振動数はシャフトの硬さを表す目安のひとつ

皆さんこんにちは。おぐさんです。今回は、シャフトの振動数についてお話しします。皆さんは、シャフトの振動数というのをご存じでしょうか。一言でいえば、シャフトの硬さを表すものです。計測の仕方は結構単純で、クラブのグリップ側を固定してヘッドを上下に揺さぶり、1分間に何回上下するかを計測。この上下の回数がシャフトの硬さを測る目安になるのです。シャフトが硬いほど、この上下する回数が増えるので、数値が高いほど硬いシャフトという判断になるのです。シャフトに記載されているR、Sといったフレックスの表記は、この振動数によって分類されています。振動数によって計測された硬さの目安をわかりやすく表記したのが、R、Sといったフレックスの表記なのです。

ゴルファーの中は、この振動数にこだわる方が一定数いらっしゃいます。できるだけ数値を揃えることでシャフトのしなり量を揃えて、振り心地を近づけようとしているわけです。

メーカーによって硬さの設定は異なる

フレックスは、メーカーによって基準が異なります。場合によっては同じメーカーでもシャフトのブランドによって異なる基準が設けられることもあります。どういうことかというと、同じSフレックスのシャフトでもメーカーやブランドが異なると、硬さが同じだとは限らないということです。わかりやすいのが純正シャフトとカスタムシャフトの違いです。ほとんどの場合、純正シャフトのSフレックスとカスタムシャフトのSフレックスでは、カスタムシャフトのSフレックスの方が硬くなっています。こういった状況の原因は、色々考えられますが、使用するゴルファーの特性や思考などを考えて、メーカーがその方がよいだろうと判断しての処置なのでしょう。

そういった事情を知っているゴルファーが、計測方法が同じである振動数に着目し、様々なシャフトを混在させて使用しても、振動数をできるだけ揃えることで、振り心地ができるだけ近くなるようにしているのです。

実は振動数が揃っていても硬さは揃わない

さてここまでお話ししてきたシャフトの振動数ですが、個人的にはほとんど気にしていません。理由は、振動数を揃えても振り心地は揃わないと考えているから。私は、振動数というのは、シャフトを量産するうえで、同じモデル、同じフレックスのシャフトの誤差をできるだけ揃えるために使用しているものと認識しています。

設計の違うシャフトの振動数を揃えても、同じ硬さ、振り心地にはなりません。前述した通り、振動数の計測は、グリップ側を固定してシャフトの上下動の回数を計測するのですが、硬さの他にキックポイントが変わっても上下動の回数は変化します。重量のあるヘッドの近くにキックポイントのある先調子と遠くにキックポイントがある元調子の振動数が同じだと、元調子のシャフトの方が硬くなります。重たいものの近くにあるポイントがしなる先調子シャフトは、上下動が多くなりやすく、重たいものの遠くにあるポイントがしなる元調子シャフトを同じ回数上下動させるには、かなり硬くしなければならないからです。実際にキックポイントが異なり、振動数が同じシャフトを打ち比べてみたことがありますが、スイングした時に感じる硬さは全然違いました。

そういったことを踏まえ、私は、振動数よりも、シャフトのキックポイントやシャフトそれぞれが持つ特性の方を重視しています。もちろん振動数にこだわることで生まれるメリットもあり、シャフトの性能や硬さを測るひとつの基準であることは、間違いありません。ですが振動数だけをこだわってもあまり意味がありませんので、他の要素と合わせて多角的な角度から、シャフトやクラブを判断することをお勧めします。

■オグさん(小倉勇人・おぐら はやと)
元ゴルフ雑誌編集者のスウィング&クラブアドバイザー。現在は千葉県にあるゴルフ練習場「ユニオンゴルフクラブ」にて「ゴルフフィールズ ユニオンゴルフ店」で店長をしつつ、過去の経験で得た知識を武器にゴルフライターとしても活躍中。飛距離は250ヤード、持ち球はフェード。ベストスコア68。