乗用カートの場合、キャディー付きだったら助手席が上座に
取引先の方たちを招いての食事の場合、必ず「上座」「下座」を守らなければなりませんが、ゴルフでも一応“決まり”のようなものはあります。
まずは、乗用カートの場合から。ご存じのように、ラウンドスタイルとしてキャディー付きプレーとセルフプレーとに分かれますが、このスタイルによって上座の位置が変わってきます。
キャディー付きの場合は、基本的にキャディーさんがカートを運転するので、前(車でいうと助手席)に1人、後ろに3人が座ることになります。この場合は、一番広い助手席が上座、その次が後部の両サイド、そして後部の真ん中が末席となります。なお、後部の両サイドに関しては、上下がハッキリしているわけではありませんが、コースに近いほうが“やや上”になります。
セルフプレーの場合は、後部座席のコース側が上座に
一方、セルフプレーの場合は、後部のコース側、後部のコースとは逆側、助手席、運転席の順に上座→下座なります。メンバーの中で最も年下だったり接待をする側の人は、運転席に乗り込んでカートを動かすというのが常識です。
ただし、この座席を気にしなければいけないのは、クラブハウスからスタートホールのティーグラウンドまでと、ホール間の移動。ティーショットで全員がフェアウェイに運んだ場合は、ティーグラウンドからセカンドショットの辺りまでもこれに含まれますが、セカンドショットからはそれぞれがバラバラになるので、「僕は運転手だから」と常にハンドルを握ろうとする必要はありません。
スロープレーを防止するという観点からも、先にグリーンに乗せた方がカートを運転してグリーンサイドまで運ぶ、というのが基本。ある程度ゴルフのことが分かっている人なら、頼まなくてもカートを動かしてくれるはずです。
だからといって、「それが当たり前」というような顔をしていると、人によっては不快感を示す場合もあるので、「カートの移動、ありがとうございました!」といった挨拶はしておいたほうがいいでしょう。
なお、カートによってはリモコン操作ができるものがあり、仲間同士でプレーする場合は、最も上手な人がリモコンを持つというのが一般的です。仕事のお付き合いの場合は、多少下手でも接待をする側が持つようにしましょう。
次に、レストランでの上座と下座について。
一般的な接待では入口から遠い方(奥)が上座となりますが、ゴルフ場のレストランではこれが当てはまりません。窓が広めのガラス張りになっているところが多いので、ゴルフコースが最もよく見える席が上座となります。
例えば中央にテーブルがある場合は、目の前に窓があるほうが上座で、窓を背にする席が下座になります。レストランの中には、景色が良く見えるようにテーブルを45度傾けてセットしているところもありますが、この場合はコースが見える2席が上座になります。
また、窓際にテーブルがセットされていたら、窓側の2つが上座、厨房側が下座になります。ただし、気をつけておきたいのは、接待される側にこの常識を知らない人がいることもある点。そういう場合を想定して、一応「コースが見渡せるこちらの席にお座りになりませんか?」とひと声添えたほうがいいかもしれません。
どこが上座でどこが下座かは頭に入れておいたほうがこちらもスムーズに動けますし、もし常識にうるさい人だったとしても、気持ち良くゴルフを楽しんでもらえるはず。
これらのことをいちいち確認せず、自然にできるようにしておいたほうがいいかもしれませんね。
文・真鍋雅彦(まなべ・まさひこ)
1957年、大阪生まれ。日本大学芸術学部卒業後、ベースボール・マガジン社に入社。
1986年に退社し、フリーライターとしてナンバー、週刊ベースボール、ラグビーマガジン、近代柔道などで執筆。
ゴルフは、1986年からALBAのライターとして制作に関わり、その後、週刊パーゴルフ、週刊ゴルフダイジェストなどでも執筆。現在はゴルフ雑誌、新聞などで記事を執筆するほか、ゴルフ書籍の制作にも携わっている。


