ドライバーに【太・重】グリップを入れると飛ばせるってホント?
鹿又芳典の“推しクラブ” こぼれ話 第25回
ヘッドやシャフトに比べれば、注目度がそこまで高くはないグリップ。分かっているようで実はよく分からないことが多いパーツだが、カリスマフィッターの鹿又さんはグリップ一つで、いろんなことが変わる可能性を秘めているという。じゃあ、いま流行りの“太・重”グリップってどうなんですか?
写真/ゴルフサプリ編集部
サイズのバリエーションが増えた今どきのグリップ
グリップについて分かりやすくお話しするには「材質」と「太さ」という要素があります。「材質」で言うと、ラバー系とエラストマー系のグリップがここ十年来の2トップ的な存在になっていて、そこは今も変わっていません。
「太さ」に関しては、ウッドやアイアンなど“ショット”をするクラブのグリップが、少しずつ太いモノが好まれる傾向にはなってきています。
グリップの世界的なブランドであるゴルフプライドの中で言えば、グリップのサイズが「スタンダード」に加えて「ミッドサイズ」という全体が太くなっているタイプ、「プラス4」という右手側が太くなっているタイプ(テーパーレス形状)というように、同じグリップの中でもバリエーションが増えました。
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遅れたヘッドをスクエアに戻して当てれば飛ばせる
グリップの“太い・細い”によって生じる弾道の変化というのは、スイングタイプによったり、インパクト条件によっても違いがあるので「必ずこうなります」ということは言えません。
ただ、一つの傾向として言えることは、太くて重いグリップにすると、スイング中の切り返したときにヘッドが遅れやすくなります。細くて軽いグリップに比べると、ヘッドの方が遅れて下りやすいということ。
その遅れてきたヘッドをインパクトにかけてスクエアに戻せると、ヘッドスピード(HS)が速くなります。太くて重いグリップを入れて上手く打ったときに、結果として「飛距離が出た」という人が多くいるのは、そういうことでしょう。
軽量のヘッド、シャフト、グリップでHSが上がる
半面では、クラブの全体重量=ヘッドとシャフトの重量が軽くなったら、それに比例してグリップの重量も軽くなった方がHSが上がりやすい、という結果も出ています。
例えば、長尺&軽量クラブのノウハウに長けているあるメーカーでは、シャフトやフレックスによってグリップ重量も変えるくらい、綿密にクラブを仕上げているんです。ナゼそうしているかを聞くと「ヒューマンテストをしたときに、その方が結果が良い」というデータがしっかり残っているのだとか。
手とクラブの唯一の接点となるグリップは、ヘッドやシャフトとも密接に絡み合う重要なパーツであることは間違いありません。次回の“こぼれ話”でも、グリップについて深堀りしていきましょう。
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鹿又芳典
かのまた・よしのり 1968年生まれ。年間試打数2000本超え。全てのクラブに精通するクラフトマン。豊かな知識と評価の的確さで引っ張りだこ。ゴルフショップマジック代表。