スライスが出たら「ボール位置」と「肩の向き」を疑って!【勝又優美・アマチュアの悩み解決】
JLPGAティーチングプロ・勝又優美が解決してきた「生徒さんから相談が多いゴルフの悩み」Case.25
やさしくてわかりやすい指導で安定した人気の勝又優美プロが、これまでアマチュアに多く相談されてきたテーマを披露し、その原因と解決策を教えるシリーズ。共有できる人はもちろん、向上心をもってゴルフに取り組むあなたにも役に立つこと請け合い。今回からはラウンドで突然出はじめたミスに対する応急処置法を紹介していきます。
肩のラインが左を向くと高い確率でスライスになる
今回のテーマはラウンド中に出たドライバーのスライス。スライスすると飛ばないのは言わずもがな、ひどいとOBになることもあります。35歳でキャリア5年のYさんもそうで、ティショットがスライスしてOBになったため打ち直したところ、またスライスして右の林へ。結局そのホールで10叩いてしまったそうです。
その時の動画があるというので、見せていただいたところ、原因が見つかりました。結論から言うと、飛球線に対して右肩がかぶり、肩のラインが左を向くアドレスになっていました。スイングでは肩のラインに倣ってクラブが動きます。肩のラインが左を向くとスイング軌道がアウトサイド・インになる。Yさんがスライスしたのはそのためでした。
右肩がかぶる原因のひとつはボール位置。ラウンドでスライスする人の多くはアドレス時にボールを左に置きすぎる傾向があります。練習場と違って広大でとりとめないコースでは、アドレス時に拠り所になるものがないためこうなりがち。Yさんは左に寄りに置きすぎたボールを真上から見る感じで構えていたのでアドレスで右ワキが空いていました。
スイングを見るとトップでシャフトクロスになり、インパクトでは胸が開きすぎていました。腰を開かずに胸を開くインパクトになってカット打ちが助長されていたのです。
Yさんの場合、スイング自体がスライスの原因ではないためセットアップを修正することで直すことができました。
まず、左手をピンと伸ばし、左手だけでクラブを持ち上げます。そこに右手を添えますが、その時に右腕を軽く曲げ、左ヒジが右ヒジより高い状態にします。これができたら軽くお辞儀をしてアドレスすればOKです。
アドレスで右ヒジが軽く曲がっていると、右肩のかぶりが抑えられ、肩のラインがスクエアになります。コースでの大きなスライスはアドレスに問題があることが多いので、まずはみなさんも構えをチェックしてください。
勝又優美
かつまた・ゆみ JLPGAティーチングプロA級。就職したホテルが所有するゴルフ場勤務となりゴルフをスタート。ゴルフを楽しむ人々にふれ、日本の大人たちを笑顔にしたいとティーチングプロの道に。2010年に認定ティーチングプロとなり13年には A級ライセンス取得。やさしくてきめ細やかな女性らしいレッスンで大人気。堀尾研仁氏主宰の「KEN HORIO GOLF ACADEMY」に所属。
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