけの力では10キロの重量しか使えませんが、お腹の力が使えたらプラス10キロ、背筋の力も使えたらプラス20キロ、それに下半身の力も使えるようになればプラス40キロの重量が使えることになります。

初心者やアイアンが飛ばないと悩む人たちは、手だけで打つから球が軽いんですね。たとえばアイアンの名手で知られる申ジエ選手は、アイアンの縦の距離をそろえるのが抜群にうまい。しかも球が重い。これはカラダの全体で打っているからです。プロゴルファーでもアゲンストの風に弱いというのは球が軽いからで、カラダの全体が使えていません。アイアンの飛距離を伸ばしたければ、カラダの全体を使って打つ感覚をマスターすることが先決です。その感覚を先に身につけておくと、インパクトの正確性もアップし、アイアンがどんどん上達します。

カラダの全体を使うコツというのは、お腹と左ヒジを一緒に回すこと。特にインパクト以降ではこのポイントがとても重要です。そうすると毎回同じ動きができるようになります。スイングの反復性や再現性が高まり、アイアンの飛距離アップが実現します。そのためには、いくつかの条件があります。まず構えたときよりもクラブのロフトを立てて打つイメージでスイングすることです。

お腹と左ヒジを一緒に回してフォロースルーを出すのが、カラダ全体を使って打つということ。

すくい打ちになって飛ばない人はロフトが増えてしまうようなインパクトになっています。アドレスでは体重を左右均等に乗せて、両腕とクラブが大文字のY字に見える姿勢で構えるのが基本。そしてインパクトでは体重の7割近くが左足に乗り、カラダの回転と連動して両手が左モモの前に移動します。両腕とクラブは小文字のy字に見えるハンドファーストの形が作られます。

アドレスでは両腕とクラブが大文字のY字に見えるような姿勢を作る。
インパクトでは両腕とクラブが小文字のy字に見えるハンドファーストの形を作ることが大事。

パワフルなハンドファーストインパクトを作るには、左ワキを締めて左手の甲を目標に向けるイメージでボールを打つのがコツ。左手甲とフェース面をリンクさせてインパクトするという感覚です。ボールを上げようとするとインパクトで左ワキがあいて、左手甲が上を向きやすいですから、左手甲を斜め下に向けるイメージでもいいくらいです。そして右ヒジは右ワキ腹に軽くつけた状態で少し曲げておき、右ヒジと右腰を同調させてボールを目標方向に押し込んでいくイメージでフォロースルーへと振り抜きましょう。

左手の甲を目標に向けるイメージでインパクトするといい。
すくい打ちになりやすい人は、左手甲を斜め下に向けるイメージがオススメ。
インパクトで左手甲が上を向くとフェースが開いてしまう。

カラダの左サイドはお腹と左ヒジを一緒に回す。カラダの右サイドは右ヒジと右腰を一緒に回す。この2つの動きがうまくかみ合えばインパクトのパワー効率が格段にアップします。要は腕や手は何もしないで、お腹を中心とした体幹部をメインと考えてスイングするのです。

ダウンスイングでは右ヒジが右ワキに軽く触れる。
右ヒジと右腰を同調させて、ボールを押し込むようなインパクトを作る。
左ワキを締めて、左ヒジとお腹を一緒に回してフォロースルー。
カラダの右サイドと左サイドが連動すれば、アイアンの飛距離が伸びる。

アドレスしたらテークバックを開始する前に一度インパクトの形を作り、そこからテークバックをスタートするのもオススメです。アドレスを作ったらお腹を少し左側にネジって、体重を左足に多めに乗せてインパクトの形を作ります。そして腕や手を使ってクラブを上げようと思わずに、お腹を右に90度くらい回すつもりでトップへと上げていきましょう。ダウンスイング以降でもお腹を左側にグイッと回してインパクト、フォロースルーへと向かいます。インパクトでフェースを立てて、ボールを押し込む感覚をリハーサルしておくと、ぶ厚いインパクトが作りやすいですからアイアンの飛びが大きく変わりますよ。

アドレスしたら体重を左足に押し込む感じでインパクトの形を作ってからテークバックを開始すると効果的。
腕や手を使わず、お腹の回転でトップへと向かう。カラダの全体で上げていく意識が大切だ。
お腹を左にグイッと回して振り抜く。カラダの重さをフルに使ってスイングしよう。

〈アイアンの飛距離を伸ばすポイント〉
・構えたときよりもロフトを立てるイメージでインパクト
・左手甲を目標に向けてハンドファーストインパクトを作る
・右ヒジと右腰を同調させて押し込む感覚でインパクト
・左ヒジとお腹を一緒に回してフォロースルー
・インパクトの形を作ってからテークバックをスタート

アイアンの飛距離を伸ばす練習方法

次にアイアンの飛距離を伸ばす練習法を紹介しましょう。効果的な練習法はいろいろありますが、一番のオススメは「ライン出し」の練習です。ライン出しとはプロたちが方向を優先させたいときにフォロースルーを低く抑えて打つショットのこと。ボールの出球をなるべく低くして、左右の曲がり幅を少なくするのが目的で、縦の距離感を合わせたいとき、グリーンに確実に乗せたいとき、風が強くて低く打ちたいときなどに効果を発揮します。

ボールを低く打とうと思うと、カラダが勝手に使えるようになります。絶対に手だけでは打てません。自分のカラダの重さをフルに使うことで、球質の重いショットが打てるようになることを実感できます。ポイントはフィニッシュまで振り抜かないこと。インパクトで止める感覚があってもいいと思います。構えたときよりもクラブのロフトを減らして打つ感覚が備わってきますから、フィニッシュまで振り抜かなくでもキャリーが十分に出ます。

プロたちのライン出しはキャリーを抑える感覚がありますから、フルショットよりは飛距離が少し落ちます。でもアマチュアの場合、フルショットよりもライン出しショットの方がキャリーは出るというケースがとても多いのです。ライン出しの練習でハンドファーストインパクトを作り、ボールを目標へと押し込む感覚をマスターした上でフルショットの練習に取り組みましょう。今よりも1〜2番手くらい飛ばせるようになると思いますよ。

ライン出しの練習はアドレス、トップ、インパクトは通常ショットと同じでいい。
出球を低く抑えるつもりで、インパクト後にヘッドを低く出すのがコツ。
フィニッシュは低い位置で止めよう。カラダの全体を使って打つ感覚がつかめる。
左ワキを締めておくことで、お腹の回転と左腕が同調することがわかる。
カラダの重さをボールに伝えることでインパクトのパワー効率が上がる。
ライン出しはフォロースルーでクラブが立ち、トゥが上を向く。
フォロースルーで左ヒジが引けるとカラダと腕の連動が崩れる。
インパクトで手首をコネてしまうとボールを正確にヒットできない。

大西翔太のアイアンショット

飛ばせるアイアンショットはカラダの全体を使って打つ!

※動画はショット音が流れますので音量にご注意ください。

取材・文/三代 崇
写真/渡辺義孝
協力/船橋カントリークラブ


大西翔太
大西・翔太/1992年6月20日生まれ、千葉県出身。水城高校ゴルフ部を経てティーチングプロの道に進む。日本プロゴルフ協会公認A級の資格を取得。現在はジュニアの育成に尽力する一方で、青木瀬令奈のコーチもつとめる。メンタルやフィジカルの知識も豊富。女子ツアープロの大西葵は実妹。


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