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世界No1も納得の高性能!?ジョン・ラームが実戦投入したキャロウェイ新ドライバーを深堀り

『ローグ ST ドライバー』でナイスショットを連発し、2022年PGAツアー初戦を1打差2位に

2022/01/10 ゴルフサプリ編集部

キャロウェイゴルフの新ドライバー『ローグ ST ドライバー』を使用するジョン・ラーム

2022年、米ツアー初戦「セントリー トーナメント・オブ・チャンピオンズ」で、キャロウェイの新しい『ローグ(ROGUE)』がツアーデビューした。実戦投入されたトーナメントで、ジョン・ラームにさっそく素晴らしい成績をもたらした『ローグ ST』ドライバーについて掘り下げる。

2022年の初戦、いきなり高性能を証明した新ROGUEドライバー!

米ツアー初戦「セントリー トーナメント・オブ・チャンピオンズ」は、2022年1月6日からハワイで始まったが、練習日から話題になっていたギアがある。それが、キャロウェイの新しい『ローグ』のドライバーだ。

「木曜日の朝、『ローグ』の新しいドライバーは、少なくとも10人のプレーヤーのバッグに入ることだろう」と、非公式ではあるものの関係者がコメントしたという情報が世界中を駆け巡った。

注目されたトーナメント初日の木曜日の朝。バッグに『ローグ』のドライバーを入れてトーナメントをスタートさせたのは、以下の4人のプレーヤーだった。

ジョン・ラーム、ザンダー・シャウフェレ、フィル・ミケルソン、アブラム・アンセル。

たった4人だけ? と肩すかしを食らったと感じる人は素人だ。
これから話す2つの理由から、4人という数字は驚異的なのである。

1つには、「セントリー トーナメント・オブ・チャンピオンズ」は、前年度の米ツアー優勝者しか出場できない特別なトーナメントだということ。出場者は38人。

その中の4人ということは、使用率は1割を超えている。ということで、約3倍の人数で行われる通常のトーナメントであれば、使用率はもっと上がると考えられる。

もう1つは、米ツアーは契約よりも性能などを優先して道具選びをすることが常識化している世界だということだ。

良いもので、自分のストロークを助けるという確信がなければ、新製品だからという理由だけでは実戦投入はしない。お世辞なしのシビアな環境で、トップ選手が選ぶというのは、それまでのクラブよりも良い結果が出ると判断したからであり、そのクラブの優秀さを証明することでもあるのだ。

トーナメントが始まった瞬間、キャロウェイの新しい「ローグ」のスタートダッシュは成功したと言える。

初日に、コアなゴルフファンを熱狂させ、新しい「ローグ」ドライバーを認知させたのは、昨年の全米プロの優勝者でシニア入りもしているフィル・ミケルソンの18番ホールのプレーだった。

このホールは、打ち下ろしとはいえ、675ヤードのパー5というモンスターホールである。ミケルソンの1打目の飛距離は331ヤードで、フェアウェイをキープ。グリーンまでは、それ以上に飛ばさなければ届かない。ミケルソンは、少し迷ってから選択したのはドライバー、いわゆる直ドラだったのだ。

ドライバーで放たれた2打目のショットは、きれいなフェードでコースなりに飛んでいき、下り坂をうまく転がって、見事に2オンに成功した。

このシーンはツアーの公式SNSでも紹介されて、ミケルソンらしい、と多くのゴルファーが絶賛したが、同時にマットブラックのクラウンであることが一段と目立つ「ローグ」ドライバーにも注目が集まったのだ。

さらに「ローグ」ドライバーが注目されたのは、使用しているジョン・ラームが、33アンダーという驚異的なスコアで1打差の2位になったことだ。ツアー投入1戦目で、新しい「ローグ」は、米ツアーで戦えるドライバーとして実力を認められたのだ。

情報通なゴルファーの多くが「ローグ」ドライバーって凄そうじゃないか、と盛り上がっても、何ら不思議はない。

キャロウェイゴルフの新ドライバー『ローグ ST ドライバー』を使用するジョン・ラーム
キャロウェイゴルフの新ドライバー『ローグ ST ドライバー』を使用するジョン・ラーム

消えたはずの「ローグ」は、どうして、復活するのか?!

クラブに関心がなかったり、ゴルフ歴が浅かったりすると、新しい「ローグ」、と何度も書かれている新しいの意味がわからないゴルファーもいるかもしれない。

キャロウェイは、基本的に2年ごとに各ブランドのモデルチェンジをする。
2018年に「ローグ」は「EPIC」と交互にモデルチェンジする2本柱として登場したのに、その後モデルチェンジしたクラブの発表はなく、1代限りの消えたブランドだと思われていたのだ。

しかし、新しい「ローグ」に対してキャロウェイが本気で取り組んできたであろうことは、2022年版の「ローグ」のラインナップからもわかる。

「ローグ ST MAX」は、多くのゴルファーが打てるやさしいスタンダード。
「ローグ ST MAX LS」は、ロースピンで飛ばすやや上級者向け。
「ローグ ST MAX D」は、ドローバイアスがかかったやさしさがある。
「ローグ ST MAX FAST」は、非力でもやさしく飛ばせる。

興味深いのは、日本国内の発売は3月下旬なのである。かなり先で、欲しい気持ちを盛り上げる作戦としては面白いが、スタートダッシュの印象が薄れて、忘れられてしまうかもしれない危険もある。

この辺りは、キャロウェイの自信の表れであり、「ローグ」ドライバーが優秀さ故に、結果を出し続けることを確信しているからだとも考えられる。

ちなみに、ジョン・ラームは、「ローグ ST ◆◆◆LS」(◆◆◆は、トリプルダイヤモンド)というドライバーを使用してトーナメントを戦った。
このモデルは、国内では、特注モデルとして、追って一般的な市場に出てくると推測されている。

初代の「ローグ」ドライバーは、やさしさを強調するテクノロジーが目立っていたが、新しい「ローグ」ドライバーは、飛ばす要素の最先端テクノロジーが詰まっているようなのだ。

まず、AIを採用してフェースを設計した“FLASHフェースSS22”は、今までの初速アップと広範囲の高反発だけでなく、スピン量、打ち出し角までも合わせて、各モデルで最適になるように設計してあるという。

そして、ヘッドの構造は、“UNIボディ構造”になった。これはレーシングカーなどで採用されているモノコック構造と同じ考え方で、軽量化しつつ、ボディの剛性を高めている。チタンで骨組みを作り、クラウンもソールの多くの部分、つまり、ほとんどがカーボンになっている。

さらに、ソールの後方にタングステンウェイトの“タングステン・スピードカートリッジ”を搭載して、重心を深く、低くする効果を狙っている。

廃止されてしまったと思われていた「ローグ」というブランドを復活させるキャロウェイの戦略が、ゴルファーにどのように受け止められるかは、春にならないとわからないが……

もう一度、名称を確認してみると、少し推測が出来る。
「ローグ ST」なのである。

「ST」は、「スピード チューンド」の略だという。
つまり、日進月歩の開発競争の中で、来年の「EPIC」まで待っていられない画期的なテクノロジーがあったのではないか、ということだ。

2020年、関係者に「ローグ」ブランドは廃止になるのかが知りたくて、取材をしたときに、「ローグ」は記録的に売れていて、その勢いが落ちないのでモデルチェンジをする必要がないこと。そして「ローグ」に相応しい新しいテクノロジーのないモデルチェンジでは意味がない、という話を聞いた。

「ローグ ST」のドライバーで、どれが自分に合うのか? どれが一番飛ぶのか? それを考えるだけでも十分にワクワク出来る。
春が待ち遠しくなる要因が増えることは、ゴルファーにとって幸せなことなのである。

文/ロマン派ゴルフ作家 篠原嗣典
1965年生まれ。東京都文京区生まれ。板橋区在住。中一でコースデビュー、以後、競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れる青春を過ごして、ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、2000年にメルマガ【Golf Planet】を発行し、ゴルフエッセイストとしてでビュー。試打インプレッションなどでも活躍中。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。

写真/Getty Images

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