どうして強カワ女子プロは国産ドライバーを使うのか?

賞金ランクトップ5人のうち4人が国産ドライバー

2023年国内女子ツアーの賞金ランキング(富士通レディース終了時点)上位5人のうち、山下美夢有、岩井明愛、小祝さくら、岩井千怜が国産ドライバーを使用。

この4人に加え、ツアールーキーイヤーで国内メジャーを制覇した神谷そら、そして、人気も実力もトップクラスの吉田優利が使用するドライバー6モデルを集め、プロと小誌編集部員が試打を行い、国産ドライバーの魅力と“外ブラ”ドライバーとの違いを検証した。

気になる6モデルを試してみた

プロはヘッドスピード43m/s、編集部員は39m/sで試打
日本のアマチュアゴルファーの平均的なヘッドスピードは40m/s前後。編集部員は普段から39m/sなので、プロには43m/s前後に合わせて試打をしてもらった。

気になる6モデルはこちら

神谷そらの RMX VD/M【ヤマハ】

【SPEC】
●ヘッド体積/460cm³
●ヘッド素材/フェース:6-4チタン、本体:811チタン、クラウン:カーボン
●ロフト/9.5、10.5度
●シャフト/TENSEI TR(R、SR、S)、他
●価格/9万2400円~

高初速・低スピンで飛距離が出る

高橋プロ フェース下部とヒールに当たるとスピンが多めになりますが、トゥ側とフェース上部のヒットには強くなっています。特徴的なのはフェースのデザインでセンターに円が描かれていますが、ここで打つと高初速&低スピンで飛距離が出ます。飛距離重視モデルですね。

のみ助 すごく均整のとれた形状です。昔のプロモデルのような形です。球の上がりやすさとつかまりはあるので難しさは感じません。オフセンターヒットにはあまり強くない反面、センター付近で打っていれば飛距離が出ます。

吉田優利のB1 ST【ブリヂストンスポーツ】

【SPEC】
●ヘッド体積/460cm³
●ヘッド素材/フェース:6-4チタン、本体:811チタン、クラウン:カーボン
●ロフト/9.5、10.5度
●シャフト/VENTUS BS6(S)、他
●価格/8万8000円~

名前通りのストレートボール

高橋プロ 適度な低スピンです。飛距離も出ますが、低スピンで“ぶっ飛ばす”というより、サイドスピンが減るので曲がり幅が打った感覚の半分以下になります。打感もソフトで、一旦ボールがフェースに食いついてから飛びだすので、狙った所に打ち出しやすいのも特徴です。

のみ助 ソフトな打感なのにフェースが球を押し出すので初速が速く感じます。適度な低スピンなので、芯を外してもスピンが減り過ぎてドロップする心配がありません。スゴク飛ぶと言うより全然球が曲がらないという印象です。

小祝さくらのスリクソンZX7 Mk Ⅱ【ダンロップ】

【SPEC】
●ヘッド体積/450cm³
●ヘッド素材/フェース:Super TIX 51AFチタン、本体:チタン(811Plus)
●ロフト/9.5、10.5度
●シャフト/Diamana ZX-Ⅱ60(S)
●価格/7万9200円

ボールをつかまえてドローで飛ばせる

高橋プロ 450cm³のちょっと小ぶりなサイズなのでヘッドの操作性が高く、トゥ側のヒットに強いのでフェースローテーションを使いながらドローが打ちやすいヘッドです。中打ち出しでスピンも少なめなので、ドローボールで飛距離を出しやすいモデルです。

のみ助 中弾道で低スピンです。ミスヒットして打ち出しが低くなるとドロップ気味になりますが、打ち出しが高くなるように調整するか、上がるロフトを選べば、高弾道&低スピンで飛びそうです。つかまりはニュートラルに感じます。

山下美夢有のスリクソンZX5 Mk Ⅱ【ダンロップ】

【SPEC】
●ヘッド体積/460cm³
●ヘッド素材/フェース:Super TIX 51AFチタン、本体:チタン(811Plus)
●ロフト/9.5、10.5度
●シャフト/Diamana ZX-Ⅱ50(SR、S)
●価格/7万9200円

やさしそうな見た目通りの使いやすさ

高橋プロ クセのないオーソドックスな形状です。ちょっとフックフェースでちょっとアップライトなので、アドレスでやさしさを感じます。実際に打った時も、見た目通りのやさしさで、中高打ち出しで中スピン。球の曲がりも少ないのでキャリーも方向も安定します。

のみ助 球のつかまりと打ち出しの高さがちょうどいいのでやさしく感じます。バックスピンが適度にかかるので、球の高さとキャリーが安定します。ボール初速はしっかり出ます。キャリーが伸びる、やさしいクラブという印象です。

岩井明愛のイーゾーン GT425 【ヨネックス】

【SPEC】
●ヘッド体積/425cm³
●ヘッド素材/フェース:Super-TIX51AFチタン、本体:811チタン、クラウン:カーボン
●ロフト/9、10.5度
●シャフト/RK-03GT(R、SR、S)
●価格/8万8000円

小ぶりなのに高い直進性とスピンで安定

高橋プロ 小ぶりなヘッドですが、シャローフェース&ディープバックという珍しいタイプです。ヘッドの直進性が高く適度にスピンもかかるので球の曲がりが少なくなります。大きなヘッドは苦手だけれど、ミスヒットに強いドライバーで真っすぐ打ちたい人にオススメです。

のみ助 小ぶりなのに、スイートエリアが広いので曲がりが少なく、中弾道のストレートボールが出ます。球のつかまりは少し控えめなのでスライサーには向かないかも知れませんが、短尺仕様にしたら、もっと曲がらなくなりそう。

岩井千怜のイーゾーンGT450【ヨネックス】

【SPEC】
●ヘッド体積/450cm³
●ヘッド素材/フェース:Super-TIX51AFチタン、本体:811チタン、クラウン:カーボン
●ロフト/9、10.5度
●シャフト/RK-03GT(R、SR、S)
●価格/8万8000円

低スピンで飛ばす飛距離重視の国産

高橋プロ 今回試打した6モデルの中で一番スピンが少なく感じました。球のつかまりも控えめで高打ち出し&低スピンに加えて直進性も高い、“外ブラ”に近い打ち味です。トゥ側のヒットに強いのでドローボールヒッターが飛ばせるタイプになります。打球音が低いのに初速が出ます。

のみ助 ヘッドの直進性が高く、インパクトのフェース向き通りにストレートボールが出ます。低スピンで球のつかまりは控えめなので、フェースローテーションが少ない人向きになると思います。球の高さが出れば飛びます。

全体的に球がつかまりやすくスピンが減り過ぎない

モデルによって特性の差はあったものの、テスター2人ともに、外ブラのドライバーと比較して「球のつかまりが良い」「低スピン過ぎない」と評価していた。

球のつかまり過ぎと、吹き上がりを嫌う男子プロに対して、今どきの女子プロは、フェースローテーションが少なく、アッパーが強めのスイングタイプが多い。これに対して、球のつかまりやすさと適度なスピンを持つ、国産ドライバーの特性がマッチしている。

これが高い使用率につながっているとみて良いだろう。

結果発表

日本人のヘッドスピードに合わせて設計されている

同じヘッドを使っていてもヘッドスピードが速い人ほど球がつかまります。スピン量も同様で同じヘッドでも、ヘッドスピードが速い人ほどバックスピンは増えます。

今回、国産ドライバーを試しましたが“外ブラ”との違いはここにあると感じました。

“外ブラ”はヘッドスピードが速い人に合わせて設計されているのに対し、国産ドライバーは日本人ゴルファーのヘッドスピードに合わせて設計されている。だから、安定してやさしく飛ばせるということです。

球がドロップするとか、つかまりきらないとか、上がりきらないという方には、国産ドライバー!オススメです!

  • ロースピン過ぎないのも国産ドライバーの特徴。球がドロップする人はお試しあれ。

  • 国産ドライバーは重心角と短めの重心距離で球のつかまりが良いものが多い。

テスター

高橋良明(たかはし よしあき)
1983年生まれ、40歳、東京都出身。2013年プロ入会。
ツアーにチャレンジする傍ら、多くのゴルフメディアでクラブの試打を行って来たベテランテスター。現在はアマチュアのレッスンを行っている。

編集部員(のみ助)
ゴルフ歴39年、平均スコア90、最近飛距離の低下に悩むシニアゴルファー。ヘッドスピード39
m/s。得意クラブはパターなのでアプローチが寄れば好スコアが望める。


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