パター界の大御所、スコッティ・キャメロンて何がスゴいの?

石井良介のゴルフ・すべらない話:第30回

2024/06/26 ゴルフサプリ編集部



石井良介の一面を一人語りという形でお届けする連載企画「石井良介のゴルフ・すべらない話 というお話です。今回は、他とは一線を画す人気を誇るスコッティ・キャメロンについて語ってみた。
写真/ゴルフサプリ編集部

スコッティ・キャメロンといえば、多くのゴルファーが憧れるパター。読者諸兄にも愛用している方がおられるかもしれません。そんな方で、もし調子がイマイチなら、あらためてフィッティングをしてみてはいかがでしょうか。

というのも、僕はスコッティ・キャメロンのパターは、ユーザー対してカスタマイズされることによって、初めて価値が上がると思っているからです。僕らは、ロフト角、ライ角、ヘッドの重さや長さといったすべての要素について「あなたにとっていいのはコレです」とフィッティングしたモデルを使ったトッププレーヤーの活躍を見ているわけですからね。実際問題、プロパーのスコッティキャメロンを使っているプロがどれだけいるかといえば、たぶんいないでしょう。

それでもみんなが欲しがるのは、タイガー・ウッズのせいです。僕もまさにそのド真ん中の世代で、タイガーは僕がゴルフをはじめた高校生の時に、ラスベガスインビテーショナルでプロ転向後初勝利を挙げ、翌年には史上最年少の21歳3ヵ月でマスターズに勝ちました。僕のゴルフ人生はタイガーを見てきた人生でもある。タイガーのスイングなんて絶対に真似できないけれど真似しましたからね。それで腰痛になっちゃいましたけど(笑)。とにかくアマチュアが真似できないイマジネーションや、他の選手と同じスポーツをしているとは思えないカリスマ性があった。そんな選手が使って、何度もテレビ画面に映し出されていたパターですから影響されないわけがありません。

言うまでもなくスコッティ・キャメロンは高級パター。持っているだけでも満足感があります。僕も自分が使う道具に対しての所有感は大事だと思っているひとりです。でも、プロパーものにどれだけ所有感があるかといえば、正直そこまでではありません。そりゃ何100万円もする高価なモデルは打ってみたい衝動に駆られますが、使ってみて入らなくてもずっと使い続けるかといったら、それはありません。もちろん入るなら、いい気分で使い続けられると思いますが。