優勝した上田桃子に「強風の中でも余裕」を与えた辻村明志コーチの的確サポート
大洗ゴルフ倶楽部でのプチ合宿、最終日の強風も「全英よりは弱い」
パナソニックオープンレディースで2年ぶりの優勝を遂げた上田桃子。キャディとして帯同していたのは辻村明志コーチだった。前週のフジサンケイレディスクラシックでも、優勝した稲見萌寧はコーチの奥嶋誠昭氏をキャディとして帯同。コーチはキャディとして、どのように選手を優勝に導いたのか?
我慢していれば良いことはある
優勝直後の会見ですぐにコーチの話が出てきた。「先週、先々週と結構本当に悩んでいてコーチにもかなり相談しました」と上田。結局休む予定だった上田は辻村コーチと2人で2日間の泊まり込みで練習したという。場所は男子が多いが数々のトーナメントが開催されている大洗ゴルフ倶楽部。「初めてラウンドさせてもらってすごく楽しくて、戦略的なコースでワクワクしながらプレーできた」そうだ。そんな環境の中で「基礎からもう一回。コーチと2人で良い練習ができた」という。
さらに試合中も的確なアドバイスをもらっていた。最終日は強風が吹く非常に厳しいコンディションだったが、「全英女子オープンの時より(風は)弱いだろ、それくらいの余裕をもって回ろうねとコーチと(会場への)行きの車の中で話していた」と上田。「(最終日に)バーディが1個も取れずに勝てるというのも本当に珍しいと思うので、我慢していれば良いことはあるというのは学べた」と振り返った。
今シーズン30代の選手としては初めての優勝となった上田。黄金世代、プラチナ世代など、若手が活躍する国内女子ツアーに、2007年の賞金女王で米国ツアー優勝経験もあるベテランの上田が存在感を見せた。
写真/Getty Images