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新しいヨネックスのEZONE GTのスプーンとアイアンも凄いってホント!?

ヨネックスのテクノロジーの結晶したギアをコースに持ち込みロマン派ゴルフ作家が検証

2022/01/29 ゴルフサプリ編集部

ヨネックスのEZONE GTのスプーン

ヨネックスのEZONE GTのスプーン

ヨネックスのテクノロジーの結晶である『EZON GT』ブランドの新しい2本のスプーンとアイアンは、何が、どのくらい凄いのか? コースに持ち込んで打ってみてわかったことをレポートする。


撮影/篠原嗣典

ぶっ飛びスプーンと安定スプーンのどちらを選ぼうか?!

ヨネックスのEZONE GTのスプーン
ヨネックスのEZONE GTのスプーン

ヨネックスは、2022年3月11日に新しい『EZONE GT』シリーズのクラブを発売する。
フェアウェイウッドには3番が2本ある。いわゆる、ぶっ飛び系のスプーンと、安定して飛ばすスプーンだ。
アイアンは1種類だが、7番のロフトが25度というぶっ飛びアイアンだ。

個人的に、ヨネックスのテクノロジーは世界レベルだと確信をしていることと、『EZONE GT』シリーズは、未来への扉を開けようとするような挑戦的なイメージがあって目が離せないので、モデルチェンジするたびに試打するようにしている。
今回、打ってみたら、かなり凄いことが判明したので、紹介することにした。

『EZONE GT フェアウェイウッド』は、2本のスプーンと5番、7番の4本のラインアップだ。
プロ・上級者用のフェアウェイウッドは、時々、スプーンが2本発売されることがある。簡単に書くと、低スピン系とスピン系に分かれる。

キャリーでグリーンを狙うのはスピン系スプーン。転がって距離を稼ぐのが低スピン系スプーン。
後者は、かなりのパワーヒッターでなければ打てない、というのがセオリーになっている。

『EZONE GT フェアウェイウッド』のスプーンも、ロフト14.5度の『3D』は前重心の低スピン系だと推測できるし、ロフト15度の『3H』は後方重心のミスに強い感じだと推測できる。
僕のヘッドスピードは40m/sなので、通常だと、『3H』のほうしか試打しない。パワーがないので、『3D』は機能しない可能性があるからだ。

しかし、今回は、ヨネックスの強い要望で、両方を打つことになった。ダメ元みたいな感じでの試打ラウンドになった。

前置きが長くなったが、なんと『3D』も楽々打てたのだ。それも棒球系の美しい弾道で220ヤードの飛距離。
ティーアップして打ったホールでは235ヤードという飛ぶドライバー並みの飛距離を記録したのだ。

これにはシビれた。元々、スプーンは大好きで、得意クラブであるが、普通のスプーンよりも簡単に打てて、出るボールだけは低スピン系の中弾道の素晴らしいボールなのだ。
新しい純正のシャフトや、フェースの素材やヘッド形状などの全てが作用してのことだと思うが、試打ラウンド中に、打つのが快感だった。

そして、『3H』だ。
懸念したのは、ハードなバージョンがやさしい場合に、通常のバージョンがやさしくなりすぎて、吹き上がったボールになってやさしいけれど飛ばないスプーンになってしまっていることだった。

打ってみて1発目から安心した。やさしいし、少し伸びがある中弾道のボールが出て、飛距離もしっかり出たからだ。最も飛んだショットで225ヤードは、間違いなく飛ぶスプーンに分類される。

クラブを評価するときに思った通りのボールが打てない理由というのは、打っていてここが合わないとか、機能していないとか、すぐにわかるのに、想像以上の結果が出たときは、理由がその場ではわからないことが多いのだ。
今回の『EZONE GT フェアウェイウッド』の『3D』と『3H』の試打ラウンドは、まさに、そんな感じだった。

改めてクラブを観察して、テクノロジーの説明を確認しても、偶然の産物というか、自分に合っていたということまで含めて、良いから良いとしか言えない。

合うスプーンは一生モノ、という格言がある。
ほとんどのゴルファーは、合うスプーンを知らないまま、ゴルフ人生を終える、とも言われる。
合う合わないは、極端な話、一発打てばわかる。何球も打って合わせるようなら、それは合ってはいない。

新しい『EZONE GT フェアウェイウッド』は、相性の確認だけでもしてみることをオススメする。
飛ぶという魅力があって、やさしいというオマケまでついているのだ。無視するのはもったいない。

ぶっ飛びアイアンの1つの完成形を新しいEZONE GTは披露する!

ヨネックスのEZONE GTのアイアン
ヨネックスのEZONE GTのアイアン

試打ラウンドは、普通のラウンドと変わらないので、自分のアイアンを抜いて、代わりに『EZONE GT アイアン』(N.S.PRO850GH neo シャフト Sフレックス)を入れてプレーした。

僕は、2020年の春からぶっ飛び系のアイアンを使っているので、好んでぶっ飛び系のアイアンを試打するようにしている。新しい分野として、完成度の確認をしたいからだ。

ちなみに、ぶっ飛び系のアイアンという定義は、7番アイアンのロフトが30度未満で、クラシックなロフトのアイアンよりも2番手ぐらいは飛距離が出るように設計されたもの、となる。
『EZONE GT アイアン』の7番アイアンのロフトは25度。まさに、ぶっ飛び系アイアンの中のぶっ飛び系アイアンである。
ロフトを立てて、それで完成ではないのが、ぶっ飛び系アイアンの面白さで、スコアアップが出来るかという点をクリアしなければ、未完成なアイアンとして評価することになる。

最初に打ったのはPWで、普通のアイアンなら8番アイアンで打つ120ヤードが必要なシーン。
ピッタリ120ヤード飛んで、思ったよりもスピンもかかっていた。何より良かったのは、PWの高さが出ていることだった。

次の使ったのは、140ヤードが打ちたくて、8番。通常なら6番アイアンで打つシーンだった。
これもきれいな弾道で、ぴったり140ヤード。この手のアイアンのスピン性能の合格点であるワンピン程度で止まるという項目も、このショットでクリアした。

『EZONE GT アイアン』は、その番手の高さがちゃんと出て、かつ、飛距離はロフト分飛ぶ。そしてそこそこ止まってくれる。基本的な機能は、問題なくクリアである。
市場にあるぶっ飛び系アイアンのいくつかは、この3つの項目の内、1つか、2つが不合格なものあるので注意が必要だ。

その後試打ラウンドをしながら、徐々に『EZONE GT アイアン』の底力を知って、唸ることになった。

ぶっ飛び系アイアンのメリットでもあり、致命的なデメリットでもあるのが、高機能なアイアンほど、とにかく、フルスイングしたのと同じ所まで飛んでしまうことだ。番手の狭間を打つ距離感を出すのが、普通のアイアンに比べると難しいのである。
そういうものだと開き直って使うのが、ぶっ飛びアイアンのセオリーでもあるが、距離感が出せるぶっ飛びアイアンも少数ではあるものの、市場にはある。

『EZONE GT アイアン』は、敏感に距離感が出せる。
通常は、ミスショットに強く、ストレートに飛んでいこうとする特性を利用して、フェースの開き加減で距離を落とすのであるが、『EZONE GT アイアン』は、抑えて打てば、ちゃんとそれなりに距離が落ちるのだ。

これは、凄いと思ったが、同時に、狙っていないのに、抑えて打ったのと同じことになって半番手落ちる現象に苦しむゴルファーもいるかもしれない、と想像して、複雑な気分になった。

テクニックに自信があるゴルファーで、アイアンの距離が欲しいというゴルファーに『EZONE GT アイアン』は、オススメである。

『EZONE GT アイアン』は、構えたときに、トウ側のフェースが低いという特徴があるので、ユーティリティのクラブみたいな印象を持つ人もいると思う。
また、少しライ角のセッティングがアップライト過ぎる、と感じる敏感なゴルファーもいるかもしれない。

アイアンに飛距離は要らない、というゴルファーは無視しても良いが、アイアンも飛ばしてスコアアップしたい、と考えるゴルファーと、とにかくぶっ飛ばしたいという飛距離重視でエンジョイするゴルファーには、一度、試打して欲しいアイアンが、『EZONE GT アイアン』だ。

ソールの形状も含めて、いわゆる細かいところまで、見事に作り込んでいるのだ。
近い未来に、2022年の『EZONE GT アイアン』が系譜の始まりだと語ることがあるかもしれないという想像もしたほど、素晴らしい完成度だった。

『EZONE GT』シリーズのクラブは、2022年の新モデルで完成したと思う。
最先端のテクノロジーを使ったクラブは、奇妙な扱いを受けるのが宿命であるが、使用者がスコアアップすることで、その本当の実力が受け入れられるのである。
目の前にある新しい物語の登場人物になるか? ただの観客として見守るか? 決めるのは自分自身なのだ。

ヨネックスのEZONE GTのアイアン
ヨネックスのEZONE GTのアイアン
篠原嗣典。ロマン派ゴルフ作家

篠原嗣典。ロマン派ゴルフ作家。1965年生まれ。東京都文京区生まれ。板橋区在住。中一でコースデビュー、以後、競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れる青春を過ごして、ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、2000年にメルマガ【Golf Planet】を発行し、ゴルフエッセイストとしてデビュー。試打インプレッションなどでも活躍中。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。


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