プロのマネはほどほどに。自分のスイングを作ってからマネしよう!

遠藤 何はともあれ、まずはスイングを拝見させてください。緊張しないでと、言っても無理でしょうけど、できるだけいつもと同じスイングで何球かボールを打ってみてください。

神田 わかりました!

言われた通りにボールを打つ。当たったり当たらなかったりだが、ウォームアップを含めて10球弱のドライバーショットを放つ。

遠藤 もしかして、お手本にしているスイングがありますか?

神田 はい。渋野日向子プロの大ファンで、近づきたいと思ってアドレスから完コピしてます!

遠藤 そうですか。一つ聞きますが、アドレスで腕が内側に曲がる、俗にいう“猿手”になっていますが、美優さんも猿手ですか?

神田 いいえ、渋野プロをマネてそうしているだけで、私自身は猿手ではありません。

遠藤 そうなんですね。ではまず一つめのアドバイスです。猿手を含めて、渋野プロのスイングのマネは一旦やめましょう。自分のスイングができてからでもマネはできますから。

神田 はい。マネしすぎて体に染み込んじゃっているかもしれませんが、ゼロから教えていただくつもりで頑張ります。

コーチ:遠藤璃乃
1994年生まれ。東京都出身。JLPGA TCP A級ライセンス、PGA of America Playing Ability Test (PAT)合格。中3年まではテニスに没頭。埼玉栄高校ゴルフ部からキャリアをスタートした。卒業後は米国へ留学して腕を磨くのみならず、ゴルフに特化したトレーニングについても本格的に学ぶ。2017年にはドラコン日本一決定戦 L-1グランプリに挑戦し優勝した経験をもつ。現在は東京都世田谷区のゴルフレンジプラスターでチーフインストラクターを務める。

生徒:神田美優
1996年生まれ。群馬県出身。女優・タレントとして活動している中で、全英女子オープンで海外メジャー初優勝した日本人選手に顔立ちが似ていることからゴルフタレントとしての活動も開始。最近では群馬テレビ「ダイアンのガチで!ごめんやす ゴルフ対決で勝ったら私を売り込んで!」にも出演(TVerで視聴可能)。Instagram @miyuu_kanda

ドライバーのアドレスは軸が右に傾いたカタチが自然です!

遠藤 ではアドレスから見ていきましょう。ティアップして打つドライバーはボールを真ん中より左寄りに置き、クラブヘッドが上昇する過程でボールを打ちますが、そのボール位置でアドレスすると、体はやや右に傾きます。クラブを持つと自分から見て右手が下側になるので必然的に右肩が下がる。そのせいもあって、ボールを右から見るようなスタイルになります。ところが美優さんのアドレスはそうなっていません。

神田 えっ、そうなんですか!? 自分ではちょっと右に傾いているつもりなんですけど。

遠藤 チェックすると一目瞭然ですが、アドレスで軸が真っすぐになっています。そこをヘッドの通過点として左寄りのボールを打てれば結果的にアッパー軌道でボールを打てるんですが、残念ながら美優さんの場合、そうはならずにボールを打ちに行ってしまいます。そのため打球が十分に上がらず飛ばないんです。

神田さんのアドレスは、ボールが左寄りにあるにもかかわらず軸が真っすぐになっていた。軸は右に傾くのが正解。

神田 ドライバーでは体が右に傾くのが自然なアドレスなんですね。でも、ラウンドに行くと忘れそうだなぁ。コーチ、ちゃんと構えるために何かいい方法はありませんか?

遠藤 そうですね、まずクラブをグリップして左目の前に持って行き、その位置から、クラブをストンと真下に下ろします。その位置をドライバーのボール位置の目安にします。

神田 なるほど、こうすれば同じところにヘッドが置けますね。ボールの位置もマチマチにならない。

遠藤 それができたらティップしたボールの右側を見るようにします。ボールのロゴマークなどが右側にくるようにティアップして、そこを見るようにしてもいいですよ。こうすると自然と軸が右に傾いて自然なアドレスになります。

神田 わーっ、やってみると今までと景色が違いますね! こんなに傾いちゃっていいんですか?

遠藤 はい。これまで軸が真っすぐだった美優さんは、なおさら右に傾いているように感じると思いますが、アドレスした姿はその方がカッコいいし、飛びそうな雰囲気になってますよ。

グリップエンドと体の間にコブシ一個分のスペースを作りましょう

神田 質問があるんですが、体重配分はどうすればいいですか? 軸が右に傾くと、ちょっと右足体重になる気がするんですけど……。

遠藤 右体重になりすぎるのも良くないので、左右の体重配分は5:5か6:4で右足体重くらいにとどめてください。それより気になったのは前後の体重配分。美優さんの場合、どちらかというとカカト側に体重をかけた方がいいかもしれません。

神田 どうしてですか?

遠藤 アドレスを後方から見た時にクラブと体の間隔が近すぎてスイングが窮屈になっているからです。でも、ボールから離れて立つほどではないので、カカト体重にするのがいい。やってみてください。

神田 こうですか(とカカト側に体重を乗せる)。

遠藤 そうです。この構えならグリップと体の間にコブシ一つ分くらいのスペースができるので振りやすくなるはずです。

グリップエンドと体の間隔が近すぎてスイングが窮屈になっていた神田さん。ややカカト体重にすることで、コブシ一個分の間隔がとれた

神田 こっちの方も、ちゃんと構える方法、ありますか?

遠藤 ありますよ。まず「気をつけ」の姿勢で真っすぐ立ちます。次に股関節(足の付け根)から上体を前傾させて両腕を真下にダランと垂らします。その時の手の位置でクラブを持てば、クラブが近づきすぎることはありません。さっき言った構え方を組み合わせてやれば、理想的なリラックスしたアドレスができます。アドレスのポイントはこんなところだと思います。

神田 はい、わかりました。アドレスする時には必ずチェックするようにします。ありがとうございます!


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