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一度はスコットランドの聖地に行ってみたい…ゴルファーのロマンを掻き立てるリンクスコースって実はどんなコース?

なんとなくで聞き流していませんか?ゴルフツアーの用語をわかりやすく解説

2023/08/05 ゴルフサプリ編集部 宮井善一

古江彩佳

(写真/相田克己)

古江彩佳がディフェンディングチャンピオンとして臨んでいる「フリードグループ女子スコティッシュオープン」は、英国のダンドナルドリンクスで開催されています。同コースは、スコットランド西岸にあるリンクスコース。よく聞く言葉ですが、リンクスコースとは実際どのようなコースなのでしょうか。分かりやすく解説します。

[目次]

リンクスコースとは?

まず、リンクスという言葉から説明しましょう。

リンクスとは古いスコットランド語で「隆起した、荒れ地の空き地」という意味があります。海沿いの砂地で樹木がほとんどなく、風に吹かれて寄せ集められた砂が盛り上がったデューンという砂の小山が点在することが特徴です。

このようなリンクスは、英国やアイルランドの海岸に多く見られ、昔の人々はリンクスで乗馬や弓、そしてゴルフを楽しんでいました。スコットランドにおけるゴルフに関する最古の記録は15世紀のもの。こんなに昔からリンクスでゴルフが行われていたのです。ゴルフの起源については諸説ありますが、ゴルフが広がったのはリンクスからということは間違いないようです。

リンクスにはデューンなどによって適度な起伏があり、ゴルフのようなボールゲームには最適だったようです。昔の人はあるがままのリンクスでゴルフを楽しみ、やがてゴルフ用に整備したゴルフコースをつくるようになっていきました。

このリンクスと呼ばれる土地につくられたゴルフコースが、リンクスコース。ただ単に海沿いのコースを指すものではありません。

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主なリンクスコース

セントアンドリュース

世界で最も有名なリンクスコースといえ、ゴルフの聖地とも称される場所です。コースがあるのはスコットランドの東海岸。現在6つのコースを有しています。

セントアンドリュースの中で最も古く、全英オープンなどの会場となっているのがオールドコース。セントアンドリュースの公式ホームページには、創設が「1400年ごろ」と記されています。一般的にゴルフコースは人間が設計し、造成したものですが、オールドコースは自然の地形そのままにプレーされていた中世のコースが原型になっており、設計者は存在しません。よって「神がつくったコース」とも呼ばれています。

1754年にここでセントアンドリュース・ゴルファーズ・ソサエティというクラブが結成されました。これが現在、ゴルフの総本山といわれるR&Aです。

当時、オールドコースはクラブハウスから海岸沿いを進みながら11ホールをプレーし、折り返して11ホールをプレーする22ホールのコースでした。ところが1764年になると9ホールを折り返す18ホールに改造されています。後に1ラウンドが18ホールに統一されることになりますが、オールドコースが基準のひとつになったといわれています。

プレストウィック

スコットランドの西海岸にあるコースで、全英オープン始まりの地として知られています。

1860年、プレストウィックはスコットランドの各クラブから選手を募り、大会を開催しました。これが全英オープンの起源です。当時、プレストウィックは12ホールのコースで、大会は1日にコースを3周する計36ホールのストロークプレーでした。

プレストウィックでは12年間連続で全英オープンが行われ、その後、セントアンドリュースなどとの共同開催へと変わっていきました。

ミュアフィールド

セントアンドリュースとは、フォース湾を挟んで対岸にあるコースです。レイアウトしたのは近代ゴルフの父と称されるトム・モリス・シニア。人間の手によって本格的に設計された最も古いコースといわれており、完成したのは1891年です。

当時のコースは、セントアンドリュースのオールドコースのようにクラブハウスから一方通行で進み、折り返して戻ってくる形が主流でしたが、トム・モリス・シニアは9ホールで一度クラブハウスに戻るレイアウトを採用。このレイアウトがその後の主流になっていきました。

全英オープンは16回開催。これはセントアンドリュースの30回、プレストウィックの24回に次ぐ開催数です。


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