新しいヨネックスのEZONE GTのスプーンとアイアンも凄いってホント!?
ヨネックスのテクノロジーの結晶したギアをコースに持ち込みロマン派ゴルフ作家が検証
ヨネックスのEZONE GTのスプーン
ヨネックスのテクノロジーの結晶である『EZON GT』ブランドの新しい2本のスプーンとアイアンは、何が、どのくらい凄いのか? コースに持ち込んで打ってみてわかったことをレポートする。
撮影/篠原嗣典
ヨネックスは、2022年3月11日に新しい『EZONE GT』シリーズのクラブを発売する。
フェアウェイウッドには3番が2本ある。いわゆる、ぶっ飛び系のスプーンと、安定して飛ばすスプーンだ。
アイアンは1種類だが、7番のロフトが25度というぶっ飛びアイアンだ。
個人的に、ヨネックスのテクノロジーは世界レベルだと確信をしていることと、『EZONE GT』シリーズは、未来への扉を開けようとするような挑戦的なイメージがあって目が離せないので、モデルチェンジするたびに試打するようにしている。
今回、打ってみたら、かなり凄いことが判明したので、紹介することにした。
『EZONE GT フェアウェイウッド』は、2本のスプーンと5番、7番の4本のラインアップだ。
プロ・上級者用のフェアウェイウッドは、時々、スプーンが2本発売されることがある。簡単に書くと、低スピン系とスピン系に分かれる。
キャリーでグリーンを狙うのはスピン系スプーン。転がって距離を稼ぐのが低スピン系スプーン。
後者は、かなりのパワーヒッターでなければ打てない、というのがセオリーになっている。
『EZONE GT フェアウェイウッド』のスプーンも、ロフト14.5度の『3D』は前重心の低スピン系だと推測できるし、ロフト15度の『3H』は後方重心のミスに強い感じだと推測できる。
僕のヘッドスピードは40m/sなので、通常だと、『3H』のほうしか試打しない。パワーがないので、『3D』は機能しない可能性があるからだ。
しかし、今回は、ヨネックスの強い要望で、両方を打つことになった。ダメ元みたいな感じでの試打ラウンドになった。
前置きが長くなったが、なんと『3D』も楽々打てたのだ。それも棒球系の美しい弾道で220ヤードの飛距離。
ティーアップして打ったホールでは235ヤードという飛ぶドライバー並みの飛距離を記録したのだ。
これにはシビれた。元々、スプーンは大好きで、得意クラブであるが、普通のスプーンよりも簡単に打てて、出るボールだけは低スピン系の中弾道の素晴らしいボールなのだ。
新しい純正のシャフトや、フェースの素材やヘッド形状などの全てが作用してのことだと思うが、試打ラウンド中に、打つのが快感だった。
そして、『3H』だ。
懸念したのは、ハードなバージョンがやさしい場合に、通常のバージョンがやさしくなりすぎて、吹き上がったボールになってやさしいけれど飛ばないスプーンになってしまっていることだった。
打ってみて1発目から安心した。やさしいし、少し伸びがある中弾道のボールが出て、飛距離もしっかり出たからだ。最も飛んだショットで225ヤードは、間違いなく飛ぶスプーンに分類される。
クラブを評価するときに思った通りのボールが打てない理由というのは、打っていてここが合わないとか、機能していないとか、すぐにわかるのに、想像以上の結果が出たときは、理由がその場ではわからないことが多いのだ。
今回の『EZONE GT フェアウェイウッド』の『3D』と『3H』の試打ラウンドは、まさに、そんな感じだった。
改めてクラブを観察して、テクノロジーの説明を確認しても、偶然の産物というか、自分に合っていたということまで含めて、良いから良いとしか言えない。
合うスプーンは一生モノ、という格言がある。
ほとんどのゴルファーは、合うスプーンを知らないまま、ゴルフ人生を終える、とも言われる。
合う合わないは、極端な話、一発打てばわかる。何球も打って合わせるようなら、それは合ってはいない。
新しい『EZONE GT フェアウェイウッド』は、相性の確認だけでもしてみることをオススメする。
飛ぶという魅力があって、やさしいというオマケまでついているのだ。無視するのはもったいない。