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“キンクミ”が涙・涙・涙!金田久美子が11年189日ぶりの歓喜に酔う

樋口久子三菱電機レディスゴルフトーナメントで金田久美子が復活優勝

2022/10/31 ゴルフサプリ編集部 真鍋雅彦

樋口久子三菱電機レディスゴルフトーナメントで優勝を果たした金田久美子

樋口久子三菱電機レディスゴルフトーナメントで優勝を果たした金田久美子

樋口久子三菱電機レディスゴルフトーナメントで優勝を飾ったのは金田久美子。11年189日ぶりの優勝で、こちらもファンを喜ばせた。
(写真/相田克己)

天才少女といわれた1人のゴルファーの第2章が幕を開けた

渋野日向子の出場で大ギャラリーが集まった樋口久子三菱電機レディスゴルフトーナメント。最後に主役になったのは、“キンクミ”こと金田久美子だった。

渋野のパーティーは、大歓声あり、笑い声ありと賑やかだったが、それとは対照的に、最終組は重苦しい雰囲気に包まれていた。それもこれも、金田がトップに立っていたからにほかならない。

8歳で世界ジュニア優勝。この記録はタイガー・ウッズと並ぶもので、早くから天才少女と騒がれた金田。11歳で初めてトーナメントに出場という記録もいまだ破られていない。12歳9カ月での最年少予選通過記録を樹立すると、プロ3年目の2011年にはフジサンケイレディスで初優勝。当時22歳。その後、さらに勝利を積み重ねていくものと誰もが思っていたが、順風満帆とはいかず、2017年からはシード権も失っていた。

そんな金田に何とか2勝目を。多くのファンの気持ちはひとつにまとまっていたような気がする。

優勝争いをしていた川﨑春花や佐久間朱莉は弱冠19歳でこれからの選手。川岸史果も勝てば6年ぶりの優勝だったが、まだ28歳でチャンスはいくらでもある。金田がラストチャンスに挑んでいたわけではないが、ツアー施行後最長ブランクVとなる“11年189日ぶりの優勝”を見たい。多くのファンの思いがコース中に広がっていた。

その思いがボールに乗り移ったのか、最終日、最難関の14番パー4(平均スコア4.352)で2打目をピン横1メートルにつけるミラクルショットを披露。さらに17番でもピン手前70センチにピタッとつけ、勝利を決定づけた。

持病の腰痛と付き合いながらゴルフを続けるために、アイアンだけでなくドライバーもコントロールショット気味のスイングに変えるなど、「優勝をするため」に常に挑戦を続けてきた金田。勝利後のインタビューでも、「諦めずに頑張ってきて良かった」と人目をはばからずに涙を流した。

天才少女といわれた1人のゴルファーの、第2章が今、幕を開けた。

樋口久子氏と一緒に写真に治る金田久美子
樋口久子氏と一緒に写真に治る金田久美子

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真鍋雅彦(まなべ・まさひこ)

真鍋雅彦(まなべ・まさひこ)
1957年、大阪生まれ。日本大学芸術学部卒業後、ベースボール・マガジン社に入社。
1986年に退社し、フリーライターとしてナンバー、週刊ベースボール、ラグビーマガジン、近代柔道などで執筆。
ゴルフは、1986年からALBAのライターとして制作に関わり、その後、週刊パーゴルフ、週刊ゴルフダイジェストなどでも執筆。現在はゴルフ雑誌、新聞などで記事を執筆するほか、ゴルフ書籍の制作にも携わっている。