ウェッジのバウンス角とロフト角には相性の良し悪しがあるって知ってた?
吉本巧のゴルフギア教室 第21回
バウンス8度以下
1 バウンスはごく少なめ
2 バウンスが邪魔にならず問題なくクリーンにボールを打てる
3 フェアウェイやラフはもちろんベアグラウンドでも使える
4 46、48、50度といったロフトと相性がいいが、これらはPWに近いフルスイング用のロフト。フルスイングではクリーンにボールを打てた方がいいので、バウンスは少ないのが好ましい。例えばPWの下に48度のウェッジが入っている人はバウンスが8度以下ならOK
バンス9〜10度
1 バウンスは少なめ
2 ぎりぎりクリーンに打てるが、人によってはバウンスが邪魔に感じてクリーンに打てない
3 バウンス9度以上は使える状況が限られる。ベアグラウンドではボールが浮いていないので、物理的にバウンスが邪魔になって打てない。薄芝や枯芝でも難しく、たとえ花道でも短く刈り込まれてボールが沈んでいたら使えない。また、練習場でも使い込まれて擦り減ったマットや毛足の短い人工芝だとバウンスが入っていかないので打てない。総じてバウンス9度以上では、ヘッドが地面に弾かれたり、リーディングエッジが浮いた状態でインパクトするのでトップやチョロ、あるいはチャックリも出る。ボールの下にヘッドを入れることができない状況で練習してうまくいかないからと、スイングを疑うアマチュアの方が多いので気をつけた方がいい
4 ロフト50、52、54度が合う。フルスイングではなくコントロールショット用に使うウェッジなので、例えば中途半端な距離で100%ではないスイングをする場合に相性がいい。ただ、このあたりになると好みも出てきて、コントロールショットでもクリーンに打ちたい人もいるので、その場合はバンス角を8度以下のするのもあり
バウンス11~12度
1 標準的なバウンス
2 バウンスが邪魔になってクリーンに打つのは難しい。完全にヘッドを滑らせながらボールの下を潜らせるウェッジ
3 同上
4 ロフトは54、56、58度が合う。グリーン周りのバンカーやラフで活躍するウェッジ。フワッとした球を打ちたいことが多くなるので、多めのロフトと相性がいい。逆にこれらのロフトでもバウンスが足りないとバンカーショットがうまくいかなかったりする
バウンス13〜14度
1 バウンス多め
2 クリーンに打つのは無理
3 同上
4 ロフトは58、60度、まれに62度も。基本的に大きなロフトと相性がいい。バウンスをしっかり使い、深いバンカーやラフ、すごくヘッドをボールの下に潜らせて確実にフワッと上げるためのウェッジ。限られたシチュエーションでしか使えないので汎用性に劣る。一昔前はプロもこの手のウェッジを使っていたが、最近減っているのは使える状況があまりに限定されるから
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このようにバウンスが9度以上になると、どんどんボールをクリーンに打てなくなります。多かれ少なかれ、だるま落としのようになることも多いので飛距離が安定しません。これはスイングが大きくなるほど顕著なのでフルスイングには向かない、いや、フルスイングするべきではないのです。
単品ウェッジの場合、組み合わせがたくさんあるので選ぶのが大変ですが、自分の目的がはっきりしていれば必ずそれにあったバウンスとロフトの組み合わせがありますから、自分のプレースタイルを振り返って考えてみるといいでしょう。ウェッジで同じようなミスを繰り返している人は、バウンスとロフトの相性が悪い、あるいは相応しくない使い方をしているかもしれません。
吉本巧
よしもと・たくみ ゴルフ修行のため14歳から単身渡米。南フロリダ大在学中は全米を転戦するなど11年間にわたって選手とコーチを経験したのち、日米の20年の経験から吉本理論を構築。プロやアマチュアのスイングコーチをはじめ、フィジカルトレーナー、プロツアーキャディー、メンタルコーチング、クラブフィッティングアドバイザーなども務める。現在は東京・表参道の「表参道ゴルフアカデミー」で指導中。「吉本巧のYouTubeゴルフ大学」も人気。
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