プロギア『RS X』ドライバー試打!『MAX』ならHS40m/sでも240ヤードをキャリー打てる!?
プロギア『RS X』ドライバーをロマン派ゴルフ作家が検証する!
プロギアから新発売された『RS』シリーズの最新作『RS X』ドライバー3モデルをコースに持ち込んで、徹底的にレポートする。
特徴を際立たせるのが上手いプロギア。『RS X』は個性が光る3モデルがラインナップ
プロギアは、『RS X シリーズ RS ドライバー』『RS X シリーズ RS MAX ドライバー』『RS X シリーズ RS F ドライバー』を2024年7月12日に発売。
『RS X シリーズ』のコピーは、“ギリギリ×ベリーイージー”である。
プロギアが得意としているギリギリを狙った飛距離性能と滅茶苦茶にやさしいドライバーというコンセプトだということがわかる。
『RS ドライバー』は、マスターモデルでニュートラル。
『RS MAX ドライバー』は、高慣性モーメントでブレないやさしさ。
『RS F ドライバー』は、フェードバイアスで低スピン。
3タイプの中で、最も注目されるのは、トレンドでもある『MAX』だろう。しかし、わかりやすい3つのラインアップは、似ているのか、全く違うのか、というポイントだけを注視しても間違いなく面白い。
共通するテクノロジーで注目したのは、「精密4点集中フェース」だ。
フェースのセンターに、重心点、最大たわみ点、最高CT点(最高反発点)を精密に一致するように設計・製造。今まで以上の初速を生み出そうという狙いだ。
そして、「シームレスフルチタンボディ」である。『RS X シリーズ』のクラブのヘッドは、フルチタンなのだ。複合素材のコンポジットのヘッドが当たり前になった2024年。フルチタンでも、プロギアならここまで出来るというメッセージを感じさせる。
プロギアは、良い意味では悪い意味でも、特徴を際立たせるのが上手いメーカーだ。新しいドライバーはどうなのかと考えるだけでも楽しくなってくる。
試打した日は、快晴で、気温は18度〜21度、弱い風。
ボールは、打ち慣れていて、クラブだけに集中できる『TOUR B X』を使用した。
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『MAX』やさしい、打ちやすい『F』、本格的な『RS』という個性で飛距離アップ!
『RS X シリーズ RS MAX ドライバー』を打ってラウンドして、わかったことを挙げる。
打音打感/音量はちょうど良い大きさ。濡れた鞭系と硬質がのミックス。軽めの打ち応え、芯感がクリアな打感。
弾道球筋/高弾道。軽めのドロー、棒球系のボールが出て、ミスヒットに強い。
飛距離/最長飛距離は240ヤード(HS40m/s)
代表して『RS MAX ドライバー』の特徴を挙げたが、3本を打って、最初の感想は『RS ドライバー』が、かなりしっかりしている、ということだった。
そして、飛距離性能はトップクラスで素晴らしいことと、敏感にボールが曲がる本格的な味付けも効いていると言うこともわかった。
ヘッドスピード40m/sだとギリギリで余裕がない感じで、もっと速く振れるゴルファー向けにチューニングされていると思った。
『RS F ドライバー』は、最上位機種だが、面白いことにヘッドスピード40m/sでも余裕で使えるのだ。ヘッドスピードだけで考えると、『RS』のほうがハードに感じて、『F』は楽に使える。
フェードが得意だが、癖はなく、曲がりに敏感なので、ドロー打ちでも使える。スピン量が多いゴルファーにオススメなのが『F』である。
よく当たる自分に適した振り幅があるって知ってた? ミート率高いとよく飛ぶよ
飛ばしたい! そんな気持ちはわかるけど、その前にきちんと当てることができないと飛距離を稼げないどころか、ミスショット...
RS MAX ドライバー
『RS MAX ドライバー』が、飛んで、やさしいというドライバーとして、3本の中では一番だ。ミスヒットでもブレない方向性と飛距離にロスが出ない部分がやさしく、ドローがナチュラルに出るという打ちやすさも、三つ目のやさしさだと感じた。
オートマチックに、同じボールを打ちたいゴルファーに『RS MAX ドライバー』はオススメだ。
3本共に、芯に当たったときの飛距離性能は、トップレベルである。
ヘッドスピード40m/sでも、やや打ち下ろしのホールだとしても、240ヤードをほとんどキャリーで打てるというのは、極めて貴重な飛距離だ。
それでいて、3本が似ているかというと、しっかりと個性があるのだ。
個人的には『F』が、最も気持ち良く打てたけれど、プロギアらしいつかまる感じと飛びがリンクしたのは『RS』だった。
本格的であるよりも、やさしく飛ばせるドライバーを欲しいゴルファーには、『MAX』がオススメである。
『RS X シリーズ』の3本の『RS』ドライバーで、もうひとつ、共通で思ったことがあった。一発の飛びではなく、優れた飛距離性能は、平均飛距離を上げていくことに貢献するように想定されたドライバーだなぁ、ということだ。
まずは、自分に合う『RS』を見つけること。
それが出来たなら、使い慣れるほどに飛ぶようになる可能性があるのが『RS X シリーズ』のドライバーなのである。
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篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家。1965年生まれ。東京都文京区生まれ。板橋区在住。中一でコースデビュー、以後、競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れる青春を過ごして、ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、2000年にメルマガ【Golf Planet】を発行し、ゴルフエッセイストとしてデビュー。試打インプレッションなどでも活躍中。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。