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トップやチョロはスイングの始動で左肩を下げて右足側に動かせば直る!

吉本巧が解決してきた「生徒さんによくあるゴルフの悩み」Case.02

2024/02/14 ゴルフサプリ編集部

吉本巧

若くして単身アメリカに渡り、ジュニア、大学、ミニツアーで腕を磨いたのちにコーチとなった吉本巧。彼がこれまでアマチュアに多く相談されてきたことを披露し、その原因と解決策を教えるシリーズ。お悩みを共有できる人はもちろん、向上心をもってゴルフに取り組むあなたにも役に立つこと間違いなし。第2回はビギナーから中級者に多いトップやチョロ。ドライバーが上手くいったあとにフェアウェイウッドで出る人も多いはず。そんなガッカリ感満載のミスをきれいに解決します!

写真/相田克己

伸び上がりによるトップやチョロは左肩の動き方に問題がある

スイングでは腰の動きが大事、腕の振りが大事など、いろいろ言われます。大抵はどれも間違いではないので、自分がイメージしやすかったり、スイングに反映しやすいことを意識すればいいと思います。
 
私の場合は肩です。腰は動かそうとしても、なかなかイメージ通りに動きません。腕を振るものいいですが、肩が動けば腕全体が動くので一石二鳥。何より常に目視できるところにある肩ので動きを確認しやすい。実際、肩が動いていないことでスイングが中途半端になっているアマチュアの方がすごく多いので、“アマチュアゴルフのニュースタンダードを作るのは肩”くらいに思っています。
 
さて、今回のテーマはトップやチョロですが、多くの場合、バックスイング時に体が伸び上がり、そのままダウンスイングからインパクトに向かうことで起こっています。例えばドライバーが上手くアッパーブローに打てたあと、2打目のフェアウェイウッドでトップやチョロが出る。それに気づいて打ちに行くと今度はダフり、結局クリーンにヒットできるまで何ホールもかかってしまいます。

左肩をアゴの下に入れようとする人が、バックスイングで左肩を地面と平行に動かすとアゴが邪魔になるのでアゴが上がる。これが上体が伸び上がってしまう原因。
左肩をアゴの下に入れようとする人が、バックスイングで左肩を地面と平行に動かすとアゴが邪魔になるのでアゴが上がる。これが上体が伸び上がってしまう原因。

冒頭で肩の話をしたのはこのため。伸び上がりによるトップやチョロは肩、とりわけ左肩の動き方に問題があるからです。具体的にはバックスイングで、左肩が顔を押し上げてしまうことにより上体が伸びているのです。
 
こうなる人の多くは、バックスイングで左肩をアゴの下に入れようとしています。もちろんそれ自体は悪くありませんが、肩は体の最も左側にあります。その左肩をバックスイングでアゴの下に入れるには、アドレス時よりも左肩が下がっていなければなりません。
 
にもかかわらず、伸び上がる人は左肩を地面と平行に移動させています。そうするだけで左肩はアドレス時よりも上昇します。それで左肩をアゴの下に入れると物理的に顔が邪魔になる。そうなったらもうアゴを上げるしかなく、それに伴って体が伸び上がるのです。

スイングの始動とともに左肩を下げる

極端に言うと、アゴの下にスペースを作って左肩を入れているわけで、本来動いてはいけないところを動かしている。左肩が下がらずアゴを浮かせているだけなんです。こう説明すると「さすがにそんなことしないでしょ!」と思うかもしれませんが、やっている本人は気づかない。一瞬のことなので無理もないのですが、そこがゴルフの怖~いところなんです。
 
これを修正するには、スイングの始動とともに左肩を下げること。左肩が下がらないと、その途端にアウトになるので、“始動とともに”というところがポイントです。

スイングの始動とともに左肩を下げながら動かせば左肩がアゴの下にすんなり収まり、上体が伸び上がらない。
スイングの始動とともに左肩を下げながら動かせば左肩がアゴの下にすんなり収まり、上体が伸び上がらない。

イメージとしては左肩を下げながら右足側に移動させていく。ここで頭が下がってしまうと上体が突っ込むので、左肩を顔から遠ざけるようにします。左肩が顔に近づいたらダメ。そうなったら途中でスイングを止めて仕切り直ししてもいいです。

バックスイングでは左肩を右足側に動かしていくイメージをもつ。
バックスイングでは左肩を右足側に動かしていくイメージをもつ。

実のところ、これは前傾姿勢をとっているからこそ起こるバッドムーブ。ためしに直立した状態でバックスイングの動きをやってみてください。体が硬い人でなければ、アゴの前に左肩がくるはずです。スイングでは前傾姿勢で行うからアゴの下に入る。ただそれだけです。




吉本巧

吉本巧
よしもと・たくみ ゴルフ修行のため14歳から単身渡米。南フロリダ大在学中は全米を転戦するなど11年間にわたって選手とコーチを経験したのち、日米の20年の経験から吉本理論を構築。プロやアマチュアのスイングコーチをはじめ、フィジカルトレーナー、プロツアーキャディー、メンタルコーチング、クラブフィッティングアドバイザーなども務める。現在は東京・表参道の「表参道ゴルフアカデミー」で指導中。「吉本巧のYouTubeゴルフ大学」も人気。





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