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13歳須藤弥勒のツアーデビューで思い出したタイガー・ウッズの言葉
2試合の4ラウンドで徐々に調子を上げていった須藤弥勒(写真は2024年の「ニトリレディス」撮影/Getty Images)
国内女子ツアー「ゴルフ5レディス」に出場した13歳のアマチュア、須藤弥勒は通算9オーバー。54ホールが36ホールに短縮された大会を「完走」した選手105人中、100位タイだった。ツアーデビュー戦だった前週の「ニトリレディス」は最下位で予選落ち。これを見て思い出したのが、20年前のタイガー・ウッズの言葉だった。
14歳でPGAツアー予選通過にあと一歩 「全米女子プロ」では2位の「天才少女」
ゴルフ界の天才少女、として真っ先に思い浮かぶのはミシェル・ウィーです。
2004年に14歳で出場したアメリカPGAツアーの「ソニー・オープン」では2日間を72、68で回り予選通過にわずか1打及ばないプレーを披露したのは衝撃的でした。
翌年の「全米女子プロ」には大会史上初めてアマチュアとして出場。開幕前の会見では「プロの職場を奪うことをどう思うか?」と辛らつな質問もされましたが「出して、と無理にお願いしたわけではない。『出ませんか?』とオファーをいただいたので、出ることを決めた」と堂々と回答。試合では当時絶頂期だったアニカ・ソレンスタムに続く2位になり、見事に“雑音”を封じ込めました。
この頃は「女性で初めてマスターズに出る」ことを目標に掲げ、男子の大会にも積極的に挑戦していました。
「天才少女」にタイガーがかけた言葉は
そのウィーについてタイガーは「もっと年相応の大会に出て、バーディを取る楽しさを経験した方がいいのでは」と話していました。
いわゆる「ジュニア」の大会ならツアーより距離が短くなり、セッティングもやさしくなるのでバーディは取りやすくなります。
そうして優勝など好成績の「成功体験」をよりたくさん積んだ方がいい、ということです。
タイガー自身、15~17歳にかけて「全米ジュニア」で3連覇の成績を残しています。
須藤の平均飛距離は2試合とも最下位
話しを須藤に戻します。
出場した2大会での平均飛距離(各日2ホールで測定。ニトリ=214.75ヤード。ゴルフ5=196.75ヤード)はいずれも最下位でした。コース全長はニトリが6651ヤードでゴルフ5が6559ヤードだったので、苦戦も当然といえます。
では同世代の中学生ゴルファーはどれぐらいの距離で戦っているのでしょう。
今年の日本ジュニア(女子12~14歳の部)は6385ヤード。高校ゴルフ連盟が管轄する全国中学大会女子の部は6273ヤード。同大会の関東予選は5847ヤードの設定でした。
同じ18ホールで最大800ヤード超の差は、単純計算で1ホールあたり約45ヤード。これだけ違えばバーディを取れる確率は大きく変わります。
須藤は2試合の4ラウンドで85→78→78→75とスコアが徐々に良くなっていったのは立派。この能力をジュニアの試合で発揮すれば素晴らしい成績(成功体験)を積み重ねられそうです。
ウィーはプロ通算5勝
プロ転向後のウィーは、2014年のメジャー「全米女子オープン」など通算5勝でした。この数字もPGAツアー最多タイの82勝を誇るタイガーからしたら「もっと勝てたかもしれないのに」と思えるのかもしれません。
同じように「大人の試合」を主戦場にする日本の「天才少女」は今後どのような道を歩み、どんな成績を残していくのでしょうか。
(取材・文/森伊知郎)
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