レインウェアのマナーを守らないゴルファーは大迷惑?
「こちらが乾燥室になっておりますので、お使いください」
雨ゴルフでレインウェアを着てクラブハウスに戻ってきたときに、コーススタッフは、けっこう明確に乾燥室を使う用に誘導します。
濡れたレインウェアを乾かすための施設が乾燥室で、普通は、キャディバッグ置き場の近くに設置されています。
ランチ休憩だとしても、食事している間に、少しでも乾いてくれれば、後半にもう一度着るときに不愉快な思いをしないで済むので、乾燥室を使うことは当たり前のルーチンになっています。
しかし、最近、それが通じないことが、時々あると聞きました。
「このままで、大丈夫です!」
と元気良く言いながら、レインウェアのままクラブハウスに行こうとする人がいるそうです。それも、一人ではなく、同伴者も一緒に。
スタッフは、必死に止めることになります。
乾燥室を薦めるのは、濡れたレインウェアでクラブハウスに入って、床を水浸しにしたり、椅子などをビショビショに濡らすマナー違反を防ぐという目的もあるからです。
「でも、脱いだら、オレ、下着だけのセミヌードなんですけど」
濡れたレインウェアでクラブハウスに入ろうとする人の多くが、このパターンだとか。
ゴルフウェアの上にレインウェアを着込んだのではなく、ウェアなしで、パンツなどの下着に直接、レインウェアを着ているから、彼らは脱ぐに脱げないのです。
実は、直近の3年間で、僕もダイレクトにレインウェアを着ている若者を何人も目撃しています。嘘だろう、と思いましたが、仲間同士で楽しそうにしているので、注意も出来ず、スルーしました。先輩がいない環境でゴルフをすると、こういう誤解が生む悲喜劇が生まれることがあります。
書くまでもなく、ゴルフ用のレインウェアは、ウェアの上に着る前提で作られています。
雨でゴルフはしないから、レインウェアは不要という考え方は甘い!
「レインウェアはいらないです」
という人がいます。
もちろん、それは自由で、強制されるものではありませんが、雨ゴルフをしないから、という理由で不要だというのは浅知恵に過ぎません。
天気予報で雨の心配はないと言っていても、プレーしている最中に、突然の雨というパターンは、この国では誰にでも起きるからです。
つまり、この国でゴルフをする限り、レインウェアの出番は常にあると言えるのです。
小さく収納できるものをキャディバッグの中に入れておくのが、ゴルファーとして正しい準備であり、対応力の高さの証明になります。
さり気なく、折りたたみの傘を用意していることが、社会生活でもスマートで、出来る人アピールになるのと同じで、ゴルファーにとってレインウェアは、雨から守ってくれるだけではなく、用意周到で上級であることを証明するアイテムになるのです。
令和のゴルファーはレインウェアも楽しむのが大正解!
ゴルフメーカーが出しているレインウェアは、かなり高額なものが目立ちます。いわゆるフラッグシップモデルですが、カタログには載せていなくとも、購入しやすい値段のものを販売しているメーカーもあります。
高額なものは、防水撥水機能が優秀なだけではなく、ゴルフで使うことに特化して、できるだけストレスがないように作られています。一度、良いレインウェアを知ってしまうと、使いづらいレインウェアはストレスが溜まるので、実は、高額なレインウェアには安心を買うという側面もあります。
ワークマンなどでも、レインウェアを販売しています。
防水撥水機能という部分だけで比べれば、金額ほどの差はないのが事実なので、お買い得だともいえます。熟練のゴルファーでも、ワークマンのレインウェアを愛用しているという例も増えてきています。
「高額なもののほうが長く使えるかもしれないけれど、使い捨て感覚で遠慮なく扱えるほうが臨時のレインウェアとしては相応しいと思うんだよ」
愛用しているゴルファーに話を聞くと、なるほどと納得できました。
色々なレインウェアがあります。マストアイテムを自分の価値観で選べることは、現在のゴルファーの権利であり、特権でもあります。
間違いなく言えるのは、自分なりのお気に入りのレインウェアは、雨ゴルフを楽しくさせると言うことです。
準備万端で雨ゴルフを待っていると、逆に雨ゴルフに遭遇しないというのも、ゴルフのあるある話です。そういう効果を狙って、お守りのようにレインウェアに凝るゴルファーもいます。
ラウンド終了後も、乾燥室にレインウェアを入れて乾かすのは、濡れたまま持って帰らずに済むので賢いハウツーです。ただ、乾燥室に忘れてコースを後にしてしまうことがよくあるので、十分に注意しましょう。
念を押しますが、雨をクラブハウス内に持ち込まないのは、ゴルフのマナーの一つです。
そしてそれは、レインウェアを使い熟して、雨ゴルフを楽しめれば、自然とクリアしてしまうマナーでもあるのです。
篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家。1965年生まれ。東京都文京区生まれ。板橋区在住。中一でコースデビュー、以後、競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れる青春を過ごして、ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、2000年にメルマガ【Golf Planet】を発行し、ゴルフエッセイストとしてデビュー。試打インプレッションなどでも活躍中。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。




