デザインの原点とは

近年流行りのテーラーメイドのトラスやオデッセイのトライビームは、複数の形状が発売されています。この形状(デザイン)には、先人の知恵が詰め込まれています。いつしか最新と呼ばれることになったこのデザインは、先人の奇想天外な発想にあったのです。

大ヒットモデルの発明はルール違反だった!

ペルツパター

(写真提供/中山功一)

デイブ・ペルツ(Dave Pelz)
独自のショートゲーム理論を確立し、ショートゲーム専門ティーチングプロとして活躍。トム・カイトやビジェイ・シンなど多くのプロを指導してきました。

デイブ・ペルツ氏が物理学理論から発明したパターが「ペルツパター」です。

なんかどこかで見たことあるな?と感じるゴルファーもいると思います。

フェースの後方にボールが3つ取り付けてあり、安定したストロークを実現できるデザインになっています。

しかし、このデザインはルール違反!「クラブヘッドの奥行はフェース面の長さよりも短くなくてはならない」というルールがあり、あえなくルール違反となりました。

オデッセイ ホワイト・ホット2ボールパター/ホワイト・スチール トライ・ボールパター

ホワイト・ホット2ボールパター(写真/ゴルフトゥデイ編集部)

30年の時を得て…オデッセイから、ホワイト・ホット2ボールパター、ホワイト・スチール トライ・ボールが発売されました。

これらはクラウン部に白いボールのようなデザインが2つ、3つずつあしらわれています。最初は「デイブ・ペルツ2ボール」というネーミングを提案しましたが、ペルツ氏が断ったため現在のモデル名になったといわれます。

テーラーメイドなど TPA-18

(写真提供/中山功一)

1990年、マスターズ2勝を成し遂げたニック・ファルドが使用していたことで急激な人気となり、新品市場・中古市場でもプレミアが付くほどでした。のちに「TPA-18型」と呼ばれるこの形状は、パターとしては珍しい運命をたどります。

発売数年でテーラーメイドからウイルソンへ、その数年後、コブラへ…つまりTPA-18は、テーラーメイド製、ウイルソン製、コブラ製、と3つのロゴが入ったモデルがあるのです。

当時、テーラーメイド製のモデルにはプレミアが付き、最高値18万円で取引されていました。

こちらのSSモデルはブラックよりも生産数量が少ないのでレア!

(写真提供/中山功一)

現在も、テーラーメイドやオデッセイからこの形状のモデルが発売されています。
モデル名は違いますが、業界では未だに「TPA-18型」と呼ばれています。

テーラーメイド Tc.1 パター

(写真提供/中山功一)

1992年に発売されたテーラーメイドTc シリーズの「Tc.1」という三角形状のモデルは、烏賊(イカ)のエンペラのような形状から「イカパター」と呼ばれました。

発売当時は、このパター売れるの?と笑われたそうですが、現在出回っているネオマレットパターには同じようなデザインモデルがたくさんあります。

テーラーメイド メッザモンザ(2003)

イカパターと同じ形状。異端児の発明は、年月を得て定番となるのです。(写真提供/中山功一)

先人の継承モデルはこれだ!

ペルツパター継承モデル!オデッセイ ホワイト・スチール トライ・ボール SRT(2006)

(写真/ゴルフトゥデイ編集部)

クラウン部に3つのボール形状。
中古販売相場:¥9,900~¥5,800(税抜)

TPA-18型継承モデル!オデッセイ ホワイト・ホット RX #9(2015)

(写真/ゴルフトゥデイ編集部)

オデッセイのパターで#9と付くモデルは、TPA-18型。
中古販売相場:¥12,800~¥8,800(税抜)

「イカパター三角形状」継承モデル!テーラーメイド スパイダーEX プラチナム(2021)

(写真/ゴルフトゥデイ編集部)

方向安定性が高い三角形状。
中古販売相場:¥19,800~¥12,800(税抜)

\それでは、あなたのゴルフライフにGood luck!/

中山功一(ナカヤマ コウイチ)
かつてはフェスティバルゴルフでゼネラルマネジャーを務めるなど、中古クラブ業界に携わって約30年。ゴルフ雑誌での連載、中古ゴルフクラブ関連の著書も多数。テレビ東京系列「なんでも鑑定団」にも鑑定士として出演。


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