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横峯さくらのリランキング順位が大幅アップ！ピンチを救ったドライバー、ヤマハ「RMX VD/X」のロフトは？

横峯さくらのリランキング順位が大幅アップ！ピンチを救ったドライバー、ヤマハ「RMX VD/X」のロフトは？

2024/06/18　ゴルフサプリ編集部

「ニチレイレディス」終了後のリランキングでジャンプアップした横峯。このドライバーが決め手だった。（撮影／森伊知郎）

国内女子ツアーの「ニチレイレディス」は最終日を64で回った岩井明愛が逆転優勝した。一方この試合で第1回のリランキングが行われるため、横峯さくらは次戦以降の出場が危うい状況だった。それが今季最高の14位で9月までの試合にほぼ出られるようになったことには「ロフト7度」のドライバーが貢献していた。

リランキング制度とは……

リランキングとは、シードを持たない選手が獲得ポイントで出場優先順位を決めるものです。
女子ツアーの各トーナメントの出場人数はだいたい108人。シード選手が50人。主催者推薦が18人と「枠」が埋まり、QTを経た選手が出られるのは35～40人ぐらい。
この優先順位は、シーズン当初は前年末のQTでの成績によって決まりますが、シーズン中に2回「節目」があり（今季はニチレイと9月のミヤギテレビ）、その時点での獲得ポイントでランキングが入れ替わります。
QT下位でも好成績を残せばランキングを上げられる反面、上位でも予選落ちが続くとリランキング以後の出場資格を失うケースもあります。

崖っぷちで迎えた「ニチレイレディス」で７度のドライバーを投入！

横峯はQT40位。それが10試合連続予選落ちなどもあってニチレイ前までの暫定リランキングは52位で、このままでは今後の出場が危うい状況でした。
それが37位に浮上したことで次のリランキングとなる９月のミヤギテレビまではほぼ出られる見込みになりました。

これに貢献したのが、この試合から使い始めたドライバー・ヤマハ「RMX VD/X」でした。

今季からクラブ契約フリーとなった横峯は前週まで他社のドライバーを使っていたものの「自分としては芯の上でインパクトしたいけど、どうしても芯より下で打ってしまう」との悩みがあったそうです。

そこでヤマハのスタッフからの提案で、ロフト9.5度のヘッドを調整可能範囲（±２度）いっぱいの7.5度に立てて使うことに。

さらに夫でキャディを務めた森川陽太郎氏によると「ロフト７度と聞いてます」とのことなので、個体差でよりロフトが立っていたヘッドを選んだものと思われます。

ロフトをこれだけ立たせてアッパーの軌道で打つことでヘッドの上の方に当てやすくなり「スピン量も減ってボールが前に行くようになりました。飛距離がだいぶ戻ってきている感じです」と横峯。

実際に、今季の平均飛距離は245.81ヤードですが、ニチレイでは３日間平均255ヤードを記録しました。

まるでパターのよう！フェース面が立っている……

ところで「ロフト7度」とはどのようなものなのでしょう？　

手に取らせてもらいましたが、フェース面がまるでパター（ロフト３～４度）と対して変わらないような見え方です。

おそらく普通のアマチュアがこのドライバーを構えると、ボールを上げられるイメージが全く持てないでしょうし、実際に上がらないと思われます。

ですが横峯は「私、見え方とか全然気にならないんです」と……。やはり常人とはかけ離れた感性の持ち主のようです。

実際に筆者が手に取って見せてもらうと、パターみたいにロフトが立っていた。（撮影／森伊知郎）

クラブの“流れ”を重視することがスコアにつながる

このドライバーは唐突に使ったのではなく、同じヤマハの3番ウッド（W）の感触が良かったため「ドライバーも」となりました。３Wはドライバー以外で最も長くロフトも立っている上に、地面からも打つので14本の中で一番難しい番手です。

石川遼はドライバーのシャフト選びにあたり他のクラブとの「流れ」の良さを重視しました。横峯も３Wとの「流れの良さ」がドライバー選びの決め手になりました。その結果が今季最高順位ですから、やはり「流れ」は重要なものなのです。

（取材・文／森伊知郎）