最終日のお昼に「ギャラプラ」に出現!?

川﨑に加えて山下美夢有、三ケ島かなが最終組で激しい優勝争いを繰り広げていた大会最終日の昼ごろ、岩井千怜がいたのは契約するヨネックスの販売ブースでした。

姿を現すなり店頭に立つと、同社のグッズを購入した人全員にサインや握手をするサービスを始めたのです。何の予告もなく行われたことなので、居合わせたギャラリーはビックリ!
ちょうど昼どきで近くの飲食店のブースに来ていた人も多かったこともあり、ヨネックスのブースにはあっという間に行列が。

サインしてもらいやすいキャップは売り切れのカラーが続出しました。

金曜日に予選落ち。なぜ日曜日も会場にいた?

この大会では、予選落ちした選手も決勝ラウンドの土日に練習することが可能でした(ドライビングレンジの打席数などにより、全ての大会で可能なわけではありません)。

とはいえ予選落ちだとその週の賞金(収入)はゼロ。そのためほとんどの選手は週末のホテル代を節約するため自宅に帰ります。

一方で、芝から直接打てるツアー会場の練習環境は最高ですから、残って練習した方がいい、との判断だったそうです。

この日、双子の姉の明愛は決勝ラウンドに進出していて、帰りは一緒に夜の飛行機。さらに練習場が使えたのは午前までだったので午後は時間を持て余す形になりました。

姉の応援をする。あるいは猛暑の中では練習しただけでも体力を相当消耗したでしょうからクラブハウスでゆっくりする、といった選択肢の中で選んだのは契約メーカーの販売ブースに行くことでした。

この行動は今回が特別だったのではなく、予選落ちしても練習のため会場に残った時はしているのだそうです。とはいっても千怜の予選落ちは今季初めて。明愛も一度だけなので、そもそもがかなりレアなケースですが…

三者に「得」をもたらすプロ精神

予選落ちして練習するのはあまりカッコいいものではありません。

また当然のことながら決勝ラウンドをプレーする選手が優先なので、タイミングや練習量に気を使う必要があります。それでもプロ選手として、いい環境を求めるという考え方。

前会長の樋口久子さん就任以来、協会が選手に徹底させたファンやスポンサーへのホスピタリティ精神。

姉妹が小学生時代、父の雄士さんから「使わせてもらえませんか」とアプローチしたことがきっかけで使わせてもらえるようになったヨネックスへの恩義。

自主的な行動でこの3つを見事に体現したこの行動が今の女子ゴルフ人気を支えているのだろうと感じた光景でした。

(取材・文/森伊知郎)