実は、少なくない数のアマチュアゴルファーが積極的にチッパーを使っている

中古クラブの世界で30年！ 中古クラブに関する知識において、レジェンドと呼ばれる中山功一氏が中古クラブの得する扱い方を伝授します。

GOLF TODAY本誌 No.602／72ページより

今、チッパーが大人気！2年間は販売数が右肩上がり

若いゴルファーほどチッパーに抵抗がない

例年は5月のゴールデンウィークを超えると中古ショップの販売量も落ち着いてくるのですが、今年は6月・7月になっても売り上げが伸びているショップが多いようです。

現場で話を聞くと、新しいトレンドとしては、チッパーがよく売れるようになったという話をよく聞きます。チッパーは昔からあるお助けクラブですが、ベテランゴルファーはチッパーのメリットはわかっていても「カッコ悪い」「使うのが恥ずかしい」というマイナスイメージを持っている人も多いでしょう。

でも、最近の若いゴルファーはチッパーに対する抵抗が全くなくて、ラウンド中はウェッジよりも簡単にアプローチが打てるので、チッパー利用者がどんどん増えています。

若いゴルファーの目標は、とにかく100を切ること。そのためにはチッパーでも、ショートウッドでもやさしいクラブを積極的に使って、効率的にスコアを伸ばしたいという合理的のゴルファーが多いです。逆に「顔」や「打感」にこだわるゴルファーは明らかに減っています。

チッパー人気が伸びている要因

チッパーが売れているのは中古ショップだけではありません。プロギアに話を聞くと2005年から発売している『R35ウェッジ』の新品出荷本数も2021年以降は右肩上がりで伸びていました。

もう1つ、チッパー人気につながっているのがYouTubeの影響です。最近はゴルフ系のYouTubeチャンネルが増えているのですが、チッパーをテーマにした企画も多い。動画ではわかりやすくチッパーのやさしさ、使い方を説明しているので、それを見て中古ショップに買いに来る人もいます。

チッパーの中で人気があるのがミズノの『シュアDD チッピングパター』とプロギアの『R35』、オデッセイの『X‐ACTシリーズ』もよく売れています。価格も最新ウェッジに比べて安いので、低予算で購入できるのも販売本数が伸びている要因の1つです。

中山功一セレクト 今月のオススメ中古No.1

シュアDD チッピングパターミズノ
一部の中古ショップで大人気になっている『シュアDD チッピングパター』はロフト44度とロフト33度の2タイプから選択することができます。またグリップも標準で極太グリップの『CP2プロ』を入れているので、パター感覚でアプローチが打てると評判になっています。

■解説 中山功一（なかやま・こういち）

かつてはフェスティバルゴルフでゼネラルマネジャーを務めるなど、中古クラブ業界に携わって約30年。ゴルフ雑誌での連載、中古ゴルフクラブ関連の著書も多数。テレビ東京系列「なんでも鑑定団」にも鑑定士として出演。

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