日本女子ゴルフツアーの生涯獲得賞金額が10億円を超えている選手は何人いるか、知ってる?
なんとなくで聞き流していませんか?ゴルフツアーの用語をわかりやすく解説
(写真/相田克己)
「ニトリレディス」で申ジエが日本女子ツアー2人目の生涯獲得賞金13億円突破を果たしました。米女子ツアーでは、畑岡奈紗が日本選手2人目の生涯獲得賞金800万ドルにあとわずかに迫っています。生涯獲得賞金にはどんな決まりがあって、各ツアーの1位はどれくらい稼いでいるのか。分かりやすく解説します。
生涯獲得賞金とは?
簡単に説明すると、選手がそれぞれのツアーで稼いだ賞金の総額です。ただし、ツアーによって加算方法は異なります。
日本の女子ツアーは、ツアーメンバーとして稼いだ賞金となります。
例えば、申ジエは2008年の「ヨコハマタイヤ PRGRレディス」で日本女子ツアーに初出場し、いきなり優勝していますが、当時はツアーメンバーではなかったので、この試合の賞金は含まれません。また、米女子ツアーを主戦場にしている日本女子ツアーメンバーが日米共催の「TOTOジャパンクラシック」に米側の資格で出場した場合も、生涯獲得賞金には加算されません。
米女子ツアーも同様で、ツアーメンバーとして得た賞金のみ対象になっています。
渋野日向子は昨年から米女子ツアーメンバーとしてプレーしていますが、優勝した2019年全英女子オープンなどメンバーになる前の賞金は加算されていません。ただし、笹生優花の2021年全米女子オープンの優勝賞金は直後にツアーメンバー登録したためか、加算されています。
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日本男子ツアーは、1998年以降の海外メジャーで得た賞金も加算されます(1999~2009年はチーム戦を除いたWGCも加算)。ただし、加算するためには「当該年度開催されるツアートーナメントの競技数の50%(小数点以下切り上げ)以上(海外メジャー・チーム戦を除くWGCの出場競技数を含む)に出場しなければならない」という規定があります。
また、ツアーメンバーであるかどうかに関わらず、得た賞金は生涯獲得賞金として認められています。松山英樹は現在、ツアーメンバーではありませんが、国内の試合で稼いだ賞金は加算されており、現在約4億1171万円で88位にランクされています。
ツアーによっては生涯獲得賞金ランキングによる出場資格が生じることもありますから、通常のシードを失ったベテラン選手にとっては生涯でどれだけ稼いだかということは大きな意味を持っているのです。
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各ツアーの1位は誰?
日本女子ツアー
2023年「ニトリレディス」終了時で、13億7029万2382円を記録している不動裕理が1位です。この不動に申ジエが急接近中で、その差は約6899万円。今年中に逆転があるかもしれません。
10億円を超えているのは不動、申のほか全美貞、李知姫、アンソンジュ、横峯さくら、上田桃子という面々。計7人です。
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日本男子ツアー
尾崎将司が26億8883万6653円で1位に立っています。2位の片山晋呉との差は4億円以上という大差です。
20億円以上稼いでいるのはこの2人だけ。10億円超えは計15人います。
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米女子ツアー
1位はアニカ・ソレンスタム(スウェーデン)の2258万3693ドルです。執筆時点(2023年8月28日)のレート(1ドル=約146円)で日本円に換算すると約32億9722万円。日本女子1位の不動の約2.4倍になります。
日本選手の1位は宮里藍で830万2365ドル。生涯獲得賞金ランキングは37位です。畑岡は「CPKC女子オープン」終了時で797万1064ドル。宮里に続く日本選手2人目の800万ドル突破目前で、宮里を超えて日本選手1位の座につくのも間もなくです。
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米男子ツアー
タイガー・ウッズ(米国)が1億2095万4766ドルで1位。日本円にして約176億5940万円という途方もない額になります。1億ドルを超えているのはウッズ、ただ1人です。
松山英樹は4414万6452ドルで18位につけています。
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文・宮井善一
1965年生まれ。和歌山県出身。スポーツニッポン新聞社でゴルフ記者を8年間務め、2004年にフリーのゴルフライターとして独立。ゴルフ誌などに執筆のほか日本プロゴルフ殿堂オフィシャルライターとして活動している。元世界ゴルフ殿堂選考委員。
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