古江彩佳が使う「B3 MAX 」は本当に飛んで曲がらない? 野村タケオが打ってみた!
野村タケオのゴルフ実験室
古江彩佳プロが使用して飛距離アップを実現したブリヂストンゴルフのニューモデル「B3 MAX」シリーズをゴルフバカイラストレーター・野村タケオがコースで試打しました!
「B3 MAXは飛んで曲がらない」らしい
みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。ブリヂストンゴルフから新しく「B3 MAX」というシリーズが発売になりました。これは昨年発売された「B1 ST」「B2 HT」に続くもので、ドライバーからFW、UT、アイアンまでラインナップされています。その中でもドライバーは古江彩佳プロが今年のシーズン初めからいきなり使用して、飛距離が伸びたのはもちろん、フェアウェイキープ率も90%に近い数字を叩き出しているんです。飛んで曲がらないってことですよね。これはめちゃくちゃ気になるので、さっそくコースで試打させてもらいました!
今回発売された「B3 MAX」にはロフト9.5度と10.5度、そして捕まりのいい「B3 MAX D」という3つのヘッドが用意されています。このシリーズの特徴は、まずカーボンモノコックボディということ。クラウンからソール部分までが一体成型されたカーボンボディとなっており、そのことで軽量化に成功。約40gという余剰重量を生み出すことに成功しています。40gといえばゴルフボール1個分ほどの重量になるので、その重量をモデルごとに最適な位置に配置しているということですね。
そして最近のブリヂストンゴルフのドライバーといえば、びっしりとミーリングの入ったフェース面。スリップレスバイトミーリングを搭載したフェースは、インパクトでボールを面としてしっかりと捉え、スピンを抑制し、ボールの直進性を高めています。このフェースはオフセンターヒット時にはサイドスピンも抑制してくれるので、飛距離ロス、バラつきも抑えてくれます。
他のモデルでも採用されているチタン製のサスペンションコアは、「B3 MAX」シリーズでも採用。トウ、ヒールの反発性をアップすることで許容性をアップ。飛距離ロスも軽減してくれます。
そして今回驚いたのが、「B3 MAX」のロフト9.5度と10.5度でクラブの性能が違うこと。「B3 MAX D」も含めて、3種類とも同じボディ形状を採用しているので、見た目は同じなのですが、それぞれに機能が違うんです。
まず「B3 MAX」の10.5度は、カーボンモノコックボディにより生み出された約40gの重量を全てヘッド後方部にウェイトとして搭載。そのことで慣性モーメントがかなり大きいヘッドとなっています。最近は10Kという上下左右の慣性モーメントを合計すると10000を超えるというヘッドがブームになっていますが、このヘッドも慣性モーメントは9.3Kくらいになるということです。フェースの機能などと合わせて、ブレずに真っすぐ飛ばせるヘッドとなっています。
同じボディながらロフト9.5度のモデルは、40g全てをヘッド後方に配置することはなく、一部をヘッド内部のフェースよりに配置しています。そのことで慣性モーメントは大きいままで、よりスピン量の少なくなるヘッドに仕上がっているということです。
そして、つかまりのいい「B3 MAX D」は、ヘッド後方のウェイトを軽いアルミウェイトとし、残りの重量を全てヘッド内部のネック寄りに配置しています。その効果で重心距離が短くなり、ヘッドがターンしやすくなりボールがつかまるということなんですね。
さっそくコースで打ってみました!まずは「B3 MAX」のロフト10.5度モデル。構えてみると、ブリヂストンゴルフのドライバーらしい、丸めのヘッド形状。特に大きくは感じませんが、優しそうな顔に見えます。
打ってみると、打音は少し低めの音。これはカーボンモノコックボディの影響だと思いますが、僕は落ち着いた音が好きなので、けっこう好みの打音です。打感も柔らかめで気持ちいい。
弾道は結構高め。打ち出しから高く飛び出し、高弾道で飛びます。直進性は高く曲がりは本当に少ないですね。ほぼストレートの高弾道ショットが楽に打てるヘッドです。ミスヒットしても曲がり幅は少なく、今どきの高慣性モーメントドライバーだな~と感じました。
スピンは少し入るので、元からスピンの多い僕には少し向かないですが、ヘッドスピードがあまり速くなく、ボールが上がりにくい人にはこのくらいのほうが安定して飛ばせるんじゃないでしょうか。
次にロフト9.5度モデル。構えてみても10.5度モデル同じ形状なので、全く見分けがつきません。でも打ってみると、これはロフトが立っていることと、重心位置が少し浅くなっていることで、やはり弾道は10.5度よりも少し低いです。弾道が強く、前に行く球が打てますね。捕まりは10.5度とあまり変わらない感じがしましたが、ほんの少しだけこちらのほうが捕まり性能は低いかな~と思いました。でもフェードヒッターの僕が打っても、ほぼストレートで中高弾道の球が打てました。スピン多めの僕はこのヘッドがドンピシャ。曲がり幅が少なく、スピンが少なめの弾道で飛距離も出ていました。
打感と打音に関しては10.5度モデルとあまり変わりませんが、少しだけこっちのほうが詰まった感じの打感なような気がします。
最後に捕まりの良い「B3 MAX D」です。これも形状は全く同じなので、構えても見分けつかず。特にフックフェースになっているとかってことがないので、本当に捕まりのいいもでるなの?って感じ。でも打ってみると、たしかに少し捕まります。ヘッドが緩やかにターンすることで、捕まえやすくなっています。弾道も高めで、ほんの少しだけ左に曲がるかな~っていう弾道でした。めっちゃ捕まって左に行く感じではないと思いますが、右に曲がってしまう心配のないヘッドだと思いました。スライスに悩んでいる人は、これを試してみるといいと思います。スピンに関しては「B3 MAX」の10.5度モデルに近いのかな~という感じ。打感と打音は10.5度モデルとあまり変わらないように感じました。
ブリヂストンゴルフの「B3 MAX」シリーズのヘッド3種類を打ち比べましたが、しっかりと性能が分かれていて、なかなか良い出来だな~と思いました。同じ形状のクラブなのにこれだけ性能が違うということに驚きましたが、これは約40gという余剰重量を生み出せたからこそということでしょう。どのモデルも寛容性はかなり高くなっていて、それでいてそれぞれに特徴があるという感じです。これだけしっかりと性能が分かれていると、今までのモデルの派生というよりも「B3 MAX」という新しいブランドという感じですね。
古江彩佳プロはロフト9.5度のモデルを使っているということですが、僕も同じモデルがかなり気に入りました。みなさんもぜひ一度3種類のヘッドを試打して、自分に合うモデルを見つけてみてはいかがでしょうか。
ゴルフバカイラストレーター、野村タケオ。
京都府出身。
様々なゴルフ雑誌やウェブサイト等にイラストやイラストコラムを寄稿。
毎週水曜の22時からYouTubeライブで生放送「野村タケオゴルフバカTV!」を放送中。
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