ミズノの“MAX”の実力は? 新作ドライバー「ST-MAX 230」を打ってみた!
ミズノの『ST-MAX 230 ドライバー』をロマン派ゴルフ作家が検証する!
ミズノの2024年ニューモデル「ST-MAX 230 ドライバー」をコースに持ち込んで、徹底的にレポートする。
ST-MAX 230 ドライバーは最先端のテクノロジーで飛んで曲がらない!
ミズノは、『ST-MAX 230 ドライバー』を2024年3月8日に発売。
2023年春に発売された『ST-230 シリーズ ドライバー』の追加バージョンとしての発売である。
『ST-MAX 230 ドライバー』のコピーは、“これが、ミズノのMAXだ。”だ。
自信に溢れたわかりやすいコピーで、黙って打ってみな、というメッセージを感じさせる。
ミズノは、『ST-MAX 230 ドライバー』のMAX感を明言はしていない。流行りの慣性モーメントの増大を達成し、新しい素材を採用したことで、“飛んで曲がらない”を追求したクラブがMAXということなのだと推測した。
改めて、テクノロジーに注目すると、一点目は、「鉄芯」と呼ぶ「CORTECH CHAMBER」が進化したことだ。過去のクラブでは、構造上の問題でヒールサイドまで効果が及ばなかったが、『ST-MAX 230 ドライバー』は、ネックまで広げることに成功して、フェース全体に効力が発揮されるようになった。以前の「CORTECH CHAMBER」は、効きを強く自覚できる反面、ドローバイアスになっている傾向があったが、それが解消されるのは、期待大だ。
二点目は、フェースの素材である。高強度で軽量の「Ti-LFS」というチタン合金になった。
中心部を厚くして、周辺部を薄くすることで、フェースのたわみを増幅させる「コアテックフェース」が進化し、『ST-Z 230 ドライバー』より約37%高いスイートエリア値になったという。
低スピンのボールが打てて、直進性能も上がることが期待できる。
三点目が、ヘッドのカーボン面積を『ST-Z 230』より約40%拡大させたことで約21グラム重いバックウェイトをヘッドの後方に配置することができて、慣性モーメントが約37%拡大した。
テクノロジーを見ても、やさしくなったことはわかりやすいので、ワクワク出来るドライバーである。
『ST-MAX 230 ドライバー』をコースに持ち込み、期待一杯で試打ラウンドをすることとなった。
ST-MAX 230 は想像を遙かに超えた最高バランスのドライバー!
『ST-MAX 230 ドライバー』を打ってラウンドして、わかったことを挙げる。
打音打感/音量はちょうど良く、濡れた鞭系に硬質のミックス。やわらかくバランス良い打感。
弾道球筋/高弾道。直進性高く、軽いドローが打ちやすい。ミスヒットに強い
飛距離/最長飛距離は240ヤード(HS40m/s)
『ST-MAX 230 ドライバー』の第一印象は、「やばい、買いそう」だった。
飛距離性能で言えば、トップレベルに飛ぶドライバーだが、もっと飛ぶドライバーも市場にはある。ただ、狙い通りに打てるバランスと安心感が最高に良かったのだ。
ミスするイメージが湧かないので、安心して振り切れるし、狙いやすくもなるから、当たり前のように、スコアアップに結び付きそうだと直感した。
実は、試打ラウンド前に練習場で打つ機会があったが、レンジボール(練習場のボール)では、ドローバイアスが強くかかって、アンコントロールな感じだったのだ。機能は凄そうだけど、癖が強すぎるなぁ、と思った。
しかし、コースで、コースボールを使ってみたら180度印象が変わったのだ。ほぼ完璧で、言うことなしだった。
昨年発売された『ST-230 シリーズ ドライバー』は、正直に書くとかなり上手くドライバーを打てるゴルファー用で、出来ればヘッドスピードも45m/sぐらいは欲しいという評価だった。
『ST-MAX 230 ドライバー』は、ヘッドスピード40m/sでも楽々打つことが出来る。かつ、圧倒的にミスに強く、やさしく打つことが出来る。
軽いドローがナチュラルに打てるが、左に行きすぎないような工夫も効いている。その辺りの通好みの味付けは、流石、ミズノである。
僕は慣性モーメントが大きいドライバーが苦手だ。
でも、結果が出たこともあったが、購入してしまうかも、と考えてしまった要因の一つが、『ST-MAX 230 ドライバー』の値段である。
同じクラスのドライバーよりも2割程度安いのである。
なんでも値上げという世情の中、これは、コストパフォーマンスを気にしないゴルファーでも嬉しいプラス要素になる。企業努力に拍手を贈りたい。
2024年の春モデルで、1本だけ自分で買うならどれ? と聞かれたら、『ST-MAX 230 ドライバー』と答えるであろう。
『ST-MAX 230 ドライバー』は、僕にとって素晴らしいドライバーであった。
篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家。1965年生まれ。東京都文京区生まれ。板橋区在住。中一でコースデビュー、以後、競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れる青春を過ごして、ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、2000年にメルマガ【Golf Planet】を発行し、ゴルフエッセイストとしてデビュー。試打インプレッションなどでも活躍中。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。
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