TOUR AD VFってどんなシャフト?

新作の「VF」、デザインは「TOUR AD」ではお馴染みのシマシマで、手元側が濃い目のレッドで先端はブラックという、けっこうオーソドックスなカラー。懐かしいというか、ちょっと昔っぽいカラーリングだな~という感じ。申し訳ないけど、パッと見は新しいシャフトという感じがあまりしません。

しかし、中身は完全に最新の素材が採用されており、手元部にはトレカM40Xを採用し、先端から中間部にかけてはしなりと強靭さを兼ね備えたトレカ1100Gを広範囲に採用しています。その効果でエネルギーを伝達を最大化し、打点の散らばりやスピン量を抑え、ボール初速のアップを実現しています。

僕が試打したのは「VF」の5S。カタログ数値では重量56グラムのトルク4.3の中元調子。ヘッドはいつも使っているPINGのG430LSTのロフト9度に挿しました。クラブ長は45.25インチ(ヒールエンド)、クラブ重量314グラム、バランスD2.6、振動数256cpmに仕上がりました。

ちなみに少し捕まえたいのでカチャカチャでロフトを0.6度寝かせております。ちなみに「VF」とは「VICTORY FORCE」の略ということです。

ちょっと予想と違った中元調子

まず練習場で打ってみたのですが、1球打ったときに思わず「えっ?」と言ってしまいました。僕は勝手にTOUR ADの中元調子ってけっこう手元がグニャッとしなって、まったりとした感じなんだと思っていたんです。それが打ってみると全く違いました。

手元のしなりは感じるんだけどまったり感はあまり感じず、しなやかなしなりを感じたんです。ハリ感も少し感じるし、切り返しから気持ちよくしなっていく感じだったんですよ。この感覚に少し驚いたんですよね。

切り返しで少し真ん中から少し手元寄りあたりがしなやかにしなるので、気持ちよく切り返しができてフィニッシュまでそのまま振り切れる感じ。たしかに中元調子系のシャフトではあるものの、今までのものとは少しイメージが違います。そして、先端部分はけっこう硬い感じがしますね。あまり先がしなる感じはしないので、当たり負けなんかは全くしない感じがしました。

中弾道のフェードが打ちやすかった!

実際にコースでも3ラウンドほど使いましたが、個人的にはかなり気に入りました。まず、切り返しがしやすくてタイミングがとりやすいので、気持ちよく振り切れるところがいいですね。捕まるシャフトではないので、スライサーに悩んでいる人にはおすすめできません。

ただ、フェードヒッターの僕的にはしっかりと振り切って軽いフェードが打てるので、けっこう使いやすい。逆球が出る心配が全くないんです。ドローヒッターの人も左を気にせず叩いていけるんじゃないでしょうか。

弾道

弾道的には低めです。球を上げてくれる動きはしないので、僕だと中弾道くらいのフェードが出るイメージ。シャフトにボールを上げて欲しい人には向かないです。

スピン量

スピン量はかなり少なめ。なので、少しアッパー軌道で弾道を上げることができると、ロースピンのお陰で飛距離が出ます。ただ、飛距離重視のシャフトではなく、どちらかというと方向性が良くなるタイプのじゃないでしょうか。しっかりと振り切っていれば平均飛距離は伸びると思います。ハードヒッターなら、叩けば叩くほど飛距離は出せそうですが。

先端部分がかなりしっかりしているので、ミスヒットにもある程度強く、ヘッドがブレることは少なく感じました。

どんな人におすすめ?

どちらかというとボールを捕まえられる人におすすめですが、安定したフェードを打ちたい人にもいいと思います。かなり幅広いスペックが用意されているので、ヘッドスピード的にはいろんなゴルファーが使えそうです。ハードヒッターならロースピンで曲がりの少ない球で飛ばせるような気がします。

ヘッドは少し捕まりのいいモデルに挿すと使いやすそう。ボールが上がりやすいヘッドにもいいですね。僕はロフト少なめのロースピンモデルに挿したので、ちょっとしんどいです。

最初はカラーリングの印象から、新しい感じがしないなんて思いましたが、いままでの中元調子のイメージが変わるくらいの出来の良いシャフトでした。いやいや本当に申し訳ないっす。なによりタイガーが選んだシャフトですから、出来が悪いわけがないんですよね。

ちなみにタイガーは6TXを使っているんだとか。中元調子のイメージを変える新しい「TOUR AD VF」、ぜひあなたも一度打ってみてください。

野村タケオ

ゴルフバカイラストレーター、野村タケオ。京都府出身。
様々なゴルフ雑誌やウェブサイト等にイラストやイラストコラムを寄稿。
毎週水曜の22時からYouTubeライブで生放送「野村タケオゴルフバカTV!」を放送中。


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