ファイナルQTを9位通過! セキ ユウティンが前半戦の出場権を獲得
2016中国賞金女王が飛距離アップして2020レギュラーツアーに挑戦
来季のレギュラーツアー出場権を懸けた日本女子ツアーの最終予選会(ファイナルQT)が、6日(金)終了。2019年はステップアップツアーを主戦場とし、「日医工女子オープン」で1勝を挙げたセキ ユウティン(中国)が4日間トータル5アンダーの9位で通過した。
ドライバーの飛距離を260ヤードに伸ばして、狙うは初優勝
2017年の日本ツアー初参戦時、日本生まれ、中国育ちの“可愛すぎるプロゴルファー”として注目を集めたセキ ユウティン。参戦1年目は32試合に出場し、獲得賞金958万8500円の78位として思い通りの結果を出すことはできなかった。そうして迎えた2019年は、ステップアップツアーを中心に活動。10試合に出場し、6月に行われた「日医工女子オープン」でステップアップツアー初優勝。クォリファイングトーナメントのファイナルステージ出場権を獲得し、来季のレギュラーツアー出場権を懸けて4日間を戦い抜いた。
1日目を3バーディ、2ボギーの1アンダーとして15位タイからスタート。2日目は5バーディ、1ボギーとしてスコアを伸ばし、トータル5アンダーの6位タイに浮上。しかし、3日目は5番、10番でボギーを叩くと、12番・14番でもボギーを打ち、16番でもダブルボギーを喫してしまった。11番でバーディをひとつ取っていたが、この日スコアを5つ落として23位タイまで順位を落としてしまった。
「3日目は考えすぎちゃって、緊張しちゃいました」というセキ ユウティン。少しでも多くレギュラーツアーの試合に出るためには、最終日に1打でもスコアを伸ばさなければいけない。
そうして迎えた最終日。セキ ユウティンは、プレッシャーを跳ね除けることに成功した。寒風吹きすさぶ中、4番、5番で連続バーディを奪うと、その後も9番、11番、16番でバーディ。ボギーを打つことなくホールアウトし、トータル5アンダーの9位タイで最終予選を通過した。
上々といえる結果を残し、記者たちの前に立ったセキ ユウティンは、
「今日は安定していて。16番ホールではカップまで2ヤードにつけたり、アイアンがよかったです」と笑い、ホッとした様子を見せた。
「昨年の冬はたくさんトレーニングしました。それで飛距離が250ヤード以上出るようになりました。260ヤードまで飛距離を伸ばすため、この冬もたくさんトレーニングします。集中力も体力も高めて、レギュラーツアーで初優勝を目指します」と、意気込む。
鮮やかな赤やピンクのウェアが好きだというセキ ユウティン。来季は、勝負カラーのウェアに身を包んで優勝を争う彼女の姿を見ることができるかもしれない。
取材・文:角田柊二
写真:相田克己