突然出るスライスとヒッカケを改善する|ゴルフお悩みレッスン
連載「われらアマチュアお助け隊」【第1回】
巷で人気の個性豊かなティーチングプロが、ワンポイントに絞ったレッスンで、アマチュア読者のお悩み解決に挑む!
GOLT TODAY本誌 No.553 64~67ページより
今回のお悩みは……。
今回のアマチュア
岡本季之さん
●年齢 54歳(1963年生まれ)
●ゴルフ歴 40年
●平均スコア 90
●ベストスコア 71
●ハンデキャップ 11
●スポーツ歴
陸上400mでインターハイ出場
●球種 フェード系
突然飛び出すスライスを修正しようとすると、今度はヒッカケも出て、お手上げ状態に……。
今回の隊員
上田栄民(ブルー)
ブルー:突然飛び出すスライスが諸悪の根源。これを一緒に撲滅しましょう!
岡本季之さんのスイングを見ると、クラブが直線的に外から下りています!
岡本季之さんのスイング
当てたい、飛ばしたいという意識が強すぎ、両ヒジの関節が固まっています。
まず、岡本さんのスイングを拝見すると、球に対してフェース面をスクエアに当てたいという意識が強すぎます。しかも腕力が強く、飛ばしたいという意識も同時に強い。
それらすべてが力みとなって表れ、両ヒジの関節が固まっていて、しかもテークバックで右ヒジは外に張り出している形になってしまっています。
右ヒジが外に張り出している形だと、クラブが直線的に外から下りてきてしまう。クラブフェースが上手くターンできないままにインパクトを迎え、これがスライスの原因になっています。根本的にスイングを改造するには、アドレスや下半身の動きから修正が必要です。ですが今回の場合は、利き手である右ヒジの使い方を修正しましょう。
ブルー:右ヒジが固まって、しかも外に張り出していますね。
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右ヒジを外に張り出すと、クラブが直線的にアウトサイドから下りてくる。
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本来ならクラブは、滑らかに扇形を描くようにインサイドから下ろしてきたい。
\主な原因はココだ!!/
テークバックで右ヒジが外に張り出していることによってクラブが直線的に外から下りてきてしまう!
ワンポイントレッスン:右前腕部の内側を上に右ヒジを下に向けてスイングしよう!
右腕に余計なことをさせないスイングが大切。そのためにはセットアップ時から、右前腕部の内側を上に、右ヒジを下に向けること。これだけでもスライスが激減しますよ。
前腕だけを返していく!
まずは右前腕部の内側を上に、右ヒジを下に向けたら、そのカタチを維持したまま、前腕だけを返します。
右手のヒラだけが地面と垂直に、右前腕部の内側は上、右ヒジは下を向いたままスイングしてください。
× 右腕全体を返さない
右腕全体を返してアドレスすると、ダウンで右ヒジが外に張り出すようになってしまう。
Before And After|ビフォー&アフター
Before:右ヒジが外に張り出したこのダウンスイングだと、クラブが外から直線的に下りてきてスライスに。
After:正面からの写真では右ヒジが見えなくなった! これならクラブがインサイドから下りてくる。
ミス撲滅のための[今回のドリル]:斜め45度打ちドリル
足元にクラブを置き、それを跨いでクローズドスタンスで構える。地面にはもう1本ガイドのクラブを、足元のクラブに対して斜め45度の角度で以下の写真のように置く。ダウンスイングのとき、この斜め45度のガイドに沿うようなイメージでクラブを下ろし、球をターゲットへと飛ばす。もちろん、右前腕部の内側を上に、右ヒジを下に向けたままという鉄則は守る。
これをくり返しているうちに、自然とインサイドからクラブを下ろす感覚が身につく。
ダウンスイングは斜め45度のガイドに沿うようなイメージだが、球はターゲット方向へ。このドリルでスライス撲滅しよう。
今回の隊員
上田栄民(ブルー)
6つのスクールを運営教えた生徒は1万人超!
「エイミンゴルフアカデミー」を主宰。多摩センター校や南町田校など、7つのスクールを運営。「曲げずに飛ばす」理論を伝授。プロの指導他、これまで1万人を超えるアマチュアゴルファーのためのスーパーコーチ。
隊員紹介
勝又優美(ピンク)
美しいスイングが持ち味の教え上手な美女プロ
2013年にPGA A級ライセンスを取得。現在はKEN HORIO GOLF ACADEMYのティーチングプロとして、多くのアマチュアゴルファーを指導しており、女性らしいきめ細やかなレッスンには定評がある。また、新聞、ビジネス誌で連載ページを持つなど、各種メディアでも活躍。
黒川 晃(レッド)
レッドベターの秘蔵っ子ニュージーランド帰りの本格派
ニュージーランドに21年間在住、名門クリアーウォーターGCで専属ティーチングプロとして活動。帰国後デビッド・レッドベターの公認インストラクターに認定され、レッドベターゴルフアカデミー日本校でツアープロからアマチュアまで指導。
協力/東京国際ゴルフ倶楽部
イラスト/野村タケオ