青マナ最新モデル「ディアマナBB」は叩くほど飛びそう!球筋の打ち分けもしやすいぞ!
野村タケオのゴルフ実験室
みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。三菱ケミカルのトップブランド「Diamana」シリーズは、多くのゴルファーから支持され20年を迎えたそうです。そのDiamanaシリーズの新作「Diamana BB」が9月にリリースされるそうです。これは最もクセのない「青マナ」系のシリーズということです。先日、桑木志帆プロがさっそくこのシャフトを使って、女子ツアーで初優勝したそうです。これは期待しちゃいますね~。いったいどんなシャフトに仕上がっているのでしょうか。発売前ですが、計測しながら試打してみましたのでレポートします!
〈取材・文・写真提供 ゴルフバカイラストレーター 野村タケオ〉
「Diamana BB」はどんなシャフト?
今回の「Diamana BB」は第六世代Diamanaシリーズの第二弾となります。第一弾は「WB」という白マナ系の手元調子シャフトでしたが、この「BB」はいわゆる「青マナ」系のシャフトで、最もクセのない動き方をするシャフトの新作ということになります。
メーカーの説明によると「手元からチップまで変曲点の無いなだらかな剛性によって、多くのプレーヤーが求める自然なしなり戻りを実現するとともに、高慣性モーメントのヘッドに対してもスイートエリアでインパクト出来る様にデザインしました。飛距離と安定性をバランスよく高め、プレーヤーの求める再現性の高いスイング軌道を提供します。」とのこと。これを読むと、やはり今作もあまりクセがなく、多くのゴルファーに合うシャフトに仕上がっている感じがしますね。
僕が試したのは50g台の53S!
まずデザインですが、第六世代から採用されているマットフィニッシュのブラックに、手元にはDiamanaでおなじみの花がらが大きめにプリントされています。ロゴ部分には「青マナ」系らしくブルーが採用されています。個人的にはマットプラックはけっこう好きですね~。ただ少し花がらが大きめかな~という印象があります。
僕が試打したのは50g台の「53 S」。カタログの数値だと53.5gで、トルク4.9の中元調子ということです。ヘッドはブリヂストンゴルフの「B3 MAX」ロフト9.5度。45.25インチで組んで総重量が302g、バランスD0、振動数は260でした。ヘッドが軽めなのか、意外とバランスが出てないな~という感じです。
打ってみると、しなり少なめで追随性が高い!
ワッグルしてみると、意外としなりが少ないな~という感じ。もう少し中間部分がしなるのかと思ったけど、かなりしっかりしている印象。
打ってみても、思ったよりもしなりが少ないです。中間の少し手元寄りくらいが少しなめらかにしなりますが、大きなしなりは感じません。どこかがクニャっとしなるような感じではないです。シャフト全体にハリ感が感じられますが、ピンピンとしたハリ感ではなく、全体的に弾性が高いという感じ。切り返しではある程度のしっかり感を感じながらも、ほんの少しだけしなりを感じて、ヘッドがインパクトに戻ってくる。追随性の高さというものをとても感じました。ヘッドが遅れたりすることなく、つねにヘッドの場所がわかり、インパクトでピタッと合うんです。
シャフトのねじれも少なく、先端部分もある程度の硬さがあるので、慣性モーメントの大きいヘッドでもフェース向きがスクエアに戻りやすい感覚があります。ミスヒットしてもフェース向きがブレることが少ないですね。シャフトの戻りのスピード感は感じますが、走るという感覚ではないです。インパクトではシャフトの弾性が強く、ひと押ししてくれるという感じ。そしてフィニッシュまで気持ちよく振り抜けます。
操作性が高く、どんなゴルファーにも合いそう。
先端が走るわけではないので、つかまりがいいシャフトではないと思います。ただ思ったように動いてくれるので、球筋を操りやすい操作性の高いシャフトだと思いました。ドローが打ちたい人はしっかりと捕まえられるし、フェードヒッターも気持ちよくフェードが打てると思います。どちらにしても曲がりすぎることはないと思います。
フェードヒッターの僕がいつも通りに振ってみるとこんな弾道でした。
軽いフェードながらスピンは少なめ。ただ、この計測機は少しスピンが少なく出るので1702rpmというのは少なすぎますね。飛距離はキャリー226ヤード、初速60.2m/sというのは、練習用のボールとしてはなかなかの数値だと思います。
そしてがんばってドローも打ってみましたが、少しだけ左に曲がる球が打てました。
こちらも当然スピン量は少なく、少しだけ当たりが悪かったながらキャリー218ヤード、初速は59.6m/sでした。あまりドローが得意ではない僕でも、このくらい球筋を打ち分けられるので、やはり操作性が高いシャフトだと思います。
平均飛距離がアップして、叩けばもっと飛びそう!
弾道は普通に打てば中高弾道という感じで、勝手に高弾道になってくれるシャフトではないですが、高低の打ち分けもできそうです。直進性は高く、スピン量も少なめ。飛距離性能はけっこう高いですが、一発のあるシャフトではなく、平均してしっかりと飛距離が出そう。でも叩けば叩くほど飛距離は伸びそうな気がするので、ハードヒッターならかなり飛ばせるシャフトじゃないでしょうか。
21種類のスペックから自分に合うものを選びましょう!
僕は少し重量の軽いヘッドを挿して打ちましたが、もう少しヘッド重量が重く、バランスが重いセッティングにしたら、シャフトのしなりも少し大きくなり、飛距離も変わってくるかも。また40g台のフレックスR2から80g台のTXまで21種類ものスペックが用意されているので、最適なスペックを選べばかなりの武器になってくれそう。
ヘッドは最近の大慣性モーメントのものにもピッタリ合いそう。そのヘッドの特性をしっかりと活かしてくれるシャフトだと思いました。ドローヒッターでも、フェードヒッターでも使いやすく、とにかく多くのゴルファーが使いやすいシャフトに仕上がっています。やはり青マナ系のシャフトですね。迷ったらとりあえずこれ打っとけ的なシャフトなので、ぜひ一度いろんなスペックを打ち比べてほしいシャフトです。
ゴルフバカイラストレーター、野村タケオ。
京都府出身。様々なゴルフ雑誌やウェブサイト等にイラストやイラストコラムを寄稿。
毎週水曜の22時からYouTubeライブで生放送「野村タケオゴルフバカTV!」を放送中。
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