ロフト角もレングスも違う、「番手表示」のウソ
「初心者は5番アイアンから」と昭和のゴルファーは教えられたものだが、令和の今どきは「7番アイアンからがいい」というのが定番。理由は簡単、スペック的に打ちやすい番手が移行したからだ。
ロフト角30度、レングス37.5インチ。経験則から、つかまりやすさ、振りやすさ、打球の上がりやすさのバランスがいいスペックは、50年前から変わっていない。ただ、その「番手表示」が「5番」から「7番」に代わっただけなのだ。
「150ヤードはカネの5番で」が昭和のおじさんゴルファーの目安だったのは当然で、令和のおじさんより非力だったわけではない。
ただ、最近はさらにストロングロフト化が進んでいる。各メーカーではプロモデルでさえ、ロフトを立てることで飛距離の“見栄”を張らせようとしている。もう、「番手表記」は廃止して、「ロフト角/レングス」表記に移行すれば、こんな“見え”は無くなると思うのだが。
初心者に勧める単品の7番購入には要注意
クラブの難しさの判断基準は、つかまりにくさと打球の上がりにくさだが、その要因はヘッドスピードを生むレングスに対して、ロフト角が少なすぎること。UTやFWが打ちやすいのは、十分なレングスがあることでヘッドスピードを稼ぎやすく、それに対して必要十分なロフト角があるからだ。
その観点で、いわゆる“飛び系”の極端なストロングロフトアイアンはオススメできない。たとえ低重心化で高打ち出しを実現できても、十分なスピン量は確保できず、ランが増えるだけだ。
「初心者は7番から」が今どきの定番と述べたが、実はこれも注意が必要。中古ショップなどで、試打用だった単品の7番が大量に並んでいるが、どれもがやさしいわけではない。やさしく見える“飛び系”は、避けたほうが無難。むしろプロモデルのほうがロフト角は十分に確保されているので、オススメと言える。いずれ、「初心者は9番から」という時代になるのかもしれない。
戸川景/1965年3月12日生まれ。ゴルフ用具メーカー、ゴルフ誌編集部を経て(株)オオタタキ設立。現在、ライターとしてゴルフのテーマ全般を手掛けている。







